中日・日本ハムで活躍!「負くっか!!魂」でがんと闘った大島康徳の野球人生

中日・日本ハムで活躍!「負くっか!!魂」でがんと闘った大島康徳の野球人生

2021年7月上旬、日本球界に悲しいニュースが流れました。中日ドラゴンズと日本ハムファイターズで内野手・外野手として活躍し、日本ハムでは監督も務めた大島康徳が、がんとの長い闘病の末、この世を去ったのです。ここでは、彼の熱い野球人生を振り返ってみたいと思います。


高校入学まで野球経験はゼロ!

大島康徳は1950年10月16日、大分県は中津市に生まれました。中学時代はテニスやバレーボールをする一方、相撲部に助っ人として参加するなど、野球とは無縁の日々を送っていましたが、相撲の大会を観に来ていた中津工業高校の監督に惚れ込まれ、スパイクとグラブをプレゼントされたのを機に同校に入学し、野球部に入ります。
エースで四番という活躍をしながらも甲子園出場はかないませんでしたが、1968年夏の大分県大会、対大分商業戦で放った本塁打が、視察に来ていた中日ドラゴンズのスカウトの目に止まります。

中日時代はミスター赤ヘルと並ぶ本塁打王に!

大島康徳はその年の中日ドラゴンズの入団テストに合格、ドラフト3位で入団します。投手として入団しましたが、当時の監督・水原茂の意向により打者に転向しました。
レギュラー定着まで時間がかかりましたが、1977年にはサードとして定着、翌々年には全試合を通して四番打者として活躍します。
1982年は主にレフトを守り、五番打者としてリーグ優勝に貢献、翌83年には36本の本塁打を放ち、ミスター赤ヘルこと山本浩二と並び、本塁打王に輝いています。

日ハムでも37歳にしてチームの主軸を担う

大島康徳は、1987年のオフに日本ハムファイターズに交換トレードで移籍します。このときすでに37歳でしたが、チームの力不足もあり、ファーストで起用される機会が増え、主軸として活躍しました。

通算2000本安打以上でもベストナイン受賞経験なし!

大島康徳は1994年、ついに戦力外通告を受けます。すでに43歳で主に代打起用となってはいたものの、打率3割以上という好成績を挙げていました。しかし、球団の事情をよくわかっていた大島は割とあっさり身を引いています。
ちなみに、大島は現役時代に通算2000本安打以上を記録しているにもかかわらず、一度もベストナインを受賞していません。

引退後はSMAPに野球指導、野球解説者・野球評論家も務める

大島康徳は、現役を引退した年にテレビ東京「愛ラブSMAP!」に出演し、SMAPのメンバーに素振りからトス打撃やフリー打撃などを指導しています。
また、翌95年から99年までは、NHKの野球解説者と東京中日スポーツの野球評論家も務めています。

「瞬間湯沸かし器」と称された日ハム監督時代

大島康徳は2000年から日本ハムの監督を務めましたが、好成績を残せないまま2002年に解任されています。熱血漢で「瞬間湯沸かし器」と言われていましたが、監督としての指導法や所作などには、読売ジャイアンツ監督時代の長嶋茂雄の影響を強く受けていると思われる部分が見られました。憧れの存在だったようですね。

大腸がん公表と闘病生活

大島康徳は2003年から再びNHK野球解説者・東京中日スポーツ野球評論家として活躍していましたが、2017年に自身のブログで、前年にステージ4の大腸がんが判明し手術を受けたが、肝臓に転移していると発表します。
治療は続けながらも通常通りの生活をしており、自身の闘病生活などを書いた著書を発売したり、「週刊ベースボール」に「大島康徳の負くっか!!魂」と題したコラムの連載を続けたりしていました。

紙書籍だけでなく電子書籍でも読めますよ。

がんとの共生法や家族の支えについて、中高年のガン患者とその家族に向けて書かれた一冊。

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野球ファンが悲しんだ早すぎる死

大島康徳は2021年6月30日、東京都内の病院でその生涯を閉じました。70歳でした。6月12日のエンゼルス対ダイヤモンドバックス戦の解説が生前最後の仕事となり、その後はホスピスに入院して緩和治療を受けていました。
ブログは6月29日を最後に更新が途絶えていましたが、彼の死が公表された7月5日に、自身が書き記していた言葉が奥様によってブログに掲載されました。

あまり忖度をするタイプではなかったのか、忌憚のない発言が比較的多かったように思いますが、それだけ強い野球愛を持っていた人だったのかもしれませんね。

あらためて、ご冥福をお祈りいたします。

中日新聞・東京新聞で連載していた「この道」の書籍化。

死後に発売された書籍

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