「たかなシアター六番街」-四丁目の夕日-

「たかなシアター六番街」-四丁目の夕日-

たかなシアター六番街、今回お届けするのは「四丁目の夕日」です。


10連休が明け、仕事に追われた社会人の皆さん。お疲れ様です。

10日間も休んだら、誰だって会社に行きたくはないはず。



「会社爆発しねーかな」「誰か○なないかな!」



等と過激なことを少しでも思ったら、ワタクシのコラムを読むべきです。



特に後者の「だれか○なないかな」という社会的に完全アウトな発想をお持ちのアナタとは、気が合いそうな予感。



この発言により「そんな不謹慎なことを言ってはいかん!」と憤慨するアナタは今すぐこのページをそっ閉じしましょう。



そもそも「そっ閉じってナニ?」という人はもう帰れ。

このページに残った過激な皆さんは、「四丁目の夕日」をご存知でしょうか。



間違ってもあの「三丁目の夕日」を想像してはいけません。



三丁目~の続編かと勘違いをし、ワクワクして読んだピュアな方とんでもない目に遭ったという被害報告まで出ているほど。



読むには相当の覚悟が必要な作品とも言えます。



しかし一部の大きなお友達にはたいへんウケており、古い漫画でありながらひっそりと長い人気を誇っているのです。

   

今回はそんな「四丁目の夕日」を紹介します。

「四丁目の夕日」(山野一)

まず主人公の別所たけしですが、登場時は高校三年生。進学のためにせっせと勉強し、ガールフレンドまでいるリア充ですが、彼が通常の生活を送れているのは序序序序序盤のみです。(前前前世っぽく)

(もうこのセリフの時点で不穏な雰囲気だよ!たけしくん!)

喫茶店にて愛するガールフレンド・恭子とのケンカが勃発。



涙ながらに去る恭子を必死に追いかけようとするたけしですが、店内を走った途端、運悪く不良の飲み物を零してしまう事態に……。



もちろん不良は黙っていません。開始24ページから主人公・まさかのフルボッコ。

(諸事情によりモザイクを入れてお送りしております)

ここから彼の見事な転落劇が始まります。



ボコられた直後、家に帰ると母親が救急車に運ばれているのを目撃するたけし。



なんと母親のマス江は自宅にある焼却炉で、誤ってスプレー缶を燃やして大爆発。

オカンホッカホカ……じゃなくて、全身に大怪我を負ってしまったのです。



親が大怪我をするだけでも家族の精神状態は不安定になるもの。



ですが悪夢は序章に過ぎず、マス江のケガは本人の過失による自損事故のため、保険の支払いがほとんど期待出来ない状態に。



この医療費が、別所家をどんどん圧迫していくことになるのです。



別所家は元々、印刷屋でした。父親の富茂は医療費のために仕事の量を増やし、懸命に仕事を頑張るのですが……またしても悲劇が別所家を襲います。



あまりの忙しさに、過度の睡眠不足となっていた富茂。

カフェインたっぷりであろうヅバゲロン(怪しい)と共に、体に鞭を打つ日々。



ある日、印刷機の紙切れに気付き、立ち上がったその時でした。



重い紙の束を持ち、体をふらつかせた富茂。



その後、印刷機に体を巻き込まれて……アーーーーーッッッ!!

(※諸事情により90年代ビデオ風モザイクでお送りしています※)

ちなみにここの描写が見開きとなっているのですが、あまりのインパクトに忘れられない読者も多いとか。



もうこの時点で「無理……多分無理……ってか不可能……」と伊藤開司のように震えるか、「ここまで読んだらおさえることができない……どうしたものだ」と吉良吉影っぽくなるかはアナタ次第。



ちなみに悲劇はまだまだ終わらず、これ以上の悲しみや辛さがたけしを奈落の底へと突き落とします。



わけのわからない住人が住むボロアパートへ引っ越しを余儀なくされたり……

で、電話七輪焼き……



学業を諦め、鉄工所に勤務するも馴染めず……

(めっちゃチョイ役なのにこのフレーズでインパクトを残す彼)

こんな不幸話があるのだろうかとつい思ってしまいますが、全くないとは言い切れないのが怖いところ。



二度あることは三度ある、という言葉があるように、この世界では負の連鎖がこれでもか!というくらい詰め込まれています。



好き嫌いがハッキリと分かれる作品ですが、私は初めて読んだ時、あまりの衝撃にどんどんページをめくってしまいました。



たった1巻の短い漫画なのですが、とても1冊読んだとは思えない内容の濃さ。



「ただ人の不幸劇を覗いているだけじゃないか」と考える人には向きませんが、少し普通の作品に飽きてしまった、何か刺激を欲している時には心にガツンとくるかもしれません。



最後まで展開が読めず、終盤は「えぇぇ……」となること間違いなし。



この「えぇぇ」がどんな意味に捉えるかは、読んだ人によって意見がまた割れるんだろうなぁと、ワタクシはニヤニヤしながらこの文章を打っています。



ちなみにコミカルな言い回しやブラックな笑いも含まれており、山野一先生の遊び心(?)も伺えます。

関連する投稿


集英社創業100周年!記念サイト「SHUEISHA MANGA EXPO」が公開

集英社創業100周年!記念サイト「SHUEISHA MANGA EXPO」が公開

集英社は創業100周年を記念し、特設サイト「SHUEISHA MANGA EXPO」をオープンしました。世界中のファンに向けて同社の豊かなマンガ文化を発信するこのサイトでは、歴史的名作から最新作までを網羅した特別コンテンツを展開。100年の歩みを振り返りつつ、未来のマンガ体験を提示する、出版社としての集大成ともいえる一大プロジェクトの全容を詳しく紹介します。


「たかなシアター六番街」-アイズワイドシャット-

「たかなシアター六番街」-アイズワイドシャット-

たかなシアター六番街、今回はスタンリー・キューブリックの遺作「アイズワイドシャット」をお届けします。


「たかなシアター六番街」-忍ペンまん丸-

「たかなシアター六番街」-忍ペンまん丸-

たかなシアター六番街、今回は珍しくコメディを。「ぼのぼの」でおなじみ、いがらしみきお先生の「忍ペンまん丸」をお届けします。


「たかなシアター六番街」-「フルメタル・ジャケット」-

「たかなシアター六番街」-「フルメタル・ジャケット」-

たかなシアター六番街、今回は皮肉とブラックさたっぷりの斬新な戦争映画「フルメタル・ジャケット」をお届けします。


「たかなシアター六番街」-「CUBE(1997)」-

「たかなシアター六番街」-「CUBE(1997)」-

たかなシアター六番街、今回は元祖!ソリッドシチュエーション・ホラー映画「CUBE」をお届けします。


最新の投稿


芸歴50年・秋吉久美子の名作が蘇る!CS衛星劇場で「秘蔵傑作選」が2・3月放送、本人解説番組も

芸歴50年・秋吉久美子の名作が蘇る!CS衛星劇場で「秘蔵傑作選」が2・3月放送、本人解説番組も

CS放送「衛星劇場」にて、女優・秋吉久美子のデビュー50周年を記念した特集「クミコが選ぶ、とっておきのクミコ ~秋吉久美子秘蔵傑作選~」が2月・3月に放送されます。本人がセレクトした名作映画7本に加え、自身の歩みを振り返る特別番組も登場。日本映画界を彩った彼女の魅力を再発見できる貴重な機会です。


工藤静香、全国7都市を巡るプレミアム・シンフォニック・コンサート開催決定!本日より一般チケット発売

工藤静香、全国7都市を巡るプレミアム・シンフォニック・コンサート開催決定!本日より一般チケット発売

工藤静香のフルオーケストラ共演シリーズ第3弾「PREMIUM SYMPHONIC CONCERT 2026」の開催が決定。2026年3月から全国7都市を巡るツアーに挑みます。栁澤寿男、柴田真郁ら名指揮者と共に、往年のヒット曲から最新曲までを大胆かつ繊細に再構築。本日より一般チケットの販売が開始されました。


シティポップ再評価の決定版!DJシーザー最新作『昭和100年』ベストMIX第2弾が2月に発売

シティポップ再評価の決定版!DJシーザー最新作『昭和100年』ベストMIX第2弾が2月に発売

DJシーザーによる人気MIX CDシリーズ最新作『昭和100年 JAPANESE CITYPOP NON-STOP BEST MIX Vol.2』が2月18日に発売決定。大貫妙子や米米CLUB、ピチカート・ファイヴなど、国内外で愛される珠玉の35曲を極上のノンストップMIXで収録。世代を超えて「都会」のムードを堪能できる、新時代のシティポップ入門編です。


【箱根ホテル小涌園】昭和100年を祝うレトロな100日間!「懐かしのあの頃ドリンクフェア」開催

【箱根ホテル小涌園】昭和100年を祝うレトロな100日間!「懐かしのあの頃ドリンクフェア」開催

2026年の「昭和100年」を記念し、箱根ホテル小涌園の「Bar1959」で期間限定フェアが開催。バイオレットフィズやテレビの砂嵐をイメージしたドリンクなど、昭和を知る世代には懐かしく、若い世代には新鮮なメニューが登場。駄菓子付きのフォトジェニックな体験で、世代を超えた会話が弾む特別な100日間をお届けします。


松山千春デビュー50周年!U-NEXTが配信パートナーに就任、伝説の周年ライブ3作品を独占配信開始

松山千春デビュー50周年!U-NEXTが配信パートナーに就任、伝説の周年ライブ3作品を独占配信開始

デビュー50周年を迎えた松山千春の配信パートナーにU-NEXTが就任。第1弾として30・35・40周年の記念ライブ3作品とMV11本を独占配信。さらに2月には自伝小説の実写映画『旅立ち~足寄より~』の配信も決定。半世紀にわたるキャリアを凝縮した特別企画で、アーティストの信念と歌声に迫ります。