フォルクス、ウェンディーズ、らんぷ亭…ダイエーグループだった飲食店たち

フォルクス、ウェンディーズ、らんぷ亭…ダイエーグループだった飲食店たち

かつて日本有数の企業集団であったダイエーグループ。その中で外食チェーンであったフォルクス、ウェンディーズ、ビッグボーイ、らんぷ亭などの過去と現在。そしてなぜダイエーは牛肉関係の外食店が多かったのかについて紹介。


ビーフ100%を使用した「炙り大俵ハンバーグ」と、店内でひとつひとつ丁寧に手作りした「手ごねハンバーグ」がメイン商品。

ビッグボーイ名物「炙り大俵ハンバーグ」

ビッグボーイは、開放的な1フロアーのアメリカ風の店舗に、調理場が客席から見えるオープンキッチンで作る手こねハンバーグやステーキ類をチャーブロイラー(焼き目を付けるグリドル)で焼き上げる工程が見られるなどの特徴がある。
比較的質の高いハンバーグを提供し、ハンバーグ系に強いレストランとして郊外型のロードサイド店舗を中心に出店が続けられた。
フォルクスと同様に、スープバー・サラダバーなども導入している。

2000年に「ミルキーウェイ」を展開する株式会社ミルキーウェイ(宮城県仙台市)、「ヴィクトリアステーション」を展開する株式会社ヴィクトリアステーション(北海道札幌市)と合併し、両ブランドを継承。
後に「グリル暖」が誕生して4ブランドとなったが、2010年6月にミルキーウェイ全店舗をビッグボーイに転換して消滅させた後にグリル暖を全店舗閉店したため、現在はビッグボーイとヴィクトリアステーションのみとなっている。

2002年、筆頭株主ダイエーの経営悪化により、株式会社ウェンコ・ジャパン(ウェンディーズ)とともにゼンショーに全株を売却され、ダイエーグループを離脱した。

ハンバーグ&ステーキレストランチェーン | ビッグボーイジャパン

ハンバーガーチェーン『Wendy's ウェンディーズ』(1980年5月~2002年12月)

デイヴ・トーマスが創業したアメリカのハンバーガーチェーン店。
中内功が訪米時にウェンディーズの味に感激し、日本誘致が決まったのが始まりである。

日本をはじめとする世界26か国に6000店舗以上を展開している。

「ウェンディーズ」という屋号は、当時 「ウェンディ(Wendy)」 のニックネームで呼ばれたデイヴ・トーマスの娘メリンダ・ルー・トーマスにちなんでいる。当初は「ウィンダ(Winda)」だったそうだが、本人にとって発音が難しかった為ウェンディに変えたと言う。

Wendy's ウェンディーズ

1980年、ダイエーが米ウェンディーズとフランチャイズ契約を結ぶ。
その受け皿としてダイエーグループにおいてハンバーガーチェーンを展開していた株式会社ドムドムを利用することになり、社名を株式会社ウェンコ・ジャパンに変更。

これ以降、社内にはドムドム事業本部とウェンディーズ事業本部が並行しておかれ、フランチャイザーでありながらフランチャイジーでもあるという、あまり例のない業態の会社であった。
1990年代末期には、全国で100店舗体制を達成。

2002年、ダイエーの経営危機に伴う子会社の整理により、同じダイエーグループだったビッグボーイと共にゼンショーに売却された。

そのゼンショーは2009年にウェンディーズとフランチャイズ契約を打ち切り、ウェンディーズは日本から撤退した。

しかし2011年にはヒガ・インダストリーズと提携して日本に再び進出、フランチャイズではなくウェンディーズ・ジャパンを共同で設立している。

2016年5月23日、サントリーホールディングスが100%子会社・ファーストキッチンの全株式をウェンディーズ・ジャパンに売却する方針だと、各紙が報じている。

2014年に登場した「プレッツェルバーガー」。
使用しているプレッツェルバンズは日本市場向けに研究・開発した。

現在の名物「プレッツェルバーガー」

Wendy's Japan

牛丼チェーン『神戸らんぷ亭』(1993年2月~2005年12月)

『神戸らんぷ亭』は牛丼専門の外食チェーン店。
1993年2月に、ダイエーグループの株式会社蔵椀が、牛どん事業を開始。
東京・恵比寿に1号店開店。
同年8月には 株式会社ダイエーの全額出資で、株式会社神戸らんぷ亭が設立され牛丼店のチェーン展開を開始した。

『神戸らんぷ亭』ネーミングの由来
【神戸】
・牛どんの発祥地「神戸」に因む。
・設立時の親会社のダイエーが神戸市を本拠(登記上本店所在地)としていること。
・神戸=牛肉というイメージがあること。
【らんぷ】
・文明開化の象徴であり、暖かく人々をつつむ「らんぷ」の灯のイメージ。
・庶民の心の灯になりたいという大いなる心意気。

東京・恵比寿に1号店を構え首都圏を中心に多数存在したが、名前に付いている「神戸」や他地域への出店実績は無い。

吉野家の牛どん(並)が400円であった時代に、 牛どん(並)を290円で販売開始。
しかし、1996年7月から1998年3月にかけて3回にわたって値上げした結果、吉野家と値段が並んでしまった。
その後、2001年に値下げしている。

神戸らんぷ亭

低価格ながら当時の最大手吉野家に最も近い味と評され、愛好家も多かった。

神戸らんぷ亭の牛どん

最盛期は、すき家、吉野家、松屋、なか卯に続く業界5位だった。

2005年、ダイエーの経営難に伴う子会社の売却に伴い、ITサービス企業であるミツイワ株式会社の子会社となった。

2010年1月に日本初の塩牛丼を発売した。
2014年には一部店舗を新業態のカツ丼専門店・かつ丼屋(かつどんや)に転換した。

2015年に筆頭株主がミツイワからマックグループに異動した後は、同じマックグループのチカラめし(現在の株式会社イー・ダイニング)同様、横浜家系ラーメン店・壱角家への転換を進めた結果、同年7月31日までに神戸らんぷ亭は全て閉店した。
なお、当初家系ラーメン店に切り替える予定であった銀座店は、9月10日に「銀座らんぷ亭」として営業を再開したが、メニューに牛丼は含まれていない。

株式会社神戸らんぷ亭

英国風パブチェーン『HUB ハブ』(1980年~2002年)

1980年、 ダイエー子会社として、株式会社ハブを設立。
3月に「HUB」1号店を神戸市に開店した。

居酒屋のように『食べながら、飲む』ではなく、イギリスのパブのように『飲みながら、会話する』場所というのが創業時に中内功が立てたコンセプトであった。
そのため、部下には『食事メニューには手をだすな』と語っていたという。

HUB(ハブ)の外観

HUB(ハブ)の内装

1986年 旧株式会社ハブを解散し、ダイエーグループ内の外食業再編に伴い株式会社キャプテンクックに事業継承。
1989年 再びダイエーグループの外食業再編に伴い、キャプテンクックから株式会社りきしゃまんに営業譲渡。
1998年 株式会社ハブ(ダイエーホールディングコーポレーション子会社)を設立。りきしゃまんから営業を譲渡される。
2002年 ダイエーが保有する株式会社ハブの株式を村さ来本社(フード インクルーヴ、現:ジー・テイスト)・加藤義和(加ト吉(現:テーブルマーク株式会社)元社長)・21LADYに譲渡。加ト吉の連結子会社となる。
2009年9月4日 大株主の21LADYが保有する全株式を一六堂に売却。
2010年2月22日 テーブルマーク及びフード インクルーヴが保有する同社株式計4,110株をロイヤルホールディングスに譲渡、同社が筆頭株主となる。
この売却によってフード インクルーヴは株主ではなくなり、テーブルマークも第3位株主に退いた。
2011年2月23日 大株主の一六堂が保有する全株式を河内屋に売却。
2012年1月30日 テーブルマークが保有する同社株式計1,220株を久世に売却、テーブルマークは株主でなくなった。

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