UB40

UB40
イギリスの失業者給付金の申請書様式名(Unemployment Benefit, Form 40=失業給付40号様式)からバンド名とったというUB40は、1978年にバーミンガムで結成され1980年デビューしています。
スペシャルズ、マッドネス、スペクターなど、当時のイギリスではレゲエやスカなどジャマイカのリズムを基調としたバンドがブームになっており、UB40もその流れに乗ってデビューし注目されました。
UB40はレゲエ・バンドとはいえ、それまでのレゲエをよりポップにしたところに多くの人に受け入れられた要因があります。

アリ・キャンベル
UB40のメンバーはアリ・キャンベル(Vo.g)、ロビン・キャンベル(g.Vo)のキャンベル兄弟を中心に、JamesBrown(Dr.)、Earl Falconer(B.Vo.)、Norman Hassan(Per.Vo.)、Brian Travers(Sax、Horn Arrangements)、 Michael Virtue (Key.) 、Astro(Vo.Trumpet)で現在までメンバーの変更はありません。
Signing Off
大ヒットシングル「キング」収録の1981年にリリースされたUB40のファースト・アルバム「サイニング・オフ」です。
アルバム・ジャケットは、失業保険のカード(失業手当てが絶たれているという証明書)が施されているという、いかにもワーキング・クラスなデザインになっています。
30年以上に渡って活動を続けているUB40ですが、ファンの間では本作を最高傑作という意見が多く聞かれます。
UB40ということだけではなく、レゲエの枠に限ったことでもなく本作は名盤といえる。それほど素晴らしい作品です。

サイニング・オフ
シリアスな歌詞を持った曲ばかりですが、どの曲も思わず体が動く、ダンスしたくなります。
アルバムは全英2位を記録しています。
Labour Of Love
全英1位、全米8位というUB40にとって現在までのところ商業的にもっとも成功したアルバムが1983年にリリースされた「レイバー・オブ・ラブ」です。
本作よりUB40はカヴァー曲を中心としたポップ路線へと移行し、日ごろ馴染みがなかった人々にレゲエを浸透させて行くことになります。記念すべき大ヒット・アルバムです。
本作よりシングル・カットされた「レッド・レッド・ワイン(ニール・ダイアモンドのカヴァー曲)」は全英1位、全米1位をはじめ、世界的に大ヒットしました。

レイバー・オブ・ラブ
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Baggariddim
ソニー&シェールのヒット曲のカバー「アイ・ゴット・ユー・ベイブ」を含む1985年リリースのアルバム「バガリディム」。
「アイ・ゴット・ユー・ベイブ」は、プリテンダーズのクリッシ-・ハインドとのデュエットで全英1位に輝いています。

バガリディム
クリッシ-・ハインドも素晴らしいですが、アリ・キャンベルの哀愁に溢れた声がなんとも魅力的ですね。
Promises And Lies
80年代はUB40にとってとても充実した時期だったといえます。そして、90年代に入ると映画「硝子の塔」のテーマとして使われた「好きにならずにいられない」が全英1位をはじめ、またまた世界的に大ヒットします。
この曲はエルヴィス・プレスリーのカヴァーであり、「レッド・レッド・ワイン」と共にUB40の代表曲となっています。
その「好きにならずにいられない」を収録したアルバム「プロミセス・アンド・ライズ」は1993年にリリースされました。

プロミセス・アンド・ライズ
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この「好きにならずにいられない」は、プレスリーとはまた一味違っていい雰囲気に仕上がっていますね。
これ以降もマイペースで活動を続けているUB40。オリジナル曲も聴きたいという気もしますが、このセンスの良いカバー曲をもっともっと聴きたいと思います。