千原兄弟 ガサツな兄とシャイな弟が織りなす愛のハーモニー

千原兄弟 ガサツな兄とシャイな弟が織りなす愛のハーモニー

NSCに入った兄が引きこもりの弟を誘い出したとき、物語が始まった。引きこもりといってもジュニアにひ弱さは感じられない。ガサツといわれるせいじだが不快なイメージはまったくない。実は高スペックな兄弟なのである。


せいじは、家電好きで、自宅にはゲーム機やAV機器が揃っている。
あるとき結婚記念日に、結婚式を挙げた沖縄、宮古島に旅行にいくことになった。
現地には結婚式のときにつくった泡盛が完成していて、息子の誕生日も近い(結婚記念日の1週間後)という千原家のイベントがテンコ盛り。
せいじは気合が入れ、1週間前から荷物を現地に送った。
3日前にユニクロで甚平3着と雪駄、海パンを購入。
前日、デジカメはメモリーを空にし2本のバッテリーを充電。
同じくDVD録画式のハンディカムもバッテリー2本を充電し、録画用DVDも50時間分用意。
すべての思い出を残そうと目論だ。
出発当日、予約した時間にタクシーが家に到着。
その後もすべて予定通りに進んだが、沖縄についてからDVDだけを持ってきてカメラを家に忘れていることに気づいた。

1ヵ月後、ジュニアも芸人5人で沖縄旅行に行くことになり、ビデオカメラを買うことにし、沖縄に行ってきたばかりの兄に
「ビデオカメラ買おう思うねんけど、どんなんがええの?」
とアドバイスを求めた。
「俺が持ってんのはエエぞ。
DVDに録るんやけどテープと違ってかさばらへん。
アレはええぞ」
「じゃあそれ買うわ」
しかし店へいくと店員にハードディスク内臓の新製品を勧められた。
DVDなら1枚で40分程度だが、そのカメラは内臓のハードディスクに60時間録画できる。
値段もさほど変わらず、ジュニアはそれを購入。
その後、仕事で会ったせいじに
「俺のいうたやつ買うた?」
と聞かれ、話すと
「ほんなら旅行先にパソコン持っていかなアカンやん」
と何故かキレられた。
「ハードディスクいっぱいになったら、パソコンに落とさな、次録れへんやん。
面倒クサ!」
「いやいや誰が1回の旅行で60時間も録るねん」
「俺なんてめっちゃ回すから!
今回もDVD50時間持っていたから!」
ジュニアは
(それでもこっちは10時間残ってるやんけ)
と思いながらもガマン。
後日、せいじが沖縄にカメラを持っていくのを忘れたのを知り、思った。
「頼むから死んでくれ」

せいじの息子はジュニアにとって甥っ子。
小2の甥っ子と初めてメールアドレスを交換したとき、別れた直後にたった1文字、ウンコの絵文字が送られてきた。
10ヵ月後、ある土曜日の深夜、甥っ子からメールがあり、一言、
「バカリズムに負けたな」
と「IPPONグランプリ」の決勝で負けたことをなじられた。
その翌日、ジュニアの家で鍋パーティーを行われ、せいじと仲がいい芸人に連れられ甥っ子も参加。
「ジュニアパパー」
と笑顔で飛び込んでくる甥っ子をジュニアは抱きしめ目を閉じ、昨夜
「しばいたる」
と思ってしまったことを恥じた。
そして一緒に鍋を食べているとき
「俺、来週の土曜日、誕生日や」
とねだられた。
そんな甥っ子はココゾというときは
「俺、千原せいじの息子」
とはいわず
「俺、千原ジュニアの甥っ子」
と自己紹介していた。

中華街で女の子2人がグルメ本をみながら、
「どこ行こう?」
と相談していると、突然、後ろから
「そんなもん見てるうちは素人や」
といわれ、振り返るとせいじがいて、初対面の2人は
「ええ匂いのする出所!
それがおまえらの目的地や!」
とアドバイスされた。

・ビルや信号、高速道路などをみえないようにしてつくられた。
・当初、御殿場につくられる予定だったが富士山が見えたため現在の場所になったという。
・特殊な電波を流すことで鳩やカラスはいない。
などジュニアはディズニーランドについてさまざまな噂を聞いて
「さすが夢の国やな」
と思っていた。
そしていよいよ初めてその国に行くことになり、胸躍らせながらゲートをくぐると目の前に鳩が歩いていた。

あるときモリを持って川に潜ったせいじは
「何か動いた!」
と思って自分の太腿を突き刺した。
またあるときせいじは大便を膝で踏んでしまい
「なんで膝やねん…」
と号泣した。

若手芸人のエリートヤンキー、橘が新宿を歩いていると前からせいじがやって来た。
初対面の橘は緊張しながら
「おはようございます。
吉本興業のエリートヤンキーの橘実と申します」
と頭を下げて挨拶。
するとせいじは
「ごめんなぁ、同じ会社やのに俺、君の事知らんわ。
俺の勉強不足や。
ほんま恥ずかしいわ」
といって頭を下げた。
それをみてエリートヤンキー、橘は驚愕。
何千人という若手芸人がいる吉本で知らない後輩がいて当たり前。
むしろ先輩に知ってもらえていない後輩の方が悪い。
しかも普段テレビで見ていたデリカシーのなさやガサツさは微塵もない立派な先輩っプリに。
そして2ヵ月後、エリートヤンキー、橘は、ライブに出演するために渋谷の劇場に入った。
それはテレビに出ていない若手芸人しか出ないライブ。
しかし楽屋のモニターをみるとマイクを持ったせいじがいた。
「今日、司会やらせてもらいます。
千原せいじです。
いやあ、こないだ新宿歩いてたらウチの若い子にあいさつされてんけど、俺その子のこと全然知らんかって。
これは同じ会社やのに失礼やな、勉強不足やな思て。
いろんな若手のことも知りたいから頼んで今日の司会無理やり入れてもうてん。
よろしく!
ではライブスタートです!!」
エリートヤンキー、橘は大感激し、さっそく舞台を下りてきたせいじにあいさつをしにいった。
「おはようございます!!
エリートヤンキーの橘です」
「どうも初めまして!」

宮迫博之がガンで入院し手術を受けたとき、ジュニアは
「なんて声をかけよう」
「どんな顔で行こう」
などいろいろ思いながら恐る恐る病室のドアを開けた。
するとジーパンにブーツ姿の宮迫博之が
「おう、いまコンビニ行っててん」
とプリンを出しながら笑っていて、心の中で
(どんだけ雨上がるの早いねん)
とツッコンだ。

2019年5月、せいじは名古屋市内のホテルで不倫をスクープされた。
相手は浜崎あゆみ似の20代女性。
品川駅で週刊文春の記者に
『やってますよね?』
と突撃取材され、最初こそトボけていたが
「そやそやそや」
と付き合ってることも不倫してることも認めた。
『相手の女性、結婚されてますよね?』
と聞かれ、女性に未婚といわれていたせいじは新幹線の発車時刻が迫っていたため
「お前、乗れ」
と記者を同乗させ、女性に連絡を取り、目の前で女性が未婚であることを確認。
その後も1時間、しゃべり倒した。
突撃取材を受け、2日後に自分の不貞が掲載された週刊誌が販売されることを知ったせいじは「だいぶ芝居こいて」嫁に説明した。
まず
「エラいことなってまったわ。
これはシャレにならん、アカンわ、ちょっとホンマに」
と切り出し、何度も話すフリをしながらも決して核心には触れない。
すると嫁が
「なに?なに?」
と言い出した。
嫁の不安を増大させる作戦に成功したせいじは
「実は文春に写真撮られたんや」
と明かした。
もっと大きなことを想像していた嫁は
「ハッ?
そんなこと」
と拍子抜け。

こうしてせいじはピンチを切り抜けたが、2日後、文春が発売になり
「カレーライスだけではなく、たまにはハヤシライスも食べたくなる」
というコメントが掲載された。
それを読んだ嫁は
「文章もやけど写真がむっちゃ腹立つ」
といってそれから毎日文春を1冊ずつ買って、リビングに置いていった。
嫁は怒ったが世間では
「ハヤシライス不倫」
と明るい話題となり、たくさんの芸人が番組でイジって笑いをとった。
ジュニアは
「例えとして食材が近い。
スシとかラーメンとか多岐にわたれ。
狭いところでやりくりすな」
「まず嫁を守ろうと思うなら『毎日ステーキばかりだと飽きるから、たまにはお茶漬けも食べたいがな』というのが正しい例え。
相手の女性に申し訳ないと思うなら、全然違う食材で順序をつけないようにすべき」
とダメ出し。
せいじの息子も
「あいつ、アホやな~」
といった。

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