大塚少年の好奇心「他の人はどんな絵を描くのか」
蒸気機関車と軍用車のスケッチ三昧だった大塚少年。
でも実はそれだけでなく、他にも雪舟の墨絵や仏像を描いたり、のらくろを描いたり、風刺漫画を切り抜いて集めたり、その関心は多岐にわたっていました。
そんな中で、「他人がどんな絵を描くのか」ということにも関心を持っていて、こんな実験をしたことがあるそうです。
陸軍二式単座戦闘機 「鍾馗」
将来、アニメーションの道へ進むことなど考えてもいなかった頃に、「人が絵を描くこと」の本質に迫る試みをしていることがすごいと思います。
少年時代の観察・分析は、作画監督になって、アニメーションに関わる大勢の個性ある人たち、中でも宮崎駿さんと高畑勲さんと共に作品を生み出す時に、大いに役立ったのですね。
異色の経歴、麻薬取締官事務所に勤めていた時期もあった
しかしその後、過労で結核にかかり、2年間の療養生活を送ることになってしまいます。その時期は読書三昧だったそうです。
体の調子が良くなってきたころ、映画館で、ロシアのアニメ映画「イワンと仔馬」やフランスのアニメ映画「やぶにらみの暴君」を観てアニメーションに興味を持ち始めます。
奇しくも、その頃に読売新聞に載っていた東映動画の小さな記事を見つけ、アニメーションの世界へ転職を決意するのです。
アニメーター大塚康生
東映動画に入り、仕事に明け暮れた大塚さん。
もともと画力がある上に、「作動原理」をふまえた人物の動きを正確につかむ能力と合わせ、大塚さんはアニメーターとしてメキメキその頭角を現していきます。
大塚アクション