『修羅の門』とは?
『修羅の門』
ベビー級・統一王座決定戦の参加資格
リックはノーランカーでしたが、10戦10勝の戦績を誇り、全ての試合でKO勝ちを収めてきた逸材です。そして、白人ボクサーであり、差別意識が色濃く残るアメリカにおいて、『ホワイトホープ』と呼ばれて周囲から期待されていました。
そういった背景があったことから、日本人である九十九との試合が決まると、父親の敵であるアジア人を公の試合で叩きのめせる機会を得たと喜ぶのでした。ベトナム人と日本人をアジア圏内の人種だと一括りにしていることにも驚かされますが、アメリカ人の感覚とは、意外とそのようなアバウトなものなのかもしれませんね。
リック・ガンフォードとの試合
突如として、九十九は構えを解き、「それがボクシングだと言うなら、大したことはないな。」と言って余裕の表情を見せます。すると、フットワークを使うようになり、ジャブを放ち、圧倒的なスピードでリックを追い詰めるのでした。
ボクサー・陸奥九十九
陸奥圓明流・浮嶽
浮嶽とは拳を頭の上に乗せ、頭ごと拳を突き上げて、相手の顎に叩きつける技です。これにバッティングがとられ、九十九は反則負けの判定を受けそうになります。白人が期待を寄せるリックが負けてしまったことで、九十九に対するバッシングも大きくなり、試合を観戦していた観客たちは暴徒と化して手をつけられなくなってしまいました。
暴徒と化した観客に襲われる
果たして怒り狂った観客たちに対して、九十九はどのように対応するのでしょうか。
リックとの試合よりも、暴徒と化した群衆たちに対する九十九の行動のほうが驚かされるものがあります。陸奥圓明流は無手でいかなる敵をも圧倒する技なので、遠慮なく、襲い掛かってくる観客たちをやっつける?あくまで抵抗はせず、観客たちにボコボコにされてしまう?
盛り上がってきたところではありますが、今回の記事はここで締め括りたいと思います。
続きが気になるようであれば、原作コミックを読んでご自身の目で結末を確認なさってくださいね。
『修羅の門』第三部を読み直そう
残念ながら『修羅の門』はアニメ化されていませんので、原作コミックをじっくり読んでストーリー展開を楽しんでくださいね。
今回のリック・ガンフォードとの試合においては、強敵との戦いというより、白人社会で差別意識が残るアメリカを舞台に、一人で孤独に立ち向かう九十九の姿が格好良いのだと思います。
あのエドワード・ヒューズをも圧倒した九十九の威圧感は半端じゃないのでしょうね。
九十九の実力・自信、さらには覚悟。その全てが集約されることによって、対峙する者は独特のオーラを感じてしまうのでしょう。ぜひ、この機会に『修羅の門』を読み、九十九の熱い闘志に心を震わせてください。