幅広い世代で日常的に使用される言葉「ヤバい」の、なかなかヤバい語源をご紹介。

幅広い世代で日常的に使用される言葉「ヤバい」の、なかなかヤバい語源をご紹介。

幅広い世代に使われている言葉「ヤバい」。ちょっと具合がわるい状況の時などに使われていた言葉から、転じて若者が「いい」「美味しい」などをとりあえず「ヤバーい!」、という使われ方もあるようですが、そんな言葉が生まれた由来についてご説明します。


幅広い世代に、幅広い使われ方をされる「ヤバい」

「ヤバい」という言葉があります。
幅広い世代に使われている言葉の1つだと思います。ちょっと具合がわるい状況の時などに使われる言葉ですが、とりあえず「ヤバーい!」と言っておけばいい、という使われ方もあるような気がするこの頃…。

「ヤバい」のシチュエーション例

私たちは若いころに「ちょ、あれヤベ~って!」のような使い方をしましたね。

「ヤバい」①

若い女性が美味しいモノを食べて「これヤバー!」なんて口にするのを、耳にする方も多いことでしょう。

「ヤバい」②

しかし、この言葉。結構きちんとした日本史に由来する言葉なのです。
今回はそのお話を書かせていただきます♪

所説あるなかでも有力とされる「矢場(やば)」語源説

「やばい」という言葉はおそらく江戸時代に成立したようですが、語源は諸説あります。
例えば「厄場(やくば、やば)」。これは牢屋の隠語ともいわれている単語です。しかし、これより有力視されているのが「矢場(やば)」語源説です。

「矢場」とは?

大雑把にいうと、お祭りなどで今もやることがある「射的」の弓バージョンです。
と言っても屋台のような屋外ではなく、屋内。それなりに広い部屋の向こうにある的を弓で射ると、当たった場所に相応した景品が手に入るという遊びです。

矢場女や矢取女という接客婦が働く場所に

なお、辞書サイト『コトバンク』には「元来は矢を射る所の意。元禄期に社寺の境内,盛り場などに出現し,10矢で4文などの料金を取り,的や糸でつった景品を射させた。楊弓場(ようきゅうば)とも。のち矢場女とか矢取女という接客婦がおかれて売春も行われ,次第に私娼窟(ししょうくつ)化した。」と説明が書かれております。

現代でいえば、ビリヤード場で女性スタッフが接客してくれるようなイメージでしょうか。

鈴木春信の浮世絵「矢場の女たち」 The Archery GalleryMuseumより

少し付け加えますと、矢場は江戸での言い方。西では楊弓場と言いまして、江戸時代以前は主に貴族たちの遊びでしたが、江戸時代に入ると民間にも広がり、民間の娯楽になりました。

ちょっと危険な遊び場=「矢場い」へ

そして、寛政(かんせい1789~1801)期になると、寺社の境内などに矢場が設けられるようになりました。そこで矢を拾ったり、手取り足取り射的の世話をしてくれる女性を「矢場女(やばおんな)」と言いまして、彼女たちが人気になりました。

景品より、美人な彼女たち目当てのお客が増えてきた結果、コトバンクに書かれているような売春も行われるようになったそうです。そうなると、当然、治安はよくない。ちょっと危険な遊び場となります。その危険具合が「矢場い」という訳です。

お祭の出店で射的を見かけましたら、「矢場」に思いをはせたいただけたら

この矢場は、明治時代になっても浅草で人気がありましたが、ゆるゆると衰退し、関東大震災の影響も受け、昭和に入る頃には姿を消しました。その結果、「ヤバい」という言葉の由来が分からなくなってしまったのです。

お祭の出店で射的を見かけましたら、昔「矢場」という遊技場があったことに思いをはせていただけたら嬉しいな♪と思います。

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