「クローン羊ドリー」って覚えてますか?
皆さんは「クローン羊ドリー」って覚えてますでしょうか?1997年に存在が公表された、世界初の哺乳類の体細胞クローンです。ちなみにメスの羊でした。

ドリーは1996年に、6歳の雌羊の細胞からクローンされた羊です。「ドリー」という名前は、ドリーが乳腺細胞由来のクローンであったことから、米国人歌手・ドリー・パートンの巨乳を称えて飼育係が提案しました。

「クローン羊」の登場に世界は騒然!!
ドリーの存在が公表された1997年2月以来、世界はそのニュースで騒然となりました。日本でも大きく報道されていたのを覚えています。そして、ドリーの存在による様々な懸念も生まれました。
当時の動画はこちら!
アメリカ大統領も当然動きました!
アメリカの当時の大統領であったビル・クリントンもこの報道にすぐに動いた一人です。人間へのクローン技術の悪用防止のために、生命倫理諮問委員会に対して法的・倫理的な面からドリーを検討し、報告書をまとめるよう指示を出しました。

クローン技術の人間への悪用を懸念!
ドリーが世界を騒然とさせ、さらには大統領まで動かした理由ですが、それはドリーが「体細胞」のクローンであるということです。当時既に受精卵を使ったクローン技術は開発されていたのですが、受精卵では数に限りがあります。しかし体細胞はいくらでもありますから、仮に人間に応用されればクローン人間が好きなだけ作れることになってしまうのです。

ドリーは生まれつき老化していた?
90年代後半に一躍脚光を浴びたドリーですが、2003年に進行性の肺疾患を起こしてしまいます。その結果、ドリーは安楽死させざるを得ませんでした。検死の結果、疾患は羊にありがちな病気であり、ドリーがクローンであることが原因ではない言われています。

クローン羊ドリーの「クローン」は今でも健在!!
ドリーが死んだときの年齢は6歳であり、一般の羊としては短命でした。そのため「クローンは長生きが出来ないのでは?」という推測も生まれたのですが、ドリーと同じ体細胞を使って2007年に誕生した4匹のクローン羊は、2016年時点で全てが元気に生きています。
ドリーの“姉妹”たちの元気な姿はこちら!
まとめ
「21世紀はクローン人間の時代になるのでは?」とまで言わしめた「クローン羊ドリー」ですが、当時の科学者が危惧したような、クローン人間がはびこる社会には現時点ではなっていません。科学の進歩は人間の生活に必要不可欠なものですが、くれぐれも不穏な事には使わないでもらいたいものです。

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