18歳のころの美空ひばり
写真提供:ひばりプロダクション
日本の音楽史に不滅の足跡を残した昭和の歌姫、美空ひばり。彼女が1946年(昭和21年)に横浜市磯子区の杉田劇場で初舞台を踏んでから、今年2026年で実に「芸能生活80周年」という偉大な節目を迎えます。没後もなお、その圧倒的な歌声と表現力は色褪せることなく、多くの人々の心に寄り添い続けています。そんな記念すべきアニバーサリーイヤーに、音楽界を揺るがす奇跡的なニュースが飛び込んできました。
レコード会社である日本コロムビア株式会社が、社内で大切に保管している約11万本におよぶ貴重なマスターテープのアーカイブ化作業を随時進める中で、過去に使用された実績のない「詳細不明の音源」を発掘。過去の膨大な発売データや録音記録と照合しながら慎重に精査を重ねた結果、ファンの誰もが耳にしたことのない、美空ひばりの完全な「未発表オリジナル音源」であることが確認されたのです。美空ひばりの没後に新たなオリジナル楽曲が発見されるのは、2009年以来、実に17年ぶりの極めて貴重な出来事となります。
ヒットの生みの親たちが集結した幻の楽曲『二人きりで』
今回見つかった幻の楽曲のタイトルは、当時の録音台帳に『二人きりで』と記載されていました。制作陣には、若き日の美空ひばりをスターダムへと押し上げ、彼女の黄金期を支えた伝説的なヒットメーカーたちの名前が並んでいます。
作詞を手掛けたのは藤浦洸。ひばりがわずか12歳で初主演を務めた映画の主題歌『悲しき口笛』や、戦後復興期の日本を明るく照らした大ヒット曲『東京キッド』を生み出した、いわば彼女の才能をいち早く見出した恩人です。そして作曲を担当したのは、今なお世代を超えて愛され続けるひばりの代表的なお祭りナンバー『お祭りマンボ』を手掛けた原六朗。編曲は松尾健司が務めています。
この楽曲がレコーディングされたのは、1956年(昭和31年)2月10日。当時、美空ひばりは18歳でした。少女から大人へと移り変わる多感な時期に録音されたその歌声は、揺れ動くピュアな少女の恋心を切なくも豊かに歌い上げています。歌詞には「丸いテーブル 向かい合い たった二人 二人きり」「胸のリボンが なぜ解けぬ」「寂しいような 嬉しいような 心が心が 楽しいの」といった、恋に胸を焦がすもどかしくも愛らしい情景が描かれており、18歳のひばりだからこそ表現できた唯一無二の瑞々しさが、70年の時を超えて鮮やかによみがえります。
命日に発売される記念BOXへ収録&TVでの初披露も決定
この歴史的な新発見を受け、日本コロムビアは『二人きりで』を広く世に送り出すことを決定しました。
まず、美空ひばりの命日にあたる2026年6月24日(水)に発売される、芸能生活80周年を記念した豪華CD4枚組BOX「うたの宝石箱」(税込11,000円)のボーナス・トラックとして、この『二人きりで』が特別収録されます。この記念BOXは、Disc1・2に『川の流れのように』『みだれ髪』『リンゴ追分』といった不朽のオリジナルヒット曲を網羅。Disc3・4には、歌謡曲やJ-POP、さらには『スターダスト』や『マイ・ウェイ』といった外国曲のカバーまで、ジャンルを超えたひばりの圧倒的な歌唱力を体感できる名曲全80曲近くが凝縮された、まさにファン垂涎のコレクションです。
さらに、CDの発売に先駆けてデジタル配信シングルとしてのリリースも決定しており、現代の音楽ライフスタイルに合わせた形でもこの貴重な歌声を楽しむことができます。
また、パッケージの発売や配信を待ちきれないファンに向けて、いち早く楽曲を耳にするチャンスも用意されています。2026年5月21日(木)に大和市文化創造拠点シリウス(やまと芸術文化ホール メインホール)にて公開収録が行われるNHKの人気番組「新・BS日本のうた」(6月7日(日)放送予定回)にて、この『二人きりで』が初めて披露されることが決定しました。テレビの画面を通じて、日本中へ新たな歌声が届けられることになります。
昭和31年、平和な青春の輝きを今に伝える
今回の歴史的な発掘について、美空ひばりの長男であり、株式会社ひばりプロダクションの社長を務める加藤和也氏は、次のように喜びのコメントを寄せています。
「昭和31年といえば、日本が戦争の傷跡からようやく立ち直り始めた時代。母の歌声からは、平和な青春の輝きを感じ取ることができます。レコーディングから70年の時を超えて、このような楽曲をファンの皆様にお届けできることを大変嬉しく思います」
また、コロムビア・クリエイティブ株式会社の美空ひばり担当プロデューサー・衛藤邦夫氏も、「豊かな安定感の中に、新鮮さが同居する若き日の美空ひばりの歌声を、ぜひお楽しみください」と、その仕上がりに大きな自信を覗かせています。
終戦後の日本に希望を与え、昭和の歌謡界のトップを走り続けた美空ひばり。彼女が18歳の瑞々しい感性で吹き込んだ幻のラブソング『二人きりで』は、80周年という記念すべき年にふさわしい、音楽界への最高の贈り物となるでしょう。初披露のTV放送、そして6月の記念BOX発売に向け、多くの音楽ファンの視線が集まっています。