神奈川県の「伊勢丹相模原店」が閉店。29年の歴史に幕を下ろす。
神奈川県相模原市に位置し、1990年のオープン以来多くの人々に愛されてきた伊勢丹相模原店が、9月30日をもって閉店しました。
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市内で唯一の百貨店として地域の発展に貢献してきた同店ですが、近年は売上が減少しており、消費増税のタイミングでの閉店となりました。営業最終日となった9月30日は開店前から多くの客がかけつけ、閉店時には山下洋志店長が「29年間のご愛顧に深く感謝申し上げます」と頭を下げました。
神戸市の「そごう神戸店」も9月30日をもって閉店。
兵庫県神戸市に位置する、そごう神戸店も9月30日をもって閉店しました。1933年の開業以来、神戸・三宮の商文化の中心として86年間にわたり地元の人々に愛されてきた同店。1995年の阪神・淡路大震災で被害を受けても、それを乗り越えて営業を続けてきただけに、閉店を惜しむ人が続出しています。
閉店を告知する張り紙。
なお、そごう神戸店の跡地ですが、10月5日から「神戸阪急」と店名を変え百貨店としての営業は継続されます。名称が変更されても、神戸・三宮の中心として発展してもらいたいものです。
さらに、東京都府中市の「伊勢丹府中店」も閉店。
さらに、9月30日には東京都府中市に位置する伊勢丹府中店も閉店しました。1996年の開業以来、地元民に愛されてきた同店ですが、近年は経営が赤字に陥っていました。大手百貨店の閉店ですが、2019年だけでも10店舗以上にのぼっており、百貨店全体の売上高も減少の一途を辿っています。ネットオークションといった個人間取引が全盛の現代において、消費者行動の変化が百貨店の不振に影響を与えている可能性は否めないところです。
閉店した伊勢丹府中店の映像。
そもそも、日本初の百貨店ってどこ?
そもそも、日本初の百貨店ってどこなのでしょうか?日本で初めて百貨店が出来たのは20世紀初頭のこと。合名会社三井呉服店(現:三越)が、1904年に株式会社三越呉服店を設立。その営業形態としてアメリカのデパートを模範とする旨の宣言(後に「デパートメントストア宣言」と呼ばれる)を行いました。これが、日本における百貨店の始まりと言われています。
日本初の百貨店の誕生から110年以上が経過した現在、日本人の消費行動の多様化により、栄枯盛衰の真っただ中で試される百貨店業界。これからも閉店が続いていくのか、それとも商文化の中心として活躍を続けていくのか、注目したいところですね。
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