習字セット
多くの人が小学校の授業やお稽古事のために、習字セットを購入したのではないでしょうか。

大体の場合、このようなセットでしたね
墨と墨汁
幼いころ、わざわざ水に研いで濃くなるまで作らされる固形墨よりも墨汁を使いたかった思い出があります。
墨について

固形の墨
固形墨は主な原料である煤の違いによって、松煙墨と油煙墨に分かれます。
「松煙墨」
松煙は燃焼温度にむらがあり、粒子の大きさが均一でないことから、重厚な黒味から青灰色に至るまで墨色に幅があります。
青みがかった色のものは青墨(せいぼく)と呼ばれます。
製法は、松の木片を燃焼させて煤を採取。青墨には、煤自体が青く発色するもの以外に、藍などで着色するものもあります。
「油煙墨」
油煙は、煤の粒子が細かく均一で、黒色に光沢と深味があります。
製法は土器に、油を入れ灯芯をともし、土器の蓋についた煤を集めて作ります。
油は、植物性油は菜種が最適とされるが、他にゴマ油や大豆油、ツバキ、キリなどがあり、鉱物性油は重油や軽油、灯油。
墨汁と墨をするのはどういった違いがでますか? - 大学で書道を専攻し... - Yahoo!知恵袋
墨汁について

墨汁
明治20年代、小学校教員をしていた田口精爾が冬場に冷たい水で墨をする生徒達を見て液体の墨を作る事を発起。
東京職工学校(現・東京工業大学)で応用化学を学び、その後、墨汁を発明。1898年(明治31年)に「開明墨汁」と名付け商品化し販売。田口商会(現在の開明株式会社)を牛込区築土八幡(現在の新宿区)に創業します。
墨汁には天然由来の煤ではなく工業的に作られたカーボン(炭素)を使っているものがあります(このカーボンは、コピー機などで使われるトナーとほとんど同じ成分である場合もある)。
また膠の代わりに化学的に合成された接着系の樹脂を使っているものも。
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防腐剤が含まれている
墨 - Wikipedia
結局のところ墨汁は墨の一形態に過ぎず、即時性を実現する代わりに筆を痛めやすいなどのデメリットもあるようです。
従って、習字の基礎を教える授業などで墨汁を使う理由はなかったのでしょうね。
また、もしかすると習字の「心」のようなものが墨を磨る作業からも得られるという解釈もあるのかもしれませんね。