エレックレコード
エレックレコードといえば、吉田拓郎(当時はよしだたくろう)や泉谷しげるが所属していた日本で最初のインディーズレーベルとして知られています。
最初に発売されたアルバムは、広島の各大学のフォークソング団体があつまった広島フォーク村の「古い船をいま動かせるのは古い水夫じゃないだろう」です。
古い船をいま動かせるのは古い水夫じゃないだろう
広島フォーク村の中心人物は吉田拓郎で、このアルバムには「イメージの詩」、「マークⅡ」、「にわとりの小さな幸福」の3曲が収められています。
因みにエレックレコードではありませんが、浜田省吾、村下孝蔵、原田真二なども広島フォーク村の出身なんですよ。
フォーク
エレックレコードが軌道に乗るようになったのはやはり吉田拓郎で、1971年6月にリリースされた「よしだたくろう オン・ステージ ともだち」のヒットによるものです。
その後に泉谷しげる、古井戸、佐藤公彦、海援隊、丸山圭子に山崎ハコとフォーク界を代表するミュージシャンが次々と作品を発表していきます。
吉田拓郎の「イメージの詩」や泉谷しげるの「春夏秋冬」などシリアスな名曲も勿論多数ありますが、しかしまぁ、一般的にヒットしたのは抒情派フォークとかではなく、コミックソング的なものが多いんですね。
さなえちゃん
後にRCサクセションに参加することになるチャボこと仲井戸麗市がやってた古井戸。そのヒット曲「さなえちゃん」。コミックソングではありませんが、カワイイとうかクスッと笑える曲です。
この路線は、ケメこと佐藤公彦のヒット曲「バイオリンのおけいこ」もそうですね。
バイオリンのおけいこ
泉谷しげるにも「黒いカバン」という笑える曲がありましたし、この時期は笑かしてヒットさせるという手法が盛んだった時期ですね。
その手の最大のヒット曲にして代表曲と言えば、武田鉄矢率いる海援隊の「母に捧げるバラード」をおいて他にはありません。
博多弁が衝撃的でした。
ところで、フォーク界の錚々たるミュージシャンが在籍していたことでレックレコードはシリアスな、若しくは抒情派フォークといった印象が強いように思いますが、最初のレコードがアナウンサー・土居まさるだったことからも伺えるようにホンモノのコミックソングが多数存在するんです。
コミックソング
エレックレコードの本質はコミックソングなんじゃないかと思えるほど、印象的なミュージシャン、曲が多数あります。
その代表格となると「まりちゃんズ」でしょうね。
もう、タイトルからしてね(笑)。「ブスにもブスの生き方がある」ということで、女性団体からバッシングされ見事(当然ですね)放送禁止になっています。
他にも、なぎら健壱の「悲惨な戦い」
悲惨な戦い
更には、つボイノリオの稀代の迷曲「金太の大冒険」
この曲がCDにもなってた事に驚きですが、更にビックリなのがバックを務めてるのは日本を代表するプログレバンドの四人囃子なんです!録音当日は笑い転げて演奏できなかったそうですが、まぁ、当然でしょう。
そんなこんなで、他の追随を許さないエレックレコードを、いえ、日本を代表するコミックソングと言えます。