『トキワ荘』手塚治虫や藤子不二雄などが住んでいた漫画界伝説の木造アパート

『トキワ荘』手塚治虫や藤子不二雄などが住んでいた漫画界伝説の木造アパート

東京都豊島区に1952年から1982年にかけて存在した木造アパート『トキワ荘』。そこは漫画の「聖地」としても知られており、1953年に手塚治虫が入居している。その後、手塚を慕って数多くの漫画家たちが『トキワ荘』で過ごすことになった。そんな『トキワ荘』と暮らした人たちを紹介していく。


戦後漫画史の貴重な記録でもある、連載期間43年に渡った藤子不二雄A先生の自伝的作品。満賀道雄と才野茂。北陸で出会い、“漫画”に魅入られた2つの才能が、漫画家という夢に向かって共に歩んでいく長編ロマン。青春の悩みや歓びを丹念に描き、読んだ者誰もが引き込まれる日本漫画の金字塔。待望の第1巻!!

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鈴木伸一:1955年9月~1956年6月

藤子不二雄の漫画に登場するラーメン大好き「小池さん」のモデルとなったのが、鈴木伸一である。
中学時代から漫画少年に投稿しており、中学卒業を機に上京。1955年にトキワ荘に入居する。

1956年に「おとぎプロ」にアニメーターとして入社し、そこからはアニメーションの仕事に関わることが多くなっていく。おとぎプロを辞めた後、藤子不二雄、石ノ森章太郎、つのだじろう、赤塚不二夫らとスタジオ・ゼロを設立する。

1971年の事実上の解散以降は、アニメーション作家・鈴木伸一が法人格を継承・存続させて個人事務所の名称として使用。鈴木の自主作品、アニメCM制作、過去のゼロ作品の版権業務をメインとしている。

満州での少年時代、“トキワ荘”の漫画家たちとの出会い、アニメーターとしてささえたテレビアニメの黄金時代。今やミュージアムの館長として世界中の日本アニメファンを迎え、ユネスコのアジア諸国向け教育ビデオを作る―“ラーメンの小池さん”のモデルにもなった著者の、さらなる世界への挑戦。

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森安なおや:1956年2月~1956年末

森安なおやは、岡山県の生まれで高校在学中に4コマ漫画が地元の新聞に採用されてデビューとなり、連載となる。高校を卒業した1953年に上京し、「のらくろ」で有名な田川水泡の内弟子となる。独立後は池袋に住み、牛乳販売店に住み込みで働いていたが、クビになってしまったため、友人で会った鈴木伸一が住んでいたトキワ荘に転がり込んだ。

トキワ荘に同居していたが、家賃の折半も払わず、出版社や寺田ヒロオからもお金を借りていたため、編集者・トキワ荘メンバーにも見放され逃げるように1956年末に退去する。

トキワ荘退去後は、色々な職を転々としながら単行本の執筆を行うが、貸本漫画家では食べて行けずに、漫画家を廃業し、キャバレーのマネージャーとして就職する。1970年1月に雑誌COMでの競作企画『トキワ荘物語』で10年ぶりに作品を発表。

1999年に死去。太平洋戦争時代の少年の成長をテーマにした長編『18才3ヶ月の雲』を20年掛けて執筆していたが、未完に終わった。

「のらくろ」作者の田河水泡に師事。寺田ヒロオ、藤子不二雄(A)、藤子・F・不二雄、赤塚不二夫、石ノ森章太郎たちとの「トキワ荘」での青春。時代とその個性ゆえ導いた挫折…。「廃業」後の40年、孤独死にいたるまでの生涯を追ったノンフィクション。終生描き続けた、「孤高のまんが道」。代表作「赤い自転車」127頁・完全収録。

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石ノ森章太郎:1956年5月~1961年末

「仮面ライダー」の生みの親である石ノ森章太郎(当時は石森章太郎)もトキワ荘に住んでいた。
高校在学中に手塚治虫の口利きにより漫画家デビューしていた石ノ森は、高校卒業と同時に姉と2人で上京し、トキワ荘に住んだ。

1958年にトキワ荘のマドンナ的存在となっていたに同居していた姉が急遽してしまう。それでも、石ノ森はトキワ荘に住み続け、売れっ子作家になった後でも遅い時期まで住んでいた。

1964年に「サイボーグ009」の連載が開始され、スター漫画家への道を歩んでいく。1971年には、特撮映像作品と原作の両方を担当する。これが、「仮面ライダー」である。

1998年に死去。没後、勲四等旭日小綬章、全作品に対して第27回日本漫画家協会賞文部大臣賞、マンガとマンガ界への長年の貢献に対して第2回手塚治虫文化賞マンガ特別賞が贈られている。

常にフロンティアで闘い続けた天才萬画家・石ノ森章太郎の総特集。

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赤塚不二夫:1956年5月~1961年10月

「おそ松くん」「ひみつのアッコちゃん」が大ヒットしたギャグ漫画の王様、赤塚不二夫は中学卒業後に働きながら漫画少年に投稿していた。1954年頃に父親の友人の紹介で化学薬品工場に勤めていた。投稿していた漫画が石ノ森章太郎の目に留まったことで、石ノ森章太郎の上京に合わせてトキワ荘に移り住んだ。

のちに赤塚の母も上京し、しばらくの間同居した。赤塚の母は向かいの部屋に住んでいた水野英子を非常に気に入ったそうで、赤塚との結婚を進めていた。途中、キャバレー店員になることも考えた時期もあったが、寺田ヒロオからの援助もあり漫画家を続けた。

石森や水野英子との合作などを発表し、石森の推薦により「まんが王」に連載が決まった。1961年にアシスタントだった女性との結婚が決まったため、トキワ荘を退去する。

その後、「おそ松くん」「ひみつのアッコちゃん」が大ヒット。次々にアニメ化もされていき、一躍国民的な漫画家となっていく。

2008年に死去。赤塚不二夫の訃報はスポーツ新聞各紙が一面で大きく取り上げた他、一般紙も一面で大きく掲載した。また民放各局ばかりでなくNHKでもトップニュースで取り上げるほどの漫画家であった。

「これでいいのだ!」の人生観で波瀾万丈の生涯を楽しんだ不世出の漫画家・赤塚不二夫。そのスピリットは父親から受け継がれたものだった―。旧満州での少年時代、漫画との出会い、伝説のトキワ荘などを綴るこの自叙伝から、破天荒な赤塚ギャグの奥深くに息づく“家族”というテーマが見えてくるのだ。

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よこたとくお:1958年~1961年

よこたとくおは、福島県出身の漫画家。
中学時代に「毎日中学生新聞」に漫画を投稿し入選、上京し働きながら「漫画少年」誌に投稿をしていた。石森章太郎が主宰する「東日本漫画研究会」の「墨汁一滴」に参加。

1958年に退去した鈴木伸一の部屋に入居する。1959年からは雑誌「少女クラブ」にギャグ漫画『アンコさん』を連載開始する。1961年にトキワ荘を赤塚不二夫と同時期に退去し、トキワ荘のちかくにあるアパートに住む。隣室は赤塚不二夫であった。

その後、親交のあった石ノ森章太郎の誘いを受け、学習漫画の作画を担当する。これを契機に学習漫画を多く手掛けるようになり、学習漫画界の第一人者として活躍。

2009年に行われた記念碑『トキワ荘のヒーローたち』除幕式に鈴木伸一や水野英子らと参加している。

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水野英子:1958年3月~1958年10月

日本の女性少女漫画家の草分け的存在である水野英子もトキワ荘に住んでいた。トキワ荘に居住した漫画家としては、紅一点で貴重な存在である。

1955年に15歳で漫画家デビューすると、1958年の長編連載「銀の花びら」で人気となる。この頃に石ノ森章太郎、赤塚不二夫との合作を発表している。この合作のため、下関から上京し、石ノ森章太郎と赤塚不二夫が住んでいたトキワ荘に入居することとなった。

しかし、同年10月に故郷の祖母を心配させまいとトキワ荘を去り一旦帰郷する。翌年の春に再び上京し、雑司が谷の下宿先からバスでトキワ荘に通い住人と交流を続けていた。

トキワ荘が多くのメディアに取り上げられるようになってきたため、当時の創作活動や日常生活の様子を正確に伝えようと、入居から退去までの出来事を『トキワ荘日記』として、自費出版している。

かの「トキワ荘」でも活躍した少女漫画界の至宝、水野英子。幻の名作が46年ぶりに待望の復刻!!

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山内ジョージ:1960年9月~1962年3月

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