始めに

三越のお子様ランチ
子供の頃はデパートと言えば、レストラン街のお子様ランチやおもちゃ売場、はたまた屋上のミニ遊園地など、楽しい思い出ばかりです。
そんな楽しいはずのデパートで80年代に世間を騒がせた事件がありました。
子供が胸躍る「お子様ランチ」とは何だったのか。デパート最上階の食堂的風景とともに懐かしむ。 - Middle Edge(ミドルエッジ)
三越事件とは?

日本橋三越本店
1982年に発生した、老舗百貨店・三越に係わる一連の事件の事で、名門百貨店を舞台にした不祥事は、三越の社長解任劇に発展、世間を大いに賑わせた事件。
現代版の日産のゴーン前会長の問題みたいなものです。
事件概要

1972年に社長に就任した岡田茂氏は自身に批判的な幹部を次々と左遷、岡田天皇と呼ばれる独裁体制を確立させました。
以降、岡田氏は不明瞭な経理によって会社を私物化。
特に、岡田氏のライバルと目されていた常務の坂倉芳明氏を会社追放まで。
ただ坂倉氏は堤清二氏の誘いで西武百貨店の副社長に就任。(坂倉氏はのちに社長に就任、更にその後三越に復帰して社長に就任)
岡田茂 プロフィール

生誕 1914年(大正3年)8月3日
出生地 京都府
死没 1995年7月20日(80歳没)
出身校 慶應義塾大学文学部
職業 実業家
愛人までもが!

女性セブン 1983年9月15日 竹久みち/渡辺典子/高倉健/今泉陽子
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岡田はジャーナリストのO氏から紹介された竹久みち(本名 小島 美知子)を愛人として囲い、
愛人の竹久は岡田氏の庇護のもと三越内において発言力を強め、「三越の女帝」と呼ばれるようになっています。
また竹久の経営する「アクセサリーたけひさ」に不当な利益を与えていたり、自宅の改修費用に会社の資金を流用するなのやりたい放題。
1982年、週刊朝日が4月23日号で「三越・岡田社長と女帝の暗部」という記事を掲載。

独占禁止法

問題になった映画『燃える秋』のチケット
1982年6月17日、納入業者に対し三越の商品や日本映画『燃える秋』の映画前売券等の購入を要請(押し付け販売)、協賛金や社員派遣を要請、種々の催し物への費用負担の要請につき、三越は独占禁止法第19条の不公正な取引方法(優越的地位の濫用)に当たるとした審決を受ける(公正取引委員会昭和57年6月17日同意審決)。
30年以上の取引停止
大和運輸(クロネコヤマトでお馴染みの現・ヤマトホールディングス)は、創業直後から三越の契約配送業者だったが、上述した映画前売券などの購入を強要された事に加えて配送料金の値上げを拒否されたことから、三越との配送契約を1979年2月に解除。
ヤマト運輸が三越との取引を再開するのはそれから31年後の2010年4月1日で、三越と伊勢丹が経営統合して2008年に三越伊勢丹ホールディングスが発足した後のこととなる。
贋作問題
三越日本橋本店で「古代ペルシア秘宝展」が開催されたが、出展物の大半が『贋作』であることが、朝日新聞社の報道により判明。
当時はどえらい騒ぎになりました。何故なら出品された一部は既に億単位の値がついていたからだとされています。
社長解任劇
当時、社外取締役であった三井銀行(現・三井住友銀行)の小山五郎相談役は、古代ペルシア秘宝展問題の引責を辞任理由とすれば、岡田氏にあまり傷がつかないとして辞任を勧告したが、岡田氏はブチ切れて辞任を拒否。
以降、小山相談役を始めとする三井グループ各社の幹部や三越内部の反岡田派は、岡田の社長追い落としを図り始めた。
三越事件 - Wikipedia
流行語にも!

岡田氏はなおも「違法だ!」「なぜだ!」と怒鳴ったが、顧問弁護士が呼び出され、解任手続きに瑕疵(きず・欠点)がないとの旨を述べた。
この時に岡田氏が発したとされる言葉「なぜだ!」この年の流行語となった。
岡田は小山相談役から「岡田君、もう終わったのだよ」と声をかけられても「なぜだ……」と力なく呟き続けていたという。その後、役員陣は記者会見を開き、岡田氏の解任事態を公表した。
後任には、岡田氏によって左遷された名古屋三越社長の市原晃氏が就任した。
逮捕・起訴・実刑!

社長解任後、岡田氏と愛人の竹久は19億円の特別背任罪の容疑で、東京地方検察庁特別捜査部(東京地検特捜部)に逮捕された。
岡田には東京高等裁判所で懲役3年の実刑判決が下り、上告中の1995年7月20日に腎不全のため死去(享年80)し公訴棄却。(拘置所で獄中死)
竹久みちは最高裁まで争ったが懲役2年6月、罰金6000万円の実刑判決が確定し、栃木刑務所で1年6ヶ月服役。
出所後、2009年(平成21年)7月24日に、病気のため東京都内の病院で死去。
映画やドラマ

この三越事件は後に映画やドラマにもなっています。
1983年に、事件をモデルに当時のにっかつがにっかつロマンポルノのひとつとして『女帝』というタイトルで映画化。
テレビ朝日系土曜ワイド劇場『家政婦は見た!』第24作「美貌の女帝とデパートの帝王、昼と夜二つの顔の秘密!愛されて…憎まれて、裏切られてなぜだ!?」(2006年3月4日放送)、同系の朝日放送製作『ザ・ハングマンII』の第23話「女帝と社長の色と欲 ニセ秘宝展をあばけ」(1982年11月19日放送)は、この事件をモチーフにしているそうです。

貌の女帝とデパートの帝王 昼と夜 二つの顔の秘密!
最後に・・・

いかがだったでしょうか?
かなり昔の事件なので、覚えてる方も少ないと思います。(私自身、まだガキの事件)
また面白そうなネタがあったらまとめてみたいと思います。
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