筆者の記事「土曜9時の男!丹波哲郎」で「キイハンター」から「Gメン75」までをご紹介しましたが、この「TBS土曜9時」シリーズを彩った音楽が印象的でしたよね!
主題歌はもちろん、BGMもすべて担当されたのは菊池俊輔先生!
菊池先生は昭和のテレビドラマ・時代劇・アニメ・特撮・映画とその作品は多岐に渡っています。
作曲家のことを知らない人でも「暴れん坊将軍の音楽担当」「アラレちゃんの音楽担当」「ドラゴンボールの音楽担当」と言えば「ああ~」と思い出せるのではないでしょうか。
■菊池俊輔ってどんな人?
■サッカーの中村俊輔選手の名前の由来は…
サッカー・元日本代表の中村俊輔選手、この名前は菊池先生と同じ名前ですよね。
実は中村選手のお母様が菊池先生の音楽がお気に入りで、それにあやかって「俊輔」と命名されたのだそうです。
こんなエピソードを知るとますます菊池先生が身近に感じられますね!
■デビュー作は
監督は佐藤肇、美術に近藤照男!そして音楽が菊池先生とくれば、これはもう
「キイハンター」への流れがすでにここにあったのでは?と思わせる映画ですよね
■スパイキャッチャーJ3
この主題歌は菊池先生ではありませんが、音楽は菊池先生担当です。
「土曜9時の男!丹波哲郎」でも述べましたが、この作品には丹波さんがご出演され、プロデューサーは近藤照男さん。つまり「キイハンター」から「Gメン75」までの「近藤照男・菊池俊輔・丹波哲郎」のラインができたことになります!
菊池先生の作品の数はおびただしく、一つ一つ、あるいはジャンルごとにもまとめきれません。年代別に作品をご紹介するならwikipediaを見てくださいと言えばいいわけですから、ここでは個人的趣味でつらつらとあげてみたいと思います。
■大人も泣いた「みなし児のバラード」
菊池先生の作風の1つに哀愁漂うバラードがありますが、その中でも屈指の名曲が「タイガーマスク」のエンディング曲「みなし児のバラード」です。
「みなし児のバラード」
作詞/ 木谷梨男、作曲・編曲/菊池俊輔、唄/新田洋
作詞の木谷梨男はプロデューサーの斉藤侑のペンネームである。
ギターとハーモニカのみなので伊達直人の生い立ちとあいまって聴くだけで泣きそうになってしまいますね。
フルサイズは前奏がついています。
アニメファンでなくてもこの曲は好きだった、というミドル・シニア世代の方は多いです。
■大ヒット「仮面ライダー」
1971年にオンエアされた「仮面ライダー」の主題歌「レッツゴー!ライダーキック」は大ヒット。
番組開始以前から藤岡弘と藤浩一の両ヴァージョンが録音され、当初は藤岡ヴァージョンが使用されたが、藤岡の一時降板に伴って藤ヴァージョンに変更となった。これを受けてシングル・レコードも藤ヴァージョンに差し替えられ、番組の人気向上とともに大ヒットとなった(wikipediaより)
●さらに大ヒットとなったのが「戦え!仮面ライダーV3」
以降、先生は仮面ライダーシリーズを1982年の「仮面ライダーZX」まで音楽を担当されました!
■1973年~1975年は菊池先生のまさに脂の乗った時期!
以降、先生はアニメも特撮もドラマも手がける超人的な活動をされているわけですが、ことアニメ・特撮に関しては1973年~1975年は傑作ぞろいです。
●セタップ!仮面ライダーX(1973年)
●新造人間キャシャーン(1973年)
●ゲッターロボ!
●戦え!電人ザボーガー
●ラ・セーヌの星
後にファンから「タラララストリングス」と呼ばれる、ストリングスのアレンジが確立するのはこのころだと思います。
どれも名曲ですよね。もちろんここに挙げただけではなく、すばらしい曲がこの73~75年にはたくさんあります。
■1978年は男性コーラス多用
1978年の先生の作品にはちょっと特徴があります。
それは「男性コーラス」を多用しているということです。
●燃えろ!仮面ライダー
●勇者よ銀河を渡れ
●道(「Gメン75」エンディング)
「暴れん坊将軍」のBGMは、動画は確認できませんでしたが、男性コーラスも入っている曲がありましたよね。
また、「勇者よ銀河を渡れ」はほぼ同時期の「暴れん坊将軍」のオープニングとよく似ています。
■作曲家生活50年越えました!
実は、先生は2012年に作曲家生活50周年を迎えられ、記念のCD-BOXもリリースされました。
あらためましておめでとうございます!
今回はアニメ・特撮を中心に菊池先生の手がけられた音楽をご紹介してみました。
機会あれば次回は一般ドラマ・映画などについてもまとめてみたいと思います。
それでは最後に筆者が一番好きな菊池先生の曲をご紹介して〆させていただきます。
先生の作品は間奏もそれぞれ違うことが多いのですが、この曲は本当に間奏が秀逸です。テレビでは流れないフルサイズの間奏にここまで力を入っている曲は本当にすばらしいと思います。また保富康午先生による歌詞も泣けます。。
●星空のガイキング(1976年)エンディング