吉田沙保里  強すぎてモテない霊長類最強の肉食系女子の霊長類最強のタックル その奥義は「勇気」

吉田沙保里 強すぎてモテない霊長類最強の肉食系女子の霊長類最強のタックル その奥義は「勇気」

公式戦333勝15敗。その中には206連勝を含み、勝率95%。 世界選手権13回優勝、オリンピック金メダル3コ(3連覇)+銀メダル1コ、ギネス世界記録認定、国民栄誉賞、強すぎてモテない霊長類最強の肉食系女子。



ちなみに吉田沙保里の好きな男性のタイプは、
「イケメンで、楽しくて、肉食系」
大人になって合コンをするとロックオンした男性に、
「年収いくら?」
「実家は金持ち?」
などとデッドボールのような質問を直球でぶつけ、酔ってくると
「彼女はいるの?」
「初体験はいつ?」
「この中だったら誰とつき合う?」
とさらに迫り、カラオケでは、西野カナの「トリセツ」を
「急にタックルすることがあります♪」
「定期的に褒めると長持ちします♪タックルがきれいとか♪」
と歌詞をアレンジしながら熱唱。
そして積極果敢に男性にアタックし 、見事に散った。

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一方でレスリングでは、

高校1年生
・ショーブ女子国際大会カデット52kg級 優勝
・全日本女子クラブ選手権 51kg級 優勝
・JOC杯ジュニアオリンピック カデット52kg級 優勝
・全日本女子選手権51㎏級 2位(福岡大の篠村敦子にフォール負け)
・世界カデット選手権 52kg級 優勝
・全国高校女子選手権54kg級 2位(1歳上の伊調千春(京都・網野高)に敗北)
・全日本女子オープントーナメント 優勝。


高校2年生
・ショーブ女子国際大会56kg級 優勝。
・ジャパンクイーンズカップ56kg級 2位(清水真理子(埼玉栄高教)に敗北)
・JOC杯ジュニアオリンピック56kg級 優勝
・世界カデット選手権56kg級 優勝
・全日本女子選手権56kg級 2位(山本聖子(日大)に敗北)

高校3年生
・ショーブ女子国際大会56kg級 優勝
・ジャパンクイーンズカップ56kg級 準決勝で山本聖子(日本大)にフォール負け)
・JOC杯ジュニアオリンピック58kg級 優勝
・世界ジュニア選手権58kg級 優勝
・全日本女子選手権56kg級 3位

と同世代では無敵。
しかし大人も出場するクイーンズカップや全日本女子選手権では優勝できず、さらに山本聖子には、中学1年生のときに初めて対戦して以来、4連敗となった。

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高校卒業後、吉田沙保里は、中京女子大学に進学。
現在は至学館大学として男女共学化されているが、当時から女子レスリング部の名門で、自宅から近く、
「練習を見たり教えたりできる」
という理由で父親が選んだ。
密かに
「大学は、東京の方に行きたい」
と思っていた吉田沙保里は、父親に
「中京女子に行け」
といわれたとき、
(また地元かよ!)
と思い、
「私は、国士館大学に行きたいと思っているんだけどなぁ」
と小声でいったが、
「ダメだ」
といわれ、断念した。

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中京女子大学レスリング部監督の栄和人は、鹿児島商工高時代、公式戦無敗で3冠(全国高校選抜大会、インターハイ、国体)を達成した九州男児。
連勝記録は、日体大へ進んで1年生のときに出場した全日本選手権まで続いた(116連勝)
その後、全日本大学選手権、全日本選手権、アジア選手権で優勝し、世界選手権で銅メダル。
ソウルオリンピッ1回戦、残り20秒で、まさかの逆転負けした後、30歳で女子レスリングのコーチになった。
オリンピックメダリストになることを目標にしてきた栄和人は、指導者になると選手をオリンピックに送り出すこと、金メダリストを育てることを目指した。
それはチャレンジと挫折の連続で、自ら、
「神経質で小心者」
という栄和人は、フサフサだった髪の毛がストレスでドンドン減り、40歳を過ぎるとなくなってしまった。
選手に対して一生懸命に接する栄和人は、4千万円のローンを組んで、道場から1分以内の場所に建つ一軒家を購入し、まかない付きの寮にした。
さらに
「選手を好きにならないと本気で指導できない」
という栄和人は、吉田沙保里が大学に入る8年前(1993年)に10歳下の教え子と結婚していた。
(そして2008年、19歳年下の教え子、吉田沙保里の3つ上の先輩、岩間怜那と再婚。
再婚から2年後、栄和人は大学の近くの新築マンションを購入したが、岩間怜那を慕う吉田沙保里は、その隣の部屋を購入した)

レスリング部員は、全員、寮に入らなければならず、それまで実家で暮らしていた吉田沙保里は、掃除や洗濯など母親にやってもらっていたことを自分でやらなくてはならなくなった上、1年生として様々な仕事や雑用をやらねばならなかった。
先輩のチェックは厳しく、何かミスをすると
「ミーティング!」
といわれ、連帯責任で1年生全員が呼び出され、
「何かやった?」
「わかんない」
「あのことかな?」
などといいながら、怒られに行った。
ある日、先輩が部屋にやってきて
「今日もミーティングね。
・・時にリビング集合」
といわれ、
「今日はなんだろう?」
「誰か何かした?」
といいながら、リビングへ。
一列に並んで固まっていると、先輩の口から出たのは、単なる連絡事項で
「エッ?」
と拍子抜け。


吉田沙保里は、最初、おもしろいことをいって笑わす栄和人監督のことを、
「楽しい人だなあ」
と思っていたが、道場で竹刀を持って大声で、
「バカヤロウ」
と怒鳴るのをみて
「こんな怖い人だったとは・・」
と驚いた。
声がデカい上に言葉が汚く、怒ると怖い上に1人の選手につきっきりで教える栄和人監督に、初めてマットの脇で怒られたとき、吉田沙保里は、恐怖と悲しさと情けなさが入り混じり、号泣。
「練習しろ!」
といわれたが、
(こんなはずじゃない)
(お父さんとやり方が違う)
と思うと泣けてきて、涙が止まらない。
栄和人監督は、怒鳴り続けたが、吉田沙保里が泣き続けるので、離れて別の選手の指導を始めた
泣きたいだけ泣いて気持ちの整理ができて涙が止まった吉田沙保里は、マットに戻って練習を再開。
栄和人監督は、吉田沙保里の気持ちの切り替えの早さに驚いた。



一方、吉田沙保里は、栄和人監督について、
「監督は、しつこい。
ただのしつこさではなく、ものすごくしつこい。
お父さんは、そのときは厳しいけど、後はあっさり。
そこは違う」
と最初は嫌いだったが、教え子が勝つと誰よりも早く泣いてしまう栄和人監督をみて、
「勝たせたいという思い、愛情は一緒」
「女性以上に細かくて神経質だから弱点を見つけることができる」
と思うようになった。

中京女子大学レスリング部の練習は、まず朝の6時40分にランニングとトレーニングを1時間半行い、汗をかいた後、朝食をとる。
そして平日は、16時半から、土曜日は15時から、2、3時間、マットで練習。
大学に入った当初、吉田沙保里は、全体練習以外、自主トレーニングも自主練習も、まったくしなかった。
練習後は、すぐシャワーを浴び、自主的に練習やトレーニングに励む先輩をみると
「エッ、まだやってるんですか?
もう帰りましょうよ」
と悪の道に誘った。
また吉田沙保里は、朝食は抜き、夕食も、ご飯を2口程度食べるくらいで、その代わりに大好きなお菓子を好きなだけ食べるという食生活だった。
そのために高校時代、よく風邪を引いたり発熱したりして体調を崩し、試合ではスピードはあるがスタミナがなく、前半、リードしていても後半、逆転負けすることもよくあった。
吉田沙保里に、
「ねえねえ(姉姉)」
と慕われていた先輩、岩間怜那は、
「本当に努力していなかったです。
普通、負けても、あれだけやってきたんだから仕方ないといわれますよね。
でもあの子は、負けたら、やっぱりなといわれることがいっぱいあった。
それでも強かった」

吉田沙保里は、大学1年生になった直後、4月の初めに行われたジャパンクイーンズカップ56kg級は、準決勝敗退。
4月末に行われたJOC杯ジュニアオリンピック58kg級では、優勝。
8月の初め、世界ジュニア選手権58kg級でも、優勝し、2連覇。
しかし8月末、全日本学生選手権56kg級では、決勝戦で山本聖子に負け、2位になった。
「10㎝近く背が高く、長い手足と抜群の身体能力を持ち、レスリングをするために生まれてきたような聖子さんにどうしても勝てませんでした。
1999年から世界選手権3連覇中の聖子さんにとって私など眼中になかったでしょう」
山本聖子に5連敗した直後の9月、国際オリンピック委員会(IOC)が、3年後に行われるアテネオリンピックで女子レスリングを正式種目に採用すると発表。
子供の頃からの夢が現実の目標になった吉田沙保里は、一気にモチベーションを上げた。

さらにずっと、
「厳しい練習をしているのに(吉田沙保里)の身体が締まらない」
と思っていた栄和人監督が、寮に行ったときに大量のお菓子が入った段ボールを発見。
山本聖子に5連敗となった吉田沙保里に、劣っているパワーを強化するために、
「お菓子禁止」
「1日5食」
を厳命。
また
「聖子ちゃん」
から
「山本選手」
に呼び方を改めさせた。
いきなり大好きなお菓子が禁止になって1日5食となった吉田沙保里は、
「もう食べられません」
と訴えても、
「食べるのも練習だ」
と許されず、泣きながら食事。
最初は主食だったポテトチップスをベッドの下に隠しながら、1日5食とウエイトトレーニングに取り組んだ。
すると明らかに体が変化し、スタミナもパワーもアップし、さらに免疫力も高まり、病気をしなくなった。

5連敗から1ヵ月後の10月、宮城国体のエキシビションで山本聖子と対戦し、初勝利。
しかしオリンピックに出るためには、まだ
「雲の上の存在」
である山本聖子を公式戦で倒さなければならない。
これまで以上に必死に練習し、1日5食とウエイトトレーニングによる肉体体改造を取り組み続けた吉田沙保里は、2ヵ月後の12月、全日本選手権56㎏級の準決勝で、山本聖子と対戦。
得点で上回っていた吉田沙保里は、
「このままいけば勝てる」
と思って守りに入った瞬間、攻められてしまい、残り20秒で逆転負け。
試合が終わり、マットを降りたとき、栄和人監督がかけよってきて、
「パーン」
と平手打ちをされた。
吉田沙保里が栄和人にビンタされたのは、この1度だけで、その痛さよりも負けた悔しさで号泣。
「たとえ負けたとしても、攻めて負けたならいい。
負けないように守りに入った自分が許せなかった」
続く3位決定戦で、伊調馨(中京女子大学付属高校)に勝利したが、悔しさは消えず、その後も、
「聖子さんに勝つ!!」
と執念を込めて練習。
その結果、この後、6年余り(2008年まで)、国内でも海外でも1回も負けることなく119連勝し、「霊長類最強の女」となっていった。

大学2年生の4月、ジャパンクイーンズカップ55kg級の決勝戦で山本聖子と対戦した吉田沙保里は、まずタックルでポイントを取った後、
「スキをみせたらやり返される」
という必死の思いで戦い、公式戦初勝利。
その瞬間、マットの上で飛び上がった。
6月、カナダカップ55kg級、優勝。
8月、全日本学生選手権59㎏級、優勝(55㎏級で優勝したのは山本聖子)
10月、20歳の誕生日の翌日、初めてのシニアの国際大会、韓国・釜山で行われたアジア大会に出場した吉田沙保里は、
「これはもう、勝つしかない」
と得意のタックルで攻めまくり、相手に1ポイントも与えずに決勝戦に進出。
李ナレ(韓国)にバックをとられて先制されたものの、その後は何もさせず、1分39秒、タックルで10ポイント差をつけてテクニカルフォール勝ちし、マットの上でガッツポーズした後、バク転。
全4試合にかかったトータル時間は、7分49秒という圧倒的な強さで金メダルを獲得した。

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11月、ギリシャのハルキダで行われた世界選手権の55㎏でも優勝。
日本女子レスリングは、63㎏級の伊調馨(中京女大付高)、72㎏級の浜口京子(浜口ジム)も世界チャンピオンとなり、3階級を制した。
12月、全日本選手権55㎏級で優勝。
決勝戦の相手は、昨年と一昨年の51㎏級の世界チャンピオンで大学の2年先輩である坂本日登美。
女子レスリングは7階級あったが、アテネオリンピックでは、48kg級、55kg級 63kg級、72kg級の4階級しか行われないため、坂本日登美は、階級を上げた。
吉田沙保里は、
「先輩は下の階級から上がってきた。
だからもともと上の階級にいる私が勝たなければいけない」
と自分にいい聞かせ、第1ピリオド、いきなり得意のタックルで倒し、25秒でフォール勝ち。
坂本日登美のセコンドに入っていた栄和人監督は、
「坂本も肩の筋肉が付き、いい勝負をするかなと思ったが、吉田のスピードがすごかった。
タックルの切れ味は世界一だろう」


2003年、大学3年生の4月、ジャパンクイーンズカップ55kg級の決勝で山本聖子と対戦。
序盤、正面タックルで持ち上げて3点先制。
グラウンドで、ネルソン(うつ伏せの相手の脇と首を極めて90度以上返す)で2点を加え、5-0とリード。
山本聖子もバックを奪って1点を返した。
第2ピリオド、吉田沙保里の片足タックルがもつれて、両者2点。
続いて吉田沙保里が山本聖子のタックルをかわして、バックをとって1点を追加。
8-3で、吉田沙保里が判定勝ち。
「初めから攻めていけたのがよかったと思います。
先取点を取れたのが大きかったですね。
最初の3点タックルは狙っていたわけではありませんが、うまくパッと入れたときに場外の線が見えたので力を上に持っていったらうまく担げました。
筋トレの成果が出て、パワーがついてきたと自分でも感じます。
引きつけたり、相手の力をかわすことができるようになりました。
聖子さんに組まれても焦らず、冷静に戦えました。
課題はグラウンドでの抑え。
うまくきていると思いますので、もっと上を目指して練習します」
(吉田沙保里)
「決勝戦は自分から攻められませんでした。
吉田選手には負け続けているので、何も言えません」
(山本聖子)
9月、ニューヨークで行われた世界選手権には、吉田沙保里が55㎏級、山本聖子が59㎏級で出場し、2人とも圧倒的な強さで優勝。
(吉田沙保里は、2連覇)

Amazon.co.jp: 2003年第3回女子レスリングワールドカップ吉田沙保里・伊調馨・浜口京子227分 : スポーツ&アウトドア

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10月、東京の代々木第2体育館で、世界選手権の上位7カ国(日本、アメリカ、カナダ、ロシア、中国、ドイツ、ギリシャ)7階級7人による団体戦「2003年女子レスリングワールドカップ」が開催。
この大会2連覇中の日本は、

48kg級 坂本真喜子
48kg級 山本美憂
51kg級 伊調千春
51kg級 服部担子
55kg級 吉田沙保里
59kg級 山本聖子
59kg級 岩間怜那
63kg級 伊調馨
63kg級 正田絢子
67kg級 斉藤紀江
67kg級 坂本襟
72kg級 浜口京子


というメンバーで挑み、圧倒的な強さで5連勝した後、最終戦で同じく全勝のアメリカと対戦。
坂本真喜子、伊調千春が判定負けした後、吉田沙保里が登場し、終始、攻め続け、終了1秒前にフォール勝ち。
山本聖子も勝利し、2-2に追いついた。
続く伊調馨もアメリカのエース、サラ・マクマンに勝って、3-2と逆転。
しかし斉藤紀江と浜口京子が負け、日本は3-4で銀メダル。
吉田沙保里は、5試合に出場し、5勝0敗4フォール勝ちだった。

12月、全日本選手権55kg級の決勝戦は、吉田沙保里 vs 山本聖子という現役世界チャンピオン対決となった。
全日本選手権とジャパンクイーンズカップは、アテネオリンピックの代表選考会でもあるため、女子レスリング初のオリンピックの出場権を賭けたサバイバルマッチでもあり、注目を集めた。
13歳で全日本女子選手権の44kg級で3位になった山本聖子は、1999~2003年に世界選手権の異なる3階級(51kg級、56kg級、59kg級)で、4度も頂点に立った上、アイドル顔で男性ファンも多かった。
高校時代に同じ男性に6度告白し6度フラれた吉田沙保里は、山本聖子に中学生のときの初対決して以来、大学1年生まで、5連敗。
その後、エキシビジョンマッチで1勝したものの、2ヵ月後、大学1年生の12月、全日本選手権で、再び敗北。
この敗北でヒートアップし、大学2年生のジャパンクイーンズカップ、大学3年生のジャパンクイーンズカップと山本聖子に2連勝し、その勢いで、アジア大会、世界選手権、全日本選手権も優勝。
「プリンセス」
「次の女王」
と期待されていた。

吉田沙保里と山本聖子によるアテネオリンピック女子レスリング55㎏級日本代表争いは、
「世界で最も過酷な代表争い」
「どちらが出ても金メダル間違いなし」
「事実上のオリンピック決勝戦」
といわれた。
「まだ必ず勝てるという自信はありませんでした。
勝ちたい、勝つんだとは思ってはいましたが、やってみないとわからないなという感じでした」
という吉田沙保里は、得意のタックルがなかなか決まらず、第2ピリオドは、互いに点を奪えず、延長戦へ。
クリンチ(互いに上体を組み合った体勢)からの始まり、パワーに勝る山本聖子は、組んだまま投げを仕掛けたが、吉田沙保里は、それをすかして、背後を取り、さらにタックルに来た山本聖子をとっさに転がし、勝利を決めた。
これで吉田沙保里は、2年連続2度目の優勝。
山本聖子は、2ヵ月後に行わるクイーンズカップでアテネオリンピックの代表が決定するため、
「死ぬ気で練習する」
と宣言。

2004年2月23~24日、東京の駒沢体育館でクイーンズカップが開催。
全日本選手権で優勝している吉田沙保里は、クイーンズカップに勝てば文句なしで日本代表だった。
試合1週間前、父親の栄勝は、吉田沙保里に、山本聖子が使う投げ技の返し方を実演し指導。
「タイミングが難しく、実際に相手を返せる可能性は大きくないが、自信をつけさせたかった」
しかし試合前日、減量中の吉田沙保里は、熱中症になり、39度の発熱。
医師は欠場を勧めたが、父親は、
「勝てたらラッキー。
負けても1勝1敗で決定戦になる」
といい、吉田沙保里は、点滴を打って出場。
決勝戦で山本聖子と対戦したとき、37度5分の熱があった吉田沙保里は、ポイントでリードし、終盤、逆転を狙って投げを打ってきた山本聖子に父親から教わった返し技を決め、決着をつけた。
山本聖子は吉田沙保里に近づき、耳元で、
「これまでありがとう。
応援してるから」
高校時代まで吉田沙保里から何度も、
「やめたい」
といわれていた母親は、オリンピック出場が決まった後、初めて
「レスリングやっててよかった。
ありがとう」
といわれ、
「本当に良かった」
と思った。

5月、大学4年生になった吉田沙保里は、アジア選手権55kg級でも優勝。
22歳女子の平均が、

握力 28㎏
背筋力 80㎏
50m走 8.8秒
腕立て伏せ 7回
反復横跳び 38回

22歳男子の平均が、

握力 50㎏
背筋力 140㎏
50m走 7.3秒
腕立て伏せ 30回
反復横跳び 45回

なのに対して、22歳の吉田沙保里は、

握力 40㎏
背筋力 160kg
50m走 8.0秒
腕立て伏せ 50回
反復横跳び 52回

アテネオリンピックに向けた国内合宿で男子コーチは、
「骨折でもしない限り、金メダルは間違いない。
捻挫やちょっとした発熱があっても、負けることはない」
といった。

8月、女子レスリングは大会後半に行われ、出発は開会式後の予定だったが、浜口京子が日本代表選手団の旗手に選ばれたため、吉田沙保里も一緒に開会式前に出発することになった。
栄和人監督は、練習環境を心配したが、
「そんなことどうにもでなる」
と黙らせ、マスコミには、
「開会式が楽しみです。
気持ちが高まると思います」
とコメントしてギリシャへ向かった。
そして8月22日、2日間で行われる女子レスリング競技がスタート。

48kg級、伊調千春 ベリズル(カナダ)、ワーグナー(ドイツ)にフォール勝ち
55kg級、吉田沙保里 孫冬梅(中国)、ジャンピッコロ(イタリア)にテクニカルフォール勝ち
63kg級、伊調馨 ゴロフチェンコ(ウクライナ)にテクニカルフォール勝ち、カルタホワ(ロシア)に判定勝ち
72kg級、浜口京子 モンゴメリ(アメリカ)に判定勝ち、ズラテバ(ブルガリア)にテクニカルフォール勝ち

と日本代表の4人は全員、準決勝進出。


その夜、浜口京子は緊張で眠れなかったが、同部屋の吉田沙保里は、隣でイビキをかいていた。
そして8月23日、吉田沙保里は、準決勝でゴミズ(フランス)から先取点を奪ったが、相手の投げ技で3点を失い、逆転され、同点に追いついて迎えた第2ピリオド開始早々、タックルに入ったところを払い腰で返され、3-6に。
最終的に1点差の逆転勝利をしたものの、厳しい表情で首をひねった。
そして自分の出番の直前、48㎏級の決勝戦で伊調千春が敗れ、銀メダルに終わると
「千春さんの敵を討ってやる。
千春さんの分も勝つ。
絶対に負けない」
と逆に燃えた。
決勝戦の相手、バービーク(カナダ)は、数ヵ月前、ワールドカップでフォール勝ちしている相手。
165㎝と自分より9㎝身長が高いバービークの足を狙い、片足タックルでポイントを連取。
その後もタックルで攻めまくり、6分間、攻撃を緩めず、バービーク(カナダ)に何もさせずにポイントでリードし、試合終了の合図を聞くとガッツポーズ。
そして栄和人監督を肩車。
さらに鮮やかな後方宙返りを決めた。
63kg級の伊調馨は、準決勝でルグラン(フランス)、決勝でマクマン(アメリカ)に判定勝ちし、金メダル。
72kg級の浜口京子は、準決勝で王旭(中国)に判定負けし、3位決定戦でサエンコ(ウクライナ)に判定勝ちし、銅メダルとなった。

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金メダル獲得後、吉田沙保里は、選手村の食堂で、競泳で5個の金メダルを獲得したイアン・ソープ(オーストラリア)と遭遇。
「イアン・ソープだ!」
イケメンのスーパースターに興奮した大学4年生の吉田沙保里は、栄和人監督に、
「写真を撮ってください」
と頼んだ。
しかし後で確認すると、うまく撮れておらず、
「チッ、うまく撮れよ。
何をやってるんだよ。
こんな大事なときに・・・」
といい、周りに
「監督に撮らせるのもどうかと思うけど・・・」
といわれた。

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楳図かずお生誕90周年!60年代の伝説的「なかよし」付録漫画を完全再現した究極の復刻BOXが登場

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ホラー漫画の金字塔、楳図かずお氏の生誕90周年を記念し、1960年代に『なかよし』の付録として人気を博した「なかよしブック」が復刻BOXとして発売される。当時のサイズや色味、さらには広告や読者ページまで可能な限り再現。市場でも滅多に見られない超貴重な少女ホラー傑作5選が、今ここに蘇る。