赤坂の夜は更けて(西田佐知子)‐1965年

西田佐知子
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オシャレで高級感のある飲食店が立ち並び、昼はOLたちのランチに、夜は会社役員たちの接待に大活躍するオトナの街・赤坂。
この『赤坂の夜は更けて』も、そんな「赤坂=大人の街」のイメージを踏襲した楽曲。歌い手は、60年代に『アカシアの雨がやむとき』『コーヒールンバ』などのヒット曲をリリースし、関口宏の妻としても知られる西田佐知子。同曲では、別れた恋人を想いながら、夜更けにさめざめと酒をあおって涙するという、大人の女の悲恋を歌い上げています。
メランコリー(梓みちよ)‐1976年

メランコリー(梓みちよ)
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「港区女子」なる言葉が流布して久しい昨今。ハイクラスな男たちからチヤホヤされることで「勝ち組」の実感を得て、自己承認欲求を満たす彼女たちですが、男の資本と女の美を等価交換し続けるような、終わりなき品定めの螺旋の中にいることに、ふとむなしさを覚えることもあるようです。
梓みちよの名曲『メランコリー』のこの一節は、40年以上前にリリースされたにもかかわらず、まるで現在の「港区女子」のぼやきのようでとても秀逸です。もしかすると今も昔も「港区」という街では、華やかや・賑やかさと表裏一体の「淋しさ」が、毎夜繰り返される男女の駆け引きの狭間に揺蕩い続けているのかも知れません。
六本木心中(アン・ルイス)‐1984年

六本木心中(アン・ルイス)
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アン・ルイスの代表曲『六本木心中』。楽曲中に一度も「六本木」という都市名が出てこないにもかかわらず、「BIG CITY IS A LONELY PLACE」「街のあかりが人の気を狂わせる」といった歌詞、ロックな曲調、そして、エッジの効いたアン・ルイスの歌声によって見事に「六本木感」を醸しています。
六本木ララバイ(内藤やす子)‐1984年

六本木ララバイ(内藤やす子)
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1977年にマスコミを賑わせた芸能界大麻汚染。60人余りのタレント及び業界関係者が覚醒剤取締法違反で逮捕されたこの騒動において、ジョー山中、井上陽水、桑名正博、美川憲一らと共に、実力派シンガー・内藤やす子もお縄に掛かりました。
内藤は過ちを犯した罪滅ぼしに一時活動を停止したものの、この1984年の『六本木ララバイ』で再びスターダムへ返り咲くことに。聴きながら目を閉じれば、瞼の裏に六本木のネオンが浮かんでくるような至極の名曲です。
六本木レイン(研ナオコ)‐1985年
その内藤やす子と共に大麻汚染騒動で逮捕された研ナオコも、『六本木ララバイ』のリリース翌年に六本木モチーフの楽曲を発表しています。
雨の西麻布(とんねるず)‐1985年

雨の西麻布(とんねるず)
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作詞を務めた秋元康曰く「あまり有名でない街」を舞台にした歌を作ろうと思い、最初は「雨の亀戸」というタイトルを検討していたのだとか。しかし、亀戸は狙い過ぎだということで、西麻布に変更したといいます。今思えば、六本木・赤坂ほど洒落っ気もなければ、亀戸ほど下町でもなく、かといって亀戸の隣街・錦糸町ほど淫靡でもない西麻布は、絶妙なチョイスのように思われます。
雨の西麻布 とんねるず - YouTube
六本木純情派(荻野目洋子)‐1986年

六本木純情派(荻野目洋子)
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80年代後半、マハラジャをはじめとしたディスコが次々と設けられ、浮かれた若者たちが集った六本木は、バブル経済を象徴する消費都市でした。
その影響もあるのかこの時期は、六本木やその周辺都市について歌った歌謡曲・J‐POPが多数リリースされており、荻野目洋子の『六本木純情派』もそのうちの一つ。「遊び馴れた六本木♪」「迷子たちの六本木♪」という歌詞に、いつの時代も六本木は、刹那的な楽しさに耽溺する若者の社交場なのだとしみじみ理解できるというものです。
めぐり逢い赤坂(新沼謙治&松原のぶえ)‐1989年

めぐり逢い赤坂(新沼謙治&松原のぶえ)
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オトナの街・赤坂には、オトナの恋が良く似合います。ということで、この1989年リリースの『めぐり逢い赤坂』でも、夜のネオンと酒に彩られた酸いも甘いも知り尽くしたような男と女の色恋がしっぽりと歌われています。
どうするの赤坂(山田邦子&高嶋政伸)‐1990年

どうするの赤坂(山田邦子&高嶋政伸)
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こちらも赤坂にまつわる演歌調のデュエットソング。当時、数々の冠番組を持ち、驚異的な人気を誇っていた山田邦子と、ドラマ『HOTEL』で一躍人気俳優の仲間入りを果たした高嶋政伸という人気タレント同士が歌う楽曲として話題を集め、2人が出演するTBSのバラエティ番組『MOGITATE!バナナ大使』の挿入歌として使用されました。
(こじへい)