紅白歌合戦に出場!時代を超えて愛される歌姫「サラ・ブライトマン」

紅白歌合戦に出場!時代を超えて愛される歌姫「サラ・ブライトマン」

全世界で1200万枚を売り上げた楽曲『タイム・トゥ・セイ・グッバイ』などで知られる、歌姫、サラ・ブライトマン。1991年には『紅白歌合戦』への出場も果たし、代表曲『クエスチョン・オブ・オナー』がテレビ朝日のサッカー日本代表戦におけるテーマソングに使用されるなど、日本においてもなじみ深い彼女。本稿では改めて、その魅力を紹介していきます。


『オペラ座の怪人』の成功で一躍スターに

サラ・ブライトマンは、イギリスを代表するソプラノ歌手。今やワールドワイドに活躍する彼女ですが、どのようにして国際的名声を手に入れたのでしょうか?そのルーツを辿っていきましょう。

サラは幼少期からバレエを習い、学校ではジャズと演技を学ぶなど、早くからエンターティナーとしての素養を身に付けていきます。13歳にはミュージカルの初舞台を踏み、16歳の時にはダンスグループに所属。

1981年、21歳でミュージカル『キャッツ』に出演し、ミュージカル女優としての評価を高めると、1986年には『オペラ座の怪人』のヒロイン・クリスティーヌ役に抜擢。ここでの名演が転機となり、瞬く間にその名を世界へ轟かせることになるのです。

オペラ座の怪人役は、ロンドン・ニューヨーク公演ともに、イギリス人俳優マイケル・クロフォードが務める

ミュージカル『オペラ座の怪人』(1988年)

The Phantom of the Opera ( 1986 Instrumental ) - YouTube

結婚が成功への転機となる

この成功の裏には、夫アンドルー・ロイド・ウェバーの存在があります。

作曲家であるウェバーのミュージカルに度々出演していたサラは、1984年に彼と結婚(当時24歳)。
その後、『オペラ座の怪人』で音楽を担当したウェバーは、ブロードウェイでの上演に際し、周囲の反発を押し切ってサラをヒロインに抜擢します。
身内贔屓とも捉えられるこの采配は功を奏し、結果として、「彼女のために作られた」といわれるクリスティーヌ役により、サラは世界に名を知らしめるに至ったのです。

1990年に2人は離婚しています。

結婚時のサラとウェバー

Memorable events in the music world that took place in 1984 - News | The Star Online

サラがクリスティーヌ役を務めた『オペラ座の怪人』は、1986年のロンドン公演、1988年のニューヨーク・ブロードウェイ公演と続きます。日本でも、1988年に劇団四季での上演がスタート。一躍、人気を博します。

『NHK紅白歌合戦』や『バルセロナ五輪』にも登場

なお、日本において、一部ミュージカルファンの間では知られていたサラの名が、お茶の間にまで浸透したのは、1991年の『NHK紅白歌合戦』出演がきっかけでした。
ここで彼女は、『オペラ座の怪人』の劇中歌『ミュージック・オブ・ザ・ナイト』を披露。演歌・歌謡曲・ポップスに彩られた予定調和な大晦日の夜に響き渡る、本場ブロードウェイ仕込みのド迫力な歌唱…。対戦相手となった白組の少年隊は、きっと、立つ瀬がなかったに違いありません。

翌年1992年には、バルセロナオリンピックの開会式にも登場。式典の音楽監督も務めた、“世界三大テノール”ホセ・カレーラスと共にオリンピックテーマ曲を歌い上げ、万雷の喝采を浴びます。

サッカー日本代表戦でよく聞くあの歌も、サラの楽曲!

その後、音楽グループ『エニグマ』メンバー、フランク・ピーターソンをプロデューサーに迎え、名盤として名高いアルバムを次々とリリースしたサラ。

中でも有名なのは、1995年に発表されたアルバム『Fly』の収録曲『クエスチョン・オブ・オナー』。この曲は、同年にドイツで行われたIBF世界ライトヘビー級タイトルマッチ「ヘンリー・マスケ対グラシアノ・ロッシジャーニ戦」のオフィシャルソングとなり、試合前にはサラ本人が歌唱しています。
高揚感溢れる同曲は、スポーツのアンセムにうってつけであり、日本においては、テレ朝のサッカー日本代表戦におけるテーマソングとしてもお馴染みです。

ちなみにこの曲は、イタリアのオペラ作曲家アルフレード・カタラーニ(1854-1893)のオペラ『ラ・ワリー』内のアリアがモチーフ。後に記す音楽ジャンル「クラシカル・クロスオーバー」の先駆けともいえる楽曲となっています。

名作『タイム・トゥ・セイ・グッバイ』の誕生

今では、サラ・ブライトマンの代名詞的楽曲として知られる『タイム・トゥ・セイ・グッバイ』。もともとはこの曲、『君と共に旅立とう』というタイトルで、イタリア人歌手アンドレア・ボッチェリが一人で歌っていました。

ボッチェリの歌唱にいたく感動したサラは、彼へ「デュエットで歌わないか?」と提案。ボッチェリサイドもこれを快諾し、かくして、歌詞の一部をイタリア語から英語に書き直し、題名も『タイム・トゥ・セイ・グッバイ』と改称して、リリースされるに至ります。結果として、同曲はヨーロッパ全土で大ヒット。全世界で1200万枚以上を売り上げるという、驚異的なセールスを記録しました。

「クラシカル・クロスオーバー」の担い手として

サラの楽曲は、評論家から「クラシカル・クロスオーバー」なるジャンルで呼ばれることがあります。本人は、このカテゴライズを好んでいないようですが、クラシック音楽に新たな息吹を吹き込んだ先駆者として、彼女は高く評価されているのです。

クラシックから現代音楽まで、ジャンルの垣根を超えた高度な楽曲。それを歌いこなせるのは、サラ自身が持つ、3オクターブの声域、透き通るような美声、そして抜群の表現力あってこそだといえるでしょう。今後も、世界中から称賛され続ける彼女の活躍から目が離せません。

Sarah Brightman

Sarah Brightman | Billboard

(こじへい)

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