それはマイティボーイのようなセルボのようなジムニーでした

それはマイティボーイのようなセルボのようなジムニーでした

小畑健くんが乗ってきたレモンイエローのクルマ、それはスズキマイティボーイのようなセルボ(2代目…通称浅丘ルリ子のセルボ)のようなジムニーでした。


実は本文を読んでもらえたらわかると思うのですが
本当に短い付き合いだったんです。
…というわけでこのイラストもうろ覚え

強烈なインパクトを持っていたのですがやっぱり絵におこすとなると
写真すら残ってないし。
かなりいい加減な絵になっちゃいました。
もうちょっと鮮やかなレモンイエローだったような気もするんですが(すいません)

それは妖しいレモンイエローのマイティボーイ…のようなジムニーでした(笑)

マー坊じゃない?

NEWヒーローズというマンガ家の野球チームの試合の時だったと思います。
メンバーの1人で僕の数少ない(変な?)クルマ好きのマンガ家小畑健くんが
文字通り変なクルマに乗ってきました。

小畑君とボクのクルマがらみの関係はボクのコミックス「僕のミニ」
https://www.ebookjapan.jp/ebj/17195/
の中のコラムにも書いたのですが当時は変なクルマの話ができる相手という事で
新しい車屋バイクを買うと見せに行ったりしていたんです。

で、その小畑君が野球の時に乗ってきたクルマ…
ちょっと見はマイティボーイのボディをまとったジムニーなのですが
よく見るとなんだか違和感があり詳しく聞いてみると
2代目セルボのボディをFRPで成型してマイティボーイ風の荷台を作り
それを550㏄の2stジムニーに載せたもの…だったんです。

小さいクルマ…変なクルマ…そんな僕の好みにピッタリの一品でした!
クルマの周りで大騒ぎして喜んでいたのは小畑君本人とボク…
それからボクのアシスタントのC君くらい、後はみんな試合に備えて練習してます
(やっぱりみんなそんな変なクルマあまり興味はないんでしょうね)

「乗ってみます?」というありがたい言葉に試合前だというのに
喜んで運転させてもらいました。
室内は2代目セルボそのままの流用になっていたようなのですが
4st用のセルボのタコメーターにそのまま2stジムニーの配線をしたようで
メーターが2倍の回転数を指してました。
もしかしたらスピードメーターも結構な誤差があったかもしれません。

でもこの手のクルマ…乗ってるだけでやっぱり楽しいんです!

「いいね、小畑君!」そんな僕の言葉に小畑君の目が
怪しく光ったような気がしたのは気のせいだったのでしょうか?

最初小畑君がクルマ好きと知らなかったのですが
ボクがFIATパンダを衝動買いしたとき
小畑君の先生でもあるメカドックの次原さんに電話で話したら
「そういえば小畑君もFIATを買ったって言ってたよ」って言われました。
こういう趣味とは知らなかったので普通の新しいFIAT
(その頃だったらクロマとかブラーボとか?)を買ったのかと思っていたのですが
野球で500に乗ってきたのを見てビックリ!
「チンクだ~っ!アバルトだ~っ!」と相変わらず1人で大騒ぎしてました。
当時僕が良く借りて乗っていたマツダの550ccのキャロルに乗せたとき
「このクルマ速いっすね!」
「えっ、だって小畑君のフィアットはアバルトじゃん、もっと全然速いんじゃない?」
と言ったら「とんでもない、もう交通の流れに乗るのが大変で大変で…」って
やっぱり回さないとそれなりに走ってくれないんでしょうね。

FIAT ABARTH595ss(仕様)

アシスタントのC君

そのちょっと後のNEWヒーローズの試合の時だったと思うのですが
例によってその妖しいジムニーでやってきた小畑君がいきなり言いました

「ナカガーさん、このクルマ買いません?」「えっ!」
「僕のミニ」のコラムにも書いたのですが当時の小畑君は
元々持っていた(本物の)マイティーボーイとフィアット500のアバルト595ss仕様
未確認ですが実家にも何台か置いてあるとかなんとか言ってたような気がします。

そこにさらにもう一台は忙しい彼の事、乗る機会があまりなくて持ちきれないと
判断したようです。

逆に僕の方は故障がちのMGB一台だけだったのですが、
元々ラバーバンパーの79年型をなけなしのお金をかけてメッキコンバージョンと
変なお金のかけ方をしていてビンボーマンガ家の身、2台持ちは気が引けます。
でもボク好みの1品である妖しいジムニー、できることなら是非!なんて思ってしまいました。

「ナカガーさん、買っちゃえば?」無責任にもアシスタントのC君が
笑いながら言うのですが、買ったら君の給料が払えなくなるかもしれないんだよ!と。
C君は普通のクルマ好きですがボクの影響か変なクルマも大好きで
そんなC君から見たらボクのMGBメッキコンバージョンはちょっと端正すぎるようで
怪しいジムニーの方がどストライクだったようでMGBを売り飛ばしてでも
ジムニーを買え!なんて無茶なことも言ってきます。

「!」その時突然思いついたのでした。
「C君、お前が買わない?」「えっ俺っすか?」予想外だったのかC君驚いていました。
すると小畑君も「C君なら月々〇万円の分割でいいよ!」と追い打ちのような言葉

するとC君、たいして悩みもせずに「買います!」と即答したのでした。
後にクルマ売買情報誌で今も持っているボクの「オースチンヒーレースプライトMk1」
カニ目をみつけC君に付き合ってもらって見に行ったときその場で「買います」と言った
ボクのことを「こんな衝動買いの人は見たことがない」なんて馬鹿にしていたのですが
充分彼も衝動買いの鬼だったのでした。

ということでボク好みの妖しいジムニーはボクの当時のアシスタントC君の所有車に
なりました。

C君と妖しいジムニー君の短い蜜月

彼と僕は10歳くらい歳が違うのですが
この頃…月刊チャンピオン週刊チャンピオンで連載していた頃はもちろん
彼が僕のところを辞めてからもよく一緒に遊んでました。

野球はもちろんスキーに行ったり…といろいろなのですが
一番はギャンブル…もう僕は全然やらないのですが
パチンコパチスロ麻雀競馬…あまりほめられた話じゃないですねr(笑)

そういえばアーティストリーグっていうマンガ家の野球の大会の帰り道
途中にあったパチンコ屋に入ったところを高橋陽一さんに見られて
あとから「ギャンブル兄弟!」ってバカにされたことも(笑)

アシスタントC君

「ちょっと運転させて!」C君にそう頼むと「どうぞどうぞ、どんどん乗って~っ!」と
「こんな楽しいクルマなんだからたくさんの人に楽しんでもらいたいんです!」
なんて歯の浮くようなことを平気でいうくらいジムニーはC君のお気に入りだったみたいです。

このころはボクは月刊少年チャンピオンで「ブルピッチ」という
野球マンガを連載している頃だったのですが
仕事は月に10日弱の不定期、その間はC君もジムニーには乗れなかったので
仕事が明けるとジムニーでドライブに行くのを本当に楽しみにしていたようです。

そして仕事が明けたある日のことです。
早朝5時ごろだったと思うのですが突然電話がかかってきました。
「ナカガーさん、助けに来れる?」「ジムニーが動かない」
箱根を目指してドライブにでたC君とジムニーが途中の鎌倉近辺で
突然動かなくなったのでした。

ボクの不安定なMGBでは2重遭難の危険もあると思いそう伝えたところ
ジムニーは近くにあった24時間営業のガソリンスタンドに預け
C君は家族に迎えにきてもらい自宅に帰りついたそうです。

後日ジムニーを預けたスタンドにいって話を聞くと
「修理代、いくらかかるかわからないよ」と脅され
そのまま引き取ってもらったそうなのですが

症状を聞くとエンジンはまともにかかるけどギアを入れても
全く駆動がかからないという状態だったそうで
それってエンジンミッションに問題がなくて駆動系のトラブル
プロペラシャフトの交換とかでなんとかなったのでは思うのですが

当時はそこまで判断できずガソリンスタンド店員のいうがままに
譲り渡してしまったのが今思い出しても残念です。

自浄を聞いた小畑君もまだ何回かしか払ってなかったジムニーの残債
「それじゃ仕方ないね」とチャラにしてくれました。

その後連載も終わりC君は僕の友人のマンガ家などのアシスタントに入り
この世界にずっといたのですが数年前にタクシー運転手に転身
その頃からあまり会っていないのでいまあのジムニーの事をどう思っているのか
聞けないのが残念です。

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