伝説の相撲解説者のもう一人、玉ノ海梅吉
玉ノ海 梅吉
ありし日の玉ノ海梅吉
玉の海梅吉 | NHK人物録 | NHKアーカイブス
玉ノ海梅吉の相撲解説はとにかく辛口でありながら、人情味のある言葉もかける絶妙の相撲解説だった。「角界の彦佐」とも言われ、親しまれた。ゆっくりとした、独特の節回しのしゃべり方。ちょうど野球解説の野村克也と同じような口調だった。
辛口という点では、解説で今をときめく北の富士の現役時の相撲を評し、「薄っぺらい現代相撲の典型」と一刀両断。もちろん、横綱として物足りないという意味だったのだろう。
私も年を取って見ると、玉ノ海梅吉の言いたいことが理解できるような気がする。要するに、彼のの好きな相撲は個々人の能力や体格を鑑み、自分の一番取り易い定番の取り口を磨くために一心不乱に稽古を積み重ねている相撲であったと。