これはアダムの切ない片想いの物語だったのでは……?
泣かないで アダム あたしは絶対に あなたを忘れたりしないから あなたを独りにはしないから きっとすぐに 生まれ変わって またあなたのそばに行くから 約束するから アダム… 愛してる
集英社『下弦の月 Last Quarter 愛蔵版 下』p72-73 2004.9
さやかは約束どおりにアダムと再会を果たします。
アダムは月のサイクルの不思議な現象で美月の元に現われ、そこで運命的に、生まれ変わった“美月”と出会い愛しますが、恋人である“さやか”の病死を後追うようにしんでしまったという過去を背負った念(幽霊?)で彷徨っています。
このまま行けば二人は前世のめぐり合わせ、さやかは美月の身体を得て、そしてアダムの元に行こうとしました。しかし、美月を呼びとどめる現世(美月の彼氏)からの声に止められて一歩のところで……。
意識は眠ったまま、身体から離れた美月の想いは、最初は「アダムに会いたい…!」と、アダムへ傾きますが、記憶を探していく中でちびっこ四人との絆の育みが美月を迷わせます。
アダムと約束を交わしたことばも大事にしたい、けども、培った四人の絆や本当はかけがえのなかった美月を作った記憶も捨てきれない。
いろいろな思いが錯綜する中で、美月は歩を踏み出します。
すると。アダムが現われて――。
以下は本編を是非に拝読ください……!!!
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最後に…
美月は複雑な家庭環境に見舞われ、恋人に二股掛けられ(しかも親友に)痛いほどに傷つきます。
当然、そこに優しく声をかけて愛してくれる人がいたら幽霊でもなんでも、しがみつきますわな。
(´;ω;`)ブワッ
“みんな大っ嫌い あんな毎日には戻りたくない! あんな人生捨てたんだよ!”
と美月の悲痛な叫びもものすごく共感してしまうのではないのでしょうか。
多かれ少なかれ、人生の半ばに至った人ならば。
けども、人の強い想いがあって、なにがなんでも約束を信じて、約束を果たそうとした二人がたしかにこの物語の中で息づいていた。
と思うと、また懲りずに、人を信じる力になっていく力を貰えるのではないかと思います。
“この柵の向こうには 全てを見渡せる そんな世界があるの?”
と問う美月にアダムはこう返します。
そして最後の締めくくりとなる歌詞に込められた意味もいろいろな解釈もございますが、
「さて次はどんなメロディーを君のために作ろうか」
という愛のこもった“さやか”もひっくるめた“美月”に対する、愛のことばだと思うと、
「究極な片想いやな……!!!」と涙を隠すことができないのでした。。