自身の試練と闘いながら、父の無念を背に乗せて挑み続けたサラブレッド「カツラノハイセイコ」

自身の試練と闘いながら、父の無念を背に乗せて挑み続けたサラブレッド「カツラノハイセイコ」

アイドルホース「ハイセイコー」の初仔として誕生しながらも、苦しい新馬の時代を経験し、長い闘病生活を乗り越え、復活を果たしたサラブレッド「カツラノハイセコ」を振り返る


直線最後のカツァールとの壮絶な叩き合いを制し、並んだら抜かせない、強い競走馬根性を見せつけられたレースでした。
杉本清アナウンサーの「見てくれこの脚、見てくれこの根性!!」は名セリフとなりました。
こうして、父もなしえなかった天馬へと上り詰めたのでした。

ラストラン

宝塚記念 阪神芝2200m 6月7日

ファン投票1位。そして、単勝480円で1位。ラストランを飾るにふさわしい、1番人気での出走となりました。

レースは、ハギノトップレディが先頭。カツラノハイセイコは後方待機。
4コーナーから直線を向いても、先頭はまだハギノトップレディ。
カツアールが懸命に追いトップに立つと、馬群を割ってカツラノハイセイコが猛襲、その外からメジロファントムも突っ込んでくる。カツアールを急追しますが、あと1馬身届かず、2着。

陣営は、宝塚記念の前に引退声明を出していませんでした。なぜなら、日本で初めて行われる、外国招待馬とのレース、第1回ジャパンカップに参戦を予定していたからです。しかし、宝塚記念のレース後、脚部損傷が判明しそのまま引退となってしまったのでした。
引退式は、出走が叶わなかったジャパンカップ開催日、1981年11月22日でした。
その約1か月後、4歳時の1年間をともに戦ったパートナー松本善登騎手が、カツラノハイセイコの最後の雄姿を見届けたかのように、12月14日、癌によりこの世を去りました。
48歳という若さでした。

ターフを離れて

カツラノハイセイコの種牡馬生活は、青森県でスタートしました。
重賞馬こそいましたが、あまり目立った産駒を輩出できませんでした。
その後、栃木県の那須で余生を送り、2009年10月8日、33歳の長寿を全うし、この世を去りました。

父の無念、人々の様々な思いを背負いつつも、自身の体を限界にまで追い込み、それらを見事にやってのけた、根性の馬・カツラノハイセイコ。
お疲れさまでした。そして、感動をありがとう。

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