1982年、福岡県福岡市で創業したリバーヒルソフト
社名は「リバーヒル=川の中の丘」、流行に流されず独自のスタンスを目指すという意味が込められていました。
1980年代中盤から後半にかけてパソコン向けに数々のアドベンチャーゲームをリリース。
ハードボイルドタッチで重厚なアドベンチャーが特徴で、主なシリーズ作品に「J.B.ハロルドシリーズ」や「1920シリーズ 藤堂龍之介探偵日記」などがあります。
また音楽にSHOW-YAが参加、キャラクターデザイン・原画に荒木伸吾・姫野美智が参加したロールプレイングゲーム「BURAI」は当時のパソコンゲーム業界に大きな衝撃を与えました。
J.B.ハロルドシリーズ
架空の警察官・J.B.ハロルドを主人公とした、アドベンチャーゲーム。
1980年代から1990年代にかけてパソコンで発売されて人気を博しシリーズ化しました。PCエンジンやファミコンなどにも移植された人気作。
実写さながらのリアルなイラスト、事件の背後にある人間関係を綿密に描いた重厚なシナリオが特徴で、このシリーズでリバーヒルソフトは一躍アドベンチャーゲームの雄となりました。
第1作 殺人倶楽部(マーダークラブ) 1986年発売

殺人倶楽部(マーダークラブ)
第2作 マンハッタン・レクイエム 1987年発売

マンハッタン・レクイエム
番外編 キス・オブ・マーダー 1987年発売

キス・オブ・マーダー
第3作 D.C. コネクション 1989年発売

D.C. コネクション
以後も第4作「ブルー・シカゴ・ブルース」(1994年)、第5作「シアトル・パープル・ヘイズ」(2006年)、第6作「サンフランシスコ・ブラック・ベル」(2006年)、第7作「孤立する死者 -BOSTON SOLITARY CORPSE-」(2007年)と続きます。
筆者は第3作までしか遊んでないので、ここでは割愛させていただきます。
1920シリーズ 藤堂龍之介探偵日記
大正時代を舞台に、架空の私立探偵・藤堂龍之介を主人公として展開する推理ゲーム。
ゲーム形式はマップ移動のアドベンチャーゲームで、プレーヤーは邸宅や客船などの閉鎖された舞台の中を藤堂龍之介の視点で移動し、関係者と対話したり証拠品を捜索したりしながら、犯人や事件の真相を解き明かしていきます。
舞台設定やキャラクターの会話に、大正時代の風俗や世相が強く意識されていることが大きな特徴でした。
第1作 琥珀色の遺言 1988年発売

琥珀色の遺言
第2作 黄金の羅針盤 1990年発売

黄金の羅針盤
筆者はこちらのシリーズでは「琥珀色の遺言」のみプレイしました。
以後、リバーヒルソフトの経営破綻により営業・開発を引き継いだアルティによってシリーズは続いていきます。
大作ロールプレイングゲーム「BURAI」
1989年11月に発売されたロールプレイングゲーム「BURAI」は、当時第一線で活躍していた様々な分野のクリエイターが集結して製作され大きな話題を呼びました。
その壮大なスケールゆえに「上巻」「下巻」と2作品に分けて発売された本作。シナリオ・ゲームデザインは飯島健男、キャラクターデザイン・原画は荒木伸吾・姫野美智、音楽は女性ロックグループのSHOW-YA(上巻)と元クリスタルキングの今給黎博美(下巻)が参加しました。
キャッチフレーズは「敵は二億四千万、挑むは八匹の狼たち!!」。

「BURAI」上巻オープニングより
当時MSXユーザーだった筆者は「BURAI」(上巻)をプレイしましたが、下巻は遊ぶことなく終わりました。
聖闘士星矢などを描いていた著名な制作陣が描く美麗なグラフィックに酔いしれた記憶があります。
リバーヒルソフト社について
「妖怪ウォッチ」で有名なレベルファイブなど、当時のリバーヒルソフトの遺伝子は脈々と受け継がれていっているのでしょうね。