梅毒を病み、狂気の皇帝と化したティベリウスの統治が続く中、その後継者とされていたティベリウスの甥の子カリギュラは、溺愛する妹のドルシラとの近親相姦や、腹心の親衛隊長マクロの妻エンニアとの夫公認の不倫に溺れる肉欲ライフを満喫していた。
右ドルシラ -演 テレサ・アン・サヴォイ
しかし、身辺警護の兵士が微かに酒臭かったのを理由に、その兵士の股間を縛り上げ大量の酒を口から流し込み、お腹がパンパンになったところで膀胱辺りを剣で貫いてみせる無意味な残虐性や、自分の後継者をカリギュラの弟であるジェメルスに変更しようとする素振りを見せるティベリウスに、カリギュラは徐々に不安を感じ始める。
そのカリギュラの不安は、ティベリウスが自分をさりげなく毒殺しようとしたコトによって恐怖へと変わる。
カリギュラは毒物のエキスパートである宮廷医師カリクレスを抱き込み、ティベリウスを速やかに葬り去るための計画に着手する。
それが効を奏したのか、或いは側近中の側近であったネルバの自殺によって心が折れたのか、80近い老境にある病人とは言え一年は持つ健康状態だったティベリウスは、突然の重篤状態になる。
その知らせを聞いたカリギュラはマクロと共に嬉々として病床を訪れ、既に死んだと思われたティベリウスから皇帝の証である指輪を取ろうとするが、突如ティベリウスが息を吹き返したのに驚き、反射的に鈍器のようなものを手にして殴り殺そうとする。
それをしたらカリギュラが暗殺者として糾弾されると考えたマクロは、カリギュラを制止すると自らが手を下し、ティベリウスを窒息死させる。
カリギュラの時代が始まる
カリギュラ - マルコム・マクダウェル
巨大芝刈り機を使ったマクロの処刑シーンは残虐性故非常に有名
元々精神面に難のあった25歳の青年は、無限の権力を手にしたコトによって狂気の暴走を開始する。
カエソニア - 演ヘレン・ミレン
Junichi@Zeque Prod.さんはTwitterを使っています: "今日のヘレン・ミレン祭りはここだと聴いて・・・。『カリギュラ』のカリギュラの妻、カエソニアですよ。 http://t.co/tdzdNl3ESD"
自分の妻の出産を一般公開する…そんな彼は、妹ドルシラをひたすら愛し、 信頼していた。しかしその妹が娘の誕生と同時に熱病で亡くなったことにより、 彼の狂気を頂点へと追いやる拍車をかけた。
http://plan13th.blogspot.jp/2009/02/blog-post_748.htmlPlan 13th from outer dimension ~異次元の13日計画~: カリギュラ
ドルシラの死というショックに打ちのめされたカリギュラは、宮殿を抜け出してローマの街をさまよい、果ては酔っ払いとカン違いされて牢獄に放り込まれるが、やがて正気…というか通常通りの狂気を取り戻したカリギュラは狂気とともに宮殿に舞い戻る。
ドルシラというブレーキ役を失ったコトによって手に負えない異常者へと進化し、自らの神格化まで宣言したカリギュラは、ローマをより一層の狂乱の中に叩き込んだ。