第1号
『ちびまる子ちゃん』や『もものかんづめ』など、唯一無二の感性と鋭い観察眼で数々の名作を世に送り出してきた、さくらももこさん。彼女が遺した言葉は、今もなお多くの人々に笑いと癒やしを与え続けています。そんなファンにとって、最高に嬉しい知らせが届きました。
2026年3月25日(水)、さくらももこさんのエッセイ集『たびたび』が、新潮社より刊行されることが決定しました。活字エッセイとしての新作は、2014年刊行の『おんぶにだっこ』(小学館)以来となる、まさに待望の一冊です。
伝説の雑誌『富士山』から生まれた「奇跡の11編」
本書に収録されているのは、さくらももこさん自身が編集長を務めた、あの伝説の爆笑雑誌『富士山』(全5号)に掲載されたエッセイです。企画から取材、執筆まで、さくらさんが心血を注いで作り上げたこの雑誌は、ファンの間では「ももこワールドの究極体」として知られています。
雑誌『富士山』に掲載されたエッセイの多くは、これまでに『さくらえび』や『またたび』(いずれも新潮文庫)といった単行本にまとめられてきましたが、本作『たびたび』に収録される11編は、これまで一度も書籍化されることのなかった、いわば「秘蔵の原稿」です。
ミッフィー、バリ、香港……どこへ行っても「ももこ流」
本書の目次には、読者の好奇心をそそる魅力的な旅の記録が並んでいます。
■海外編
オランダのユトレヒトでは、大好きだったミッフィー(うさこちゃん)の作者、ディック・ブルーナさんを訪問。憧れの人物を前にしても変わらない、さくらさんらしいユーモア溢れる交流が描かれます。さらに、中国茶に熱狂し爆買いを繰り広げた**「香港 お茶買い行商の旅」**や、大好きなバリ島での再会エピソードなど、世界のどこへ行っても彼女がいれば「事件」と「笑い」が絶えません。
■国内編
京都、大阪、福岡での徹底的な「食いだおれ」ツアーから、夏の美しすぎる富良野、新潟の「ロシア村」での奇妙な体験まで。身近な日本の風景も、さくらさんの目を通せば、抱腹絶倒のエンターテインメントへと姿を変えます。
全編を通して、ナンセンスとメルヘン、そして人間味溢れるおかしみが絶妙にブレンドされており、ページをめくるたびに、あの懐かしくも鮮烈な「ももこ節」を堪能することができます。
今、改めて触れる「さくらももこの言葉」
現在、全国を巡回中の「さくらももこ展」が各地で大盛況となっていることからも分かる通り、彼女の作品に対する需要は年々高まっています。ちびまる子ちゃんをリアルタイムで観ていた世代から、SNSやYouTubeを通じて新たにファンになった若い世代まで、その支持層は極めて広範囲にわたります。
今回発売される『たびたび』は、これまでのエッセイファンはもちろん、さくらさんの「旅」の視点に興味がある人にとっても、バイブル的な一冊となるでしょう。どんなに些細な出来事も面白がり、人生を丸ごと楽しんでしまう彼女の姿勢は、忙しい現代を生きる私たちに「もっと肩の力を抜いていいんだ」というメッセージを届けてくれるかのようです。
第5号
結びに:3月25日、あの笑いが帰ってくる
ハードカバー(B6変形)という愛らしい造本で登場する『たびたび』。定価1,820円(税込)で、春の訪れとともに書店に並びます。
「こんにちは ブルーナさん」から「美しき夏の富良野」まで、全11編の旅の記憶。読み終えたあとには、きっと自分もどこかへ出かけたくなる、あるいは日常の中に潜む「小さなおもしろさ」を探したくなる――そんな魔法のようなエッセイ集の誕生です。
さくらももこさんが遺してくれた、新しい「笑いの宝箱」。発売日の3月25日が、今から待ち遠しくてなりません。