初恋~別れ
テッド・バンディをシリアルキラーにさせたその犯行の背景にあったものがとても気になります。
生い立ちで幼少期からの家庭環境がよくなかったことで人格形成の時期が不幸だったかもしれませんが...。
バンディの学生時代にさかのぼります。
学校に行くようになると、バンディは成績もスポーツもよくできたと言います。ただ、私生児だとひた隠しにしていたせいか、自分に自信が持てないという点から社会性に欠けていたようです。
今でいう陰キャという感じでしょうか。そして覗きと盗みの常習犯だったようです。女性寮の覗もしていたとか。
そんなバンディでしたが、10代後半で初恋が訪れます。相手は裕福な家庭のお嬢様でとても美人のステファニーという女性でした。2人は婚約までします。
バンディはステファニーの両親の信頼を得るため、カリフォルニア州のスタンフォード大学に転入する頑張りを見せます。しかし、別れはステファニーのほうから告げられます。
失恋により、大学の成績も落ち失意のどん底状態になり大学を辞めてしまい、残ったのはステファニーへの憎しみでした。
普通で考えても男女の仲で心変わりはよくある話です。ただ、相手に執着してしまうと別れても心に残るものがいい思い出などではなく「恨み」「憎しみ」というのはあまりにも自分勝手なものでしかありませんね。
新たな出会いと悪夢の再会
1969年にテッド・バンディはカリフォルニアからワシントンに戻ります。シングルマザーのエリザベス・クレプファーと出会い交際します。
バンディはエリザベスとの交際期間中に連続殺人鬼として犯行を重ねていっています。二人の交際はバンディが捕まるまで続いていますが、エリザベスはバンディが犯人ではないかと疑いを持っていたと言われています。
ステファニーとの交際で失恋し、自分に自信を無くしていたバンディですが、好青年へと変わっていったきっかけが共和党ワシントン州副知事候補の選挙ボランティアになったことでした。
一生懸命活動に参加したバンディです。自身も取り戻していったようです。
そしてここで運命のいたずらなのでしょうか。婚約までしたステファニーと別れてから7年後に再会します。
ただこの時は素敵になったバンディにステファニーのほうから惹かれたようでした。でも今回はバンディのほうからステファニーを振ります。まるで7年越しの恨みを晴らしたかのように...。
実は、このステファニーとの再会で今度はバンディがステファニーを振ったことでバンディの中で何かスイッチが入ったのでしょうか。恐ろしい犯行が実行されていく事になります。
しかも襲う女性はステファニーと似た黒髪で真ん中から分けている髪型の女性でした。やはり眠っていたバンディの中の脅威はステファニーとの失恋から沸々と目覚めていっていたのでしょうか。
テッド・バンディを題材にした映画があります。
映画自体がフィクションの部分もあるのか?実際のテッド・バンディそのものを描いていくのかと興味がわきます。
テッド・バンディ題材の映画
映画『テッド・バンディ』公式サイト
テッド・バンディの最期
1989年1月24日のテッド・バンディの死刑が執行され、電気椅子の上で最期を迎えました。42歳でした。
最後の悪あがきだったのか、改心したのか?処刑の数日前に「全てを話す」と自らいい、刑の執行延期を求めています。実際は却下されています。
ただ最後にバンディが言ったのは「自分は暴力の中毒なんだ」。
これが本当に最後の自己弁護?自己分析?でもどんな言葉を持ってきても彼がした罪は消えないということです。
まとめ
テッド・バンディの名前をドラマ『レッドアイズ 監視捜査班』で初めて聞いた人もいるでしょう。アメリカでは今でも語り継がれている最悪の連続殺人事件です。
この事件を知って日本でも同じようなシリアルキラーの事件は...?と記憶をたどると、ミドル世代だと思い浮かぶのは、戦後最大の連続女性誘拐殺人事件と言われた「大久保清事件」ではないでしょうか。
2度と同じような残虐な事件が起こりませんようにと願う反面、時代は変わってもシリアルキラーはまた現れるのではないかと....。
日本でもその昔、女性に振られたことをきっかけに恨みつらみで村人を次々殺していった映画「八つ墓村」のモデルとなり実際に起こった事件「津山三十人殺し」。
また令和の時代になって2017年に日本でも起こり、世間を震撼させた「座間事件」があります。
ただ思うのは、そんな犯罪者を作り出さない社会になり、人との繋がりが決して犯罪に繋がらない人の心が育つ世の中になってほしいということだけです。
映画「八つ墓村」のモデルになった事件「津山三十人殺し」の驚愕の真実 - Middle Edge(ミドルエッジ)