ファミレスなんて、まだ世の中になかった時代。お父さんやお母さんと手をつないで訪れた大食堂は、まさに当時のファミリーレストラン的な存在、家族で行く一家団欒の場だったのです。
デパートとともに減少する大食堂
関西で最後まで残っていたデパートの大食堂。大丸京都店ファミリー食堂が、惜しまれながら110年の歴史を閉じました。2022年2月末のことです。関西でも屈指の繁華街、京都・四条の老舗デパートとして親しまれていた大丸京都店の8階にあった「ファミリー食堂」。かつては、どこのデパートにもあった大食堂ですが、時代の変化や食の多様化に伴い、現在ではテナントを集めたレストラン街やフードコートに入れ替わってしまっています。「ファミリー食堂」の閉店前には、絶滅危惧種としての大食堂の味を覚えておこうと、多くのお客様が訪れたそうです。
多くのデパートの大食堂が消えていく中、マルカンビル大食堂のような奇跡が起こることもあります。どれだけ地元の皆さんに愛されていたかわかりますよね。デパートは残っても、レストラン街やフードコートに追われて大食堂が閉鎖される場合や、デパートとともに消えていく場合など、時代に逆らえないで閉鎖になる大食堂がほとんどの中、まさにマルカンビル大食堂のような事例は、奇跡としたいいようがありませんね。やればできるんです。
