『好奇心が原動力』高畑勲・宮崎駿両監督の先輩アニメーター『大塚康生』のワクワクする仕事術!

『好奇心が原動力』高畑勲・宮崎駿両監督の先輩アニメーター『大塚康生』のワクワクする仕事術!

『未来少年コナン』や『カリオストロの城』の作画監督で知られる『大塚康生』さん。のびのびとした画風・ダイナミックな動きを取り入れたアニメーションは、大塚さんの人生の生き方、考え方そのものが反映されていました。大塚さんの類稀なる画力、機関車・ジープへの愛情、そして宮崎駿・高畑勲両監督と過ごしてきた若き日々を知っていただけたらと思います。


『彼(宮崎さん)は映画の主人公たちを、生きている人間のように自分に引きつけて考え抜きます。ルパンは彼の中で歳を重ねていて、おっちょこちょいではあるものの、老成したやさしさと思慮深さがあって、クラリスへの距離のおき方にも中年らしい分別があり、まるで彼自身が若い女性に対してとっているスタンスを感じさせるものでした。』と、大塚さんは『作画汗まみれ』で回想しています。
宮崎さんの意図はもちろんですが、それを細やかに読み取れる大塚さんならではの鋭い分析力を感じます。二人は、本当にいいコンビだったのでしょうね。

鈴木敏夫プロデューサーから見た大塚さんと宮崎さん

【糸井重里】 (笑)宮崎さんと大塚さんとでは、大塚さんのほうが西洋的かもしれない。 【鈴木敏夫】 そうです。宮さんは細かいところを見る人で、大塚さんは、宮さんに向かっても、大きなところについて「ここ、おかしいんじゃない?」と指摘します。非常に合理的なかたです。 ふたりは、キャラクターとしても、実に対照的ですね。 たとえば、大塚さんは外国に出かけて、誰とでも堪能にやりとりをして、実践でおぼえた言葉を駆使してさまざまな話を聞いてきて、なおかつ、いろんな買いものをしちゃう。 ジープなんかも買ってきてしまうような人です。 ところが、宮崎駿は、とにかく外人に英語でしゃべりかけることはゼロ。 しゃべりかけられると、必ず彼は、一歩、後ずさりするんです。 大塚さんと一緒に仕事をした人や、大塚さんから習った人というのは「アニメーションってたのしいなぁ。仕事ってたのしい」と思うのですが、 宮崎駿と一緒に仕事をした人は、「仕事っていうのは苦しいし、アニメーションはたいへんな道のりだ」と考えるわけです。この差は大きいですよね。 【糸井】 両方がいたから、できることがあったんですね。

https://www.1101.com/ghibli/2004-07-27.html

ほぼ日刊イトイ新聞 - ジブリの仕事のやりかた。

『カリオストロの城』ポスター裏話

【鈴木】
大塚さんは、とにかく1枚絵としておもしろいというよりは、動きのほうですよね。
彼自身のことで言えば、1枚絵のほうはあまり得意ではなかったようです。
【糸井】
両方できるのは、宮崎駿さんということですか?
【鈴木】
宮さん(宮崎駿さん)は、そうです。だから、『カリオストロの城』のクラリスというお姫さまも、勝手に大塚さんに描かれるのがイヤなんですよね。

忙しくて映画宣伝用のポスターなんて描けないときにも、宮さんは
「ポスターを描く条件がある。オオツカさん、クラリスを出すな!」と言った……。

大塚さんは、「宮さん、わかった、わかった。出さないから」とか言うんだけど、描かせるとそこにいるんですよね。ただ、ちょっと気絶していて、顔を下に向けているわけで。

だからポスターのクラリスって、どんなものも、みんな下を向いているんです。
目も顔も見えなければ、宮さんも怒らないだろうと(笑)。
【糸井】
もう、化かしあいになってきていますね……。

『ほぼ日刊イトイ新聞』ジブリの仕事のやりかた。宮崎駿・高畑勲・大塚康生の好奇心。より引用

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