ミドル・エッジで昭和の歌謡曲の有名どころの作詞家を何人かご紹介してきましたが、今回は「千家和也」先生!歌謡曲・アイドル・アニメまでいろいろな作品があります。昭和の作詞家さんの歌詞は読むだけでもドラマのアウトラインを見ているようです。
■千家和也って?

千家和也
千家先生の作品はたくさんありますが、日本人の哀愁を誘う「バス・ストップ」は代表作の1つと言ってもいいのでは
■名曲「バス・ストップ」
「バス・ストップ」はオリコン最高11位と、大ヒットを飛ばしたわけではないですが、今でも長くカラオケで歌われている曲です。
実はこの曲、歌詞は短いんです。
1コーラス半というか、いわゆるAメロ+サビ+Aメロで1コーラス、そして間奏がありますが、間奏もAメロのアレンジ。そしてサビ+Aメロ。歌詞は20行以内で終わっちゃうんです。その短い歌詞をイントロ、間奏、アウトロあわせて3分20秒もかけて歌っているんです。歌詞をじっくり聴かせる、昭和の歌謡曲にはそんな良さがありますよね。
この曲、実はひそかに今じわじわとまた注目されています。
昨年、平さんの曲で盗作騒ぎがありましたよね。その影響だそうです。
平さんには災難でしたが、雨降って地固まるって感じですね。
さて、千家和也先生といえば、山口百恵!
■山口百恵と千家和也
千家先生は百恵ちゃんのデビュー曲「としごろ」から「愛に走って」まで作曲の都倉俊一先生とのコンビで百恵ちゃんのヒット曲をたくさん作られていますが筆者個人的に一番好きな「冬の色」から
この曲は百恵ちゃん初のバラード曲。それまでのちょっと背徳感あるいわゆる「青い果実」路線とはイメージが変わった純愛の曲ですが、これが百恵ちゃん自身初のオリコン1位獲得曲でもあるのです。
その「青い果実」は初めて聴いたときはちょっと衝撃でしたよね。
このころも百恵ちゃんはまだ中学生。しかも昭和40年代ですから、「いいのかこんな曲」と当時騒がれたものですが、これも千家先生。
余談ですが、この百恵ちゃんは声の張り方とか発声とか教わったとおりに歌ってる感じで初々しいですね♪そして都倉先生の指揮がかっこいいなあ…
■日本レコード大賞/最優秀新人賞・作詞賞受賞
千家先生はレコード大賞関連受賞もあります。
まずは新人賞作品もたくさんありますが最優秀新人賞受賞曲を2曲
「芽ばえ」は少女漫画を見ているような、「逃避行」は小説を読んでいるような…場面が脳内で再生されそうな歌詞ですよね。
そして千家先生は第14回日本レコード大賞で作詞賞を受賞されました!
このころ先生は20代だったんですねえ。曲ももちろん素敵ですが歌詞を聞き入ってしまいますね。
ちなみにこの曲は中森明菜もカバーしています。
■演歌もアニソンも!
それでは千家先生のそのほかの作品もご紹介します
そして、神戸
阪神大震災のあと復興にがんばる神戸のみなさんの心の支えとなった「そして神戸」も千家先生の作品です。
第46回紅白歌合戦で前川さんはこの曲を歌われました。
なみだの操
コミックソングバンド「殿さまキングス」の「なみだの操」も!
実は、千家先生は殿さまキングスの曲はこの前の「北の宿」や、続く「夫婦鏡」以降もも作詞してらっしゃるんですよ。
そうかと思うとアニソンも作詞しています!
魔女っ子メグちゃん
女王陛下のプティ・アンジェ
百獣王ゴライオン
花の子ルンルン
ゴライオンもルンルンも、千家先生はアルバム曲の作詞もされています!
そしてアンジェ、ゴライオン、ルンルンいずれも小林亜星先生とのもコンビですね!
ルンルンの挿入歌「ライラックの花言葉」はアニメの曲と知らない人は歌謡曲と言われたら信じるかもしれません。実際に歌っている堀江美都子さんも、この曲はシングルカットしています。
堀江美都子 - ライラックの花言葉 ‐ ニコニコ動画:GINZA
■訳詩もされました
いかがでしたか?アイドル、演歌、アニメと千家先生の作品は多岐に渡ってますよね!
それでは最後に先生が訳詩をされた作品をご紹介して〆としたいと思います。
「ゴッドファーザー 愛のテーマ」。歌は尾崎紀世彦さんです。