70年代後半から80年代前半にかけて、イギリスの5人のイケメン達が奏でた、誰にも真似のできない“ジャパン”という音楽

70年代後半から80年代前半にかけて、イギリスの5人のイケメン達が奏でた、誰にも真似のできない“ジャパン”という音楽

アイドルバンドとしてキャリアをスタートさせたJapan。当初本国イギリスでは全く無視されていたのですが、日本においてはそのルックスの良さから瞬く間にスターに!それに応えるかのようにJapanは成長し、イギリスで注目されるようになった頃には誰にも真似のできないスタイルを確立し、既に解散が決まっていたという運命のバンドなのです。


Japan(初期)

イギリスのロック・バンド、JAPANがファーストアルバム「果てしなき反抗」をリリースしたのは1978年です。ホワイト・ファンクとグラム・ロックを掛け合わせたサウンドといえば聞こえはいいのですが、粗削りなロックといった感じです。何よりアイドル・バンドとして売り出されたということで、派手ないで立ちが目を引くばかりで、楽曲のオリジナリティ、クオリティに関しては特筆すべきものはなく、よくあるその他大勢のバントの中のひとつといっていいかと思います。
では、このアルバムが良くないのかといえば、そんなことはありません。カッコいいんです!

1. 魅惑への招待
2. 奇しい絆
3. 黒人ならば
4. 美しき愛欲
5. 表通りの愛人達
6. パレードに雨を降らせないで
7. 愛の回転木馬
8. 果てしなき反抗
9. コミュニスト・チャイナ
10. 誘惑スクリーン

果てしなき反抗

本国イギリスでは無視されることになった初期のJAPANですが、日本においてはデビューからいきなりの大ブレイクとなりました。
キッチュな楽曲ということもありますが、原因はやはりルックスでしょうね。

左からリチャード・バルビエリ(キーボード)、スティーヴ・ジャンセン(ドラム)、デヴィッド・シルヴィアン(ボーカル)、ロブ・ディーン(ギター)、ミック・カーン(ベース)

ジャパン(初期)

JAPAN & DAVID SYLVIAN : THE BOYS IN THE BAND

ビジュアル系などという言葉がなかった時代にズラリと揃った5人のイケメンメンバー。今も昔も日本のティーンエージャーのツボですね。

Member

Japanのオリジナル・メンバーは、デヴィッド・シルヴィアン(ボーカル)、ミック・カーン(ベース)、スティーヴ・ジャンセン(ドラム)、リチャード・バルビエリ(キーボード)、ロブ・ディーン(ギター)の5人です。
主要人物はやはりメインソングライターでもあるデヴィッド・シルヴィアンということになりますかね。

出生名:David Alan Batt
生年月日:1958年2月23日
出身地:イングランド ケント ベッケナム
活動期間:1974年~

デヴィッド・シルヴィアン

そして、Japanサウンドの要であるミック・カーンですね。イケメン代表として語られることも多いデヴィッド・シルヴィアンですが、好みの問題ではあるものの、いやぁ、ミック・カーン男前ですよね。甲乙つけ難いとはまさにこのことでしょうか?!

出生名:Anthony Michaelides
生誕:1958年7月24日
出身地:キプロス ニコシア
死没:2011年1月4日(満52歳没)
担当楽器:ベース、キーボード、サックス、オーボエ
活動期間:1977年~2011年

ミック・カーン

ミック・カーンは、顔がどうこうと言うよりも、その余りにも個性的なベース・プレイにつきます。誰も真似ることの出来ない奇妙なフレットレスベースは、後期Japanの肝です!

Turning point

初来日公演を武道館で行うなど、日本では成功していたものの、相変わらずイギリスでは無理され続けていたJapan。もとよりアイドルというポジションに甘んじるつもりもなかったのでしょうし、ずっと模索していたのでしょうが、転機が1979年に訪れます。

シンセポップの第一人者であるジョルジオ・モロダーとのコラボレーションによるシングル「ライフ・イン・トウキョウ」がそれです。
もともとデヴィッド・シルヴィアンの声質もあり翳りのあるサウンドではあったのですが、この曲を転機として次第に前人未踏の耽美的な世界に入っていくことになります。

「ライフ・イン・トウキョウ」に続いて同年にはサード・アルバム「クワイエット・ライフ」がリリースされます。完成度となるとこの後にリリースされるアルバムには及びませんが、ベースやシンセサイザーを主にした本作でJapan独特の、他に類を見ない個性を確立したと言えるかと思います。

しかし、ベースやシンセサイザーが前面に出てくるようになると、逆にギターは目立たなくなり、このことがロブ・ディーンの脱退を招くことになりました。

1. クワイエット・ライフ
2. フォール・イン・ラヴ・ウィズ・ミー
3. 絶望
4. イン・ヴォーグ
5. ハローウィーン
6. オール・トゥモロウズ・パーティズ
7. 異国人
8. ジ・アザー・サイド・オブ・ライフ

クワイエット・ライフ

Japan(後期)

左からミック・カーン(ベース)、スティーヴ・ジャンセン(ドラム)、デヴィッド・シルヴィアン(ボーカル)、土屋昌巳(ギター)、リチャード・バルビエリ(キーボード)

ジャパン(後期)

「Gentlemen Take Polaroids」に何故「孤独な影」という邦題が付けられたのかは分かりませんが、1980年にリリースされた4枚目となるこのアルバムは素晴らしい。ものすごい勢いで成長してきたJapanですが、ここにはもうアイドルの面影はありません。素晴らしいアーティストとしての作品として完成されています。と同時に、ここからジワジワとイギリスでも人気が出てきます。

1. 孤独な影
2. スウィング
3. バーニング・ブリッジズ
4. ジ・エクスペリエンス・オブ・スイミング
5. マイ・ニュー・カリアー
6. メソッズ・オブ・ダンス
7. エイント・ザット・ペキュリアー
8. ナイトポーター
9. ザ・ウィドゥス・オブ・ア・ルーム
10. テイキング・アイランズ・イン・アフリカ

孤独な影

1981年、おそらくJapanの最高傑作といってもいいでしょう、アルバム「錻力の太鼓」がリリースされます。西洋人だからこそ出来た東洋のロックとでもいいましょうか、このアルバムは全てが未知の体験です。何が素晴らしいかといって、かなり高度なことをやっているにも関わらず収録曲すべてがポップなのです。しかも他の追随をゆるしません。個性の塊のような名盤です。

1. アート・オブ・パーティズ
2. トーキング・ドラム
3. ゴウスツ
4. カントン
5. スティル・ライフ・イン・モウビル・ホームズ
6. ビジョンズ・オブ・チャイナ
7. サンズ・オブ・パイオニアーズ
8. カントニーズ・ボーイ

錻力の太鼓

だからこそなのでしょうね。Japanはこの後、ゲストギタリストに土屋昌巳を迎え最後のツアーを行い、名古屋でのコンサートを最後にあっけなく解散してしまいます。

解散後の1991年、レイン・トゥリー・クロウとしてロブ・ディーンを除くメンバーが集結し、事実上のJapan再結成が実現しました。
が、Japanを名乗らなかったのが納得できるほど、同じメンバーではあっても全くの別ものです。本人であっても二度と再現できない唯一無二バンドであることを証明する結果となりました。
だからこそJapanは、いつまでも輝きを失わないのでしょうね。

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