アメリカン・ニューシネマの代表的な作品『タクシードライバー』で過激な若者を演じ、『レイジング・ブル』でアカデミー主演男優賞を受賞し、『ゴッドファーザー PART II』ではアカデミー助演男優賞を受賞するなど数々の名演技をみせてきたロバート・デ・ニーロ。
また、彼の名演を支えているともいえる「デニーロ・アプローチ」と呼ばれる、撮影前の徹底した役作りは有名。
前述のアカデミー主演男優賞を受賞した『レイジング・ブル』では体を鍛え上げボクサー役を演じた後、老いた主人公を演じるために体重を20キロ増やした。また、『アンタッチャブル』においてはアル・カポネを演じるために頭髪を抜いている。
本作での好演は1991年のアカデミー主演男優賞にノミネートされ、同年のニューヨーク映画批評家協会賞では主演男優賞を受賞している。
下記にネット上の本作におけるロバート・デ・ニーロの演技評価をまとめた。
映画『レイジング・ブル』
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≪『レナードの朝』でのロバート・デ・ニーロの演技評価≫
パンフレット『レナードの朝』
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非常に悲しい終わりを迎えた本作。
ロバート・デ・ニーロの演技だけでなく、セイヤーを演じたロビン・ウィリアムズの評価も高かった。
最後に『レナードの朝』原作者で医師でもあった、オリバー・サックス氏によるロビン・ウィリアムズとのエピソードをご紹介する。
セイヤーは彼をモデルとしており、ロビン・ウィリアムズの撮影の役作りに際して二人は会っている。
2014年にロビン・ウィリアムズが亡くなった際にその時を回想したコメントをしている。
映画の役作りのためサックス氏の患者の病室を訪れたロビン・ウィリアムズが、帰りの車で行った”演技”についてである。
”「その帰りみち、クルマの中でロビンはいきなり病室の喧噪を再現する信じられないような一人芝居をはじめた。ひとりひとりの声を真似しながら、完璧な正確さをもって。およそ信じられない聴きものだった」”
患者達の様子を少し見ただけで、完璧な形態模写を行ったのである。
また、サックス氏によれば、ロビンにとって"真似"は演技の第一段階。演技の対象を瞬時に観察し再現した上で、自分の人間性を吹き込み、オリジナリティを持った役作りへと深化させているのだろうと分析している。
ハリウッドを代表する名優同士の共演。さすがの一言に尽きる。