ピンク映画出身の滝田洋二郎監督が初めて手がけた一般映画「コミック雑誌なんかいらない!」。これ、内田裕也の代表作となりました。そう言い切っていいでしょう。「キネマ旬報賞」主演男優賞、「報知映画賞」主演男優賞、「毎日映画コンクール」脚本賞を受賞。更にはカンヌ映画祭監督週間に招待され、ニューヨークやロサンゼルスでも上映されていますからね。
コミック雑誌なんかいらない!
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内田裕也は芸能レポーター役で、これまた様々な実話をエピソードとして取り入れています。
主人公は芸能レポーターであるにも関わらず、当然のように言葉数が少なく不愛想。内田裕也の出番だぜ、シェキナベイベー!!!というわけです。
こんな陰湿なレポーターってどうなんだよ?でもって、なんか活舌も悪いぞ!と言う突込みは全くもって意味がありません。内田裕也ですからね。内田裕也がやってるんだからさ、当然さ!という訳です。
それにしても、後に「おくりびと」などの傑作映画をものにする滝田洋二郎監督は流石ですよ!
「コミック雑誌なんかいらない!」という題名もまた素晴らしいですが、これは頭脳警察の楽曲のタイトルからとられています。が、作品とはなんの関係もありません。
内田裕也という人は、実話を基に脚本を書き主演した作品において、その才能を大いに発揮できるタイプのようですねぇ。まぁ、自分が興味を持った、やりたい内容となっているわけですから自ずとやる気が湧いてくるのも当然でしょうけどね。
しかしまぁ、内田裕也が演じるキャラクターは見事に一貫しています。意地の悪い言い方をすれば役者としての幅がないと言えそうですが、それがどうしたってなもんですよ、シェキナベイベー!
反体制=ロックとは余りにも短絡的にすぎますが、テーマが何であれ、主人公の志向がどうであれ、映画の中の内田裕也を見ていると、もう、ロックとしか言いようがないです。そう、彼こそがロケンロール!それで間違いありません!!!