胸キュン刑事-むねきゅんでか-
講談社の漫画雑誌『週刊少年マガジン』の1987年15号~1988年24号に連載された、遠山光による日本の漫画作品。

1987年4月~6月にテレビ朝日系列で毎週土曜日19:30-20:00にドラマ放送された。ドラマ放映と漫画の連載がほぼ同時に開始された。放送開始前には主演女優がバラエティ番組にゲスト出演し番組の宣伝を行うなどしたが、短命に終わった。

作者の遠山 光(とおやま ひかる、1960年2月16日 - )は、日本の漫画家。長野県在住。
村生ミオのアシスタントを経て1982年、「ラジカルC調コネクション」でデビュー。

あらすじ

皇くるみ(すめらぎ くるみ)


芸能界はキケン!?

空き巣が入ったということで現場に駆けつけるくるみと大輔。
被害者はアイドル、北野陽子。部屋はめちゃくちゃに荒らされている。その現場を片付けてもいないうちから陽子は「何も盗られてない」と証言。マネジャーによれば恨みを買うようなやり方はしておらず、怨恨の線も考えにくいらしい。ふとくるみは郵便配達夫に扮した動物のぬいぐるみが持つカバンに紙切れがあることに気付く。それは陽子のファーストコンサートのチケットで、友人に配るため陽子が所属事務所の社長の机から持ってきたものらしい。
CMディレクターをマークせよ!? イレズミの秘密!

音羽署管内で殺人事件発生。被害者はモデルの永田ルミ子。
殺害現場が写真スタジオだったため、もみ合いに巻き込まれて倒れたカメラのシャッターが偶然犯人らしき男を捉えていた。捜査一課の面々はその写真を現像したが、犯人のと思しき男性の胸が写っているだけだった。しかし、シャツが破れて露出したその胸には竜の刺青が施されているので、この刺青をした男性を見つければ事件は一気に収束すると思われた。そこでコンピュータが選出したという胸に竜の刺青を持つ男たちを片っ端から調べるものの、くるみの胸キュンは反応しない。
あぶない潜入捜査! 口紅でSOS!?

いきなりノーパン喫茶に風俗嬢として勤務し、スカートをまくられるくるみの登場から話は始まる。
拳銃密売が行われるという情報を掴んだ潜入捜査。不本意な役柄に自嘲気味に新米刑事早くも転職などと呟いているくるみ。
大輔もボーイとして潜入してくれているらしいが、目の保養とばかりにでれでれし、全く役に立たないので、くるみはあらためて店内の状況を一人で確認し始める。
店にはノーパンギャル10名、男性は店長、店長補佐、そしてアルバイトの大学生がいる。
酔っているのか客は少々乱暴にくるみに接し始めた。するとアルバイトの大学生、木田和彦が仲裁に入る。

美少女のバストマスク!? ねらわれた可憐な胸!

ヨーロッパの古城でワインを口に運びながらほくそ笑む怪しい男。怪人ロークと呼ばれているらしい。
彼曰く「15歳の美少女の胸から得られたバストマスクを13人分揃えれば不滅の魂を得られる」とのこと。
そして最後の一人に選ばれたのは日本のアイドルコンクミこと近藤久美子だった。
放送作家のナゾ!? 殺人シナリオ

新宿三友銀行で起きた10億円強奪事件が発生。
犯行グループは巧みな車のリレーで警察の追跡を振り切り、行方をくらましていた。ニュースでは、小説家・番組プロデューサーなど様々な肩書きを持つマルチタレント沖元康樹がこの事件についてコメントした。
最強の敵 地獄の復讐者! 白神道馬登場!
くるみが朝音羽署に出勤すると、いつの間にか受付にくるみ宛の手紙が置かれていた。
ラブレターかと思い、暢気に封を開くと、そこには「父の罪は娘の罪、わが兄の恨み思い知るがいい」と物騒なことが書かれている。

くるみの椅子にトラップが仕掛けられていたことが判明。気づかずに座るとバネが弾けて座椅子から串刺しになる恐ろしい代物だった。どうやら昨夜誰かが忍び込んで仕組んだようだ。

江口大輔(えぐち だいすけ)

