ローザ・ルクセンブルグ
ローザ・ルクセンブルグというバンドをご存知でしょうか?バンド解散後にボーカルだった「どんと」とベースだった「永井利充」が結成した「ボ・ガンボス」の前身バンドといった方が分かるかもしれませんね。
大ヒットを飛ばすことはありませんでしたが、彼らの残した音楽は多くのミュージシャンに影響を与え、その功績は決して小さなものではありません。

ローザ・ルクセンブルグ
ローザ・ルクセンブルグは、久富隆司(どんと)とギターの玉城宏志が中心となって1983年に京都で結成されました。
どんとの由来はロッド・スチュワートに顔が似ていたことによるそうですよ。バンド名は同名の思想家からとっています。

ローザ・ルクセンブルグ
メンバーは、どんと(Vo, Gt)、玉城宏志(Gt, Vo)、永井利充(Ba, Vo)、三原重夫(Dr)の4人です。メジャー・デビューから解散まで僅か1年半。にも拘らず最近になっても当時の模様が発掘され発売されています。
音質、画質ともに決して最高とは言えませんが、それでも当時のローザ・ルクセンブルグが見れるというのは嬉しい限りです。ファン以外の方にもこの超個性的なバンドを知ってもらいたいです。
オリジナルのスタジオ・アルバムが2枚とミニアルバムが1枚。ローザ・ルクセンブルグが残した作品は余りにも少ないのですが、80年代に日本のロック界を震撼させた彼らの世界を覗いてみてください。
ぷりぷり
1984年6月2日にローザ・ルクセンブルグは最初の音源となる「ROSA LUXEMBURG」を自主制作ソノシートで発表しています。収録曲は、「在中国的少年」、「アイスクリーム」、「ソルト」の3曲です。

ROSA LUXEMBURG
また、同年にはNHKのコンテスト「YOUNG MUSIC FESTIVAL」に出場し金賞を受賞。これがメジャーデビューのきっかけとなります。
審査員を務めていた矢野顕子、細野晴臣らに絶賛されたという受賞曲の「在中国的少年」です。この2人が気に入るのも何となく分かりますね。しかし、それよりなにより既に個性が際立っています!
そして1986年2月21日にシングル「在中国的少年」、アルバム「ぷりぷり」でメジャーデビューを果たします。

ぷりぷり
ニューウェイヴ、ソウル、ファンク、米国のルーツミュージック、日本の歌謡曲などの雑多な要素をミックスしたユニークな音楽性。
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ローザ・ルクセンブルグII
ファースト・アルバムと同年の1986年12月20日に、セカンド・アルバム「ROSA LUXEMBURG II」とシングル「さいあいあい」」を早くも発表します。

ローザ・ルクセンブルグII
ロックンロールを追求し、骨太ながらもカラフルなサウンドに仕上がったセカンド・アルバム。リズミカルな歌詞、サウンドのアイデアからあふれるオリジナリティに一層磨きがかかった作品。
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名曲揃いのセカンド・アルバムではありますが、アルバムの1曲目を飾りシングルにもなった「さいあいあい」はやはり素晴らしいです。日本のロックの頂点を示す作品のひとつと断言したいです。
しかし、素晴らしいアルバムを生み出したにも関わらず、音楽性の違いからバンド内ではギクシャクしてくるんですね。実質的には本作がラストアルバムです。メンバー間のぎりぎりの鬩ぎあいがこの緊張感を生み名盤となっただけに複雑な心境です。
1986年はローザ・ルクセンブルグにとってまさに激動の1年だったのです。
Stay But Eat
年が明けて1987年は、もう解散へ一直線という感じです。7月21日にミニ・アルバム「Stay But Eat」を出します。当時のインタビューで玉城宏志が、アルバムタイトルは「捨て鉢」と読むと答えていました。もうフル・アルバムを作ることは出来なかったということですね。

Stay But Eat
「STAY BUT EAT」発売の翌月、1987年8月、渋谷エッグマンでのライヴを最後にローザ・ルクセンブルグは解散しました。あっけないほど短い歴史です。
それでも最後まで最高のパフォーマンスをみせてくれました。
解散ライブの翌月、早くもその模様を収録したライブ・アルバム「LIVE AUGUST」が発売されています。スタジオアルバムには収録されていない曲があり興味深いのですが、中でも玉城宏志、永井利充どんとと各自が作ったパートを順に歌っていく「おいなり少年コン」は最高です。
解散する理由も、この後ボ・ガンボスが結成される理由も理解で来るラストライブです。小さなホールですが、やっていることは圧倒的!伝説となるわけです。