ブルートレイン
ブルートレインは、客車を使用した寝台列車を指す愛称。
1958年に登場した国鉄20系客車に始まる、青い車体が特徴の専用寝台客車を使用した特急列車を指しており、「あさかぜ」がその最初でした。
ブルートレインの元祖「あさかぜ」
1956年に東京~博多駅間で運行開始した「あさかぜ」のために設計された国鉄20系客車
編成端に電源車を配置した固定編成客車で、オール電化を実現した20系客車。
塗装色はヨーロッパの寝台車に多く用いられていた青(青15号)が選ばれ、屋根以外を青色にし、クリーム(クリーム1号)の細いラインを車両側面の上部・中央・下部の3か所に入れたものが採用されました。
1964年、北へ向かう列車で初めて20系客車を導入した「はくつる」
1970年代には14系、24系へと進化したブルートレインの客車
14系客車
寝台専用列車を表す「流れ星」のマークが登場
しかしながら1975年に山陽新幹線博多が開業し、1978年10月と1980年10月の改正では乗客減の為主に山陽~九州間列車を中心に多くのブルートレインが廃止された状態で国鉄は末期を迎えようとしていました。
1978年ごろに到来した「ブルートレインブーム」
ドラえもんのテーマにも登場
「ドカベン」の対戦校にも
国鉄の民営化(JR)、1990年代以降の動向
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JRに継承された施策としては、1988年に開業した青函トンネルを経由して運行される列車の運行と、瀬戸大橋を経由して運行される列車の運行がありました。
前者では「北斗星」が、個室寝台を中心にした編成、専用色とした「青に3条の金帯」への塗色変更、食堂車の時間指定を行うなど、従来の列車とは著しく異なった列車として人気を集め、当時のバブル景気にも乗って豪華列車として成功した例となりました。
人気を集めた「北斗星」
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2000年代以降は相次ぐ廃止、ついに終焉へ
ちなみに「寝台列車」という観点からみると、ブルートレインの後継であるサンライズ瀬戸・出雲や、ブルートレインの運行を全廃したJR九州が、九州を一周する豪華寝台列車「ななつ星in九州」を2013年10月15日から運行を開始。
廃止されたブルートレインの列車名の中には、新幹線の列車名として復活したものもあります。
九州ブルトレの代表格だった「みずほ」「さくら」は、山陽新幹線から九州新幹線へ直通する新幹線列車として復活。
「はやぶさ」は新青森駅まで延長された東北新幹線ならびに新函館北斗駅まで開業された北海道新幹線の列車名に。
「日本海」の補完的役割としていた「つるぎ」は、北陸新幹線の富山駅 - 金沢駅間を結ぶ新幹線列車として復活しました。
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