
スペシャルウィークとは?
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デビューからクラシックの主役へ
デビュー前から武豊に「ダンスインザダークに再来」と言わせるほどの
素質を秘めたスペシャルウィーク
その期待に応え、デビュー戦を勝利、2戦目は2着に敗れるものの
重賞のきさらぎ賞、弥生賞を連勝し、クラシック戦線の主役に躍り出る
弥生賞で同期のライバルキングヘイロー、セイウンスカイを下した
スペシャルウィークは、堂々一番人気で皐月賞を迎えることとなる
悲願のダービー制覇へ
皐月賞で1番人気に支持されたものの、外枠の不利もあってか、3着に敗れる。
改めて、1番人気でむかえた日本ダービー
武豊は当時ダービー未勝利で、人気馬に乗るもののなかなか勝てないレースだった。
いつの間にか武豊はダービーに勝てないというジンクスまで出来上がるくらいであった。
そんなジンクスを粉微塵に打ち砕いたのがスペシャルウィークだった。
ライバル、セイウンスカイを並ぶ間もなく差し切り、5馬身差の優勝。
武豊にとって悲願のダービー初制覇となった。
不完全燃焼の秋
秋初戦、京都新聞杯でキングヘイローを下し、菊花賞で二冠に挑んだスペシャルウィーク
だったが、二冠に輝いたのは、皐月賞馬のセイウンスカイだった。
続くジャパンカップでも、同期のエルコンドルパサーに完敗
有馬記念には出走せず、結局秋はG1レースを勝利することができなかった。
古馬の頂点へ
年が明けて4歳、スペシャルウィークは1月から始動、
アメリカジョッキークラブカップ、3月の阪神大賞典と重賞を連勝し
古馬のチャンピオンを決める、天皇賞へ駒を進める。
同期のライバル、セイウンスカイ、去年の覇者メジロブライトと
3強対決と言われたが、スペシャルウィークは前年の雪辱と言わんばかりに
セイウンスカイを徹底マークし、優勝。秋の雪辱を晴らすとともに
古馬の頂点へと昇りつめた。
新たなライバルの出現
スペシャルウィークは凱旋門賞を目指し、宝塚記念へと出走する。
ここでも1番人気に支持をされるが、ここで、新たなライバルとなる
グラスワンダーが立ちふさがる。完敗といえるほどの3馬身差をつけられての
2着。この敗戦により、凱旋門賞の出走は白紙となった。

復活と日本総大将としての走り
今年いっぱいで引退が決まったスペシャルウィークは秋初戦、京都大賞典に出走をする。
しかし、ここでまさかの7着敗退、初めて掲示板を外してしまうのであった。
続く天皇賞も調教の不安や当日の馬体減などもあり、4番人気と評価を落とす。
しかし、長い東京の直線を追い込んだスペシャルウィークは見事、不安材料をはねのけ
1着でゴールを駆け抜ける。2着にはステイゴールド、宝塚記念の2着3着で万馬券という
なんとも言い難い結果となった。
続くジャパンカップで海外の強豪を迎え撃つことになる。中でも凱旋門賞馬モンジューは
エルコンドルパサーを下した世界一の強豪である。その他にもイギリスダービー馬ハイライズなど
強豪がひしめき合う中、最後の直線でスペシャルウィークは抜け出し、世界の強豪を退け
見事、優勝。2着には香港のインディジェナス、こちらが人気薄であり、またも万馬券の決着となった。思えば、日本ダービーでも人気薄のボールドエンペラーが2着に来ていたので
スペシャルウィークのG1レース4勝の内、3回は万馬券という結果であった。
ラストバトル
引退レースの有馬記念は最大のライバルグラスワンダーが出走をしてきた。
半年前の雪辱を晴らす最後のチャンス、人気はグラスワンダーとスペシャルウィークの2頭に集まり、オッズも2強を示していた。
スペシャルウィークはグラスワンダーを見る形で最後方へ
直線、グラスの外へ持ち出したスペシャルウィークと武豊はゴール前でグラスと並ぶようにしてなだれ込む。武豊は勝ちを確信し、ウイニングランをしたが、首の上げ下げで勝利をしていたのはグラスワンダーだった。内容としてはスペシャルウィークが勝っていた。しかしグラスワンダーは勝負に勝っていた。こうして20世紀最後の大レースは世紀の名勝負で幕を
閉じることとなった。

種牡馬として
種牡馬となったスペシャルウィークはサンデーサイレンスの後継種牡馬として
コンスタントに活躍馬を出している。中でも代表産駒はG1レース6勝のブエナビスタ。

ブエナビスタを輩出したことにより、種牡馬としてはライバル、グラスワンダーに勝ったかと思われた。しかし、グラスワンダーは孫の世代でモーリスやゴールドアクターを出し、一目置かれている。この2頭の対決はまだまだ続きそうである。
無冠の帝王?
スペシャルウィークはG1レースを4勝しているが、JRA賞は特別賞のみである。
また、顕彰馬候補に何度も上がるものの、毎回得票数が足りず、落選している。
今後、ジェンティルドンナやゴールドシップ、ロードカナロアなどライバル候補が
増えるため、その道のりは遠ざかりそうである。
JRA顕彰馬 - Wikipedia
ディープインパクトとの比較
ディープインパクトがいなければ、武豊のナンバーワンの愛馬と言ってもよかったかもしれない。
しかし、ディープと比べてもスペシャルウィークは遜色の無い成績である。
何より、ディープインパクトとの大きな違いは、スペシャルウィークはライバルに恵まれていたことである。セイウンスカイ、エルコンドルパサー、グラスワンダーと同期には名だたる名馬が名を揃え、その中でもトップクラスにいたスペシャルウィークは間違いなく稀代の名馬である。もし、スペシャルウィークの同期にこれらの馬がいなければ、三冠馬にもなっていただろうし、古馬のG1レースも総なめしていたことになる。見ていて、楽しかったのはスペシャルウィークのようにライバル同士で凌ぎを削ったレースである。