仕事場などで何気に流れているBGM。主に利用されるイージー・リスニング音楽って、実は意外と奥が深~いんです!!

仕事場などで何気に流れているBGM。主に利用されるイージー・リスニング音楽って、実は意外と奥が深~いんです!!

昨今のニュースやドラマなどを見ると、イージーリスニング音楽をMGMで流していることがよくありますが、それ以外はあまり耳にしなくなってしまいました。私の若い頃(60年代後半~80年代前半)にはラジオやテレビでしょっちゅう特集を組んではこのジャンルの音楽紹介をしていたように記憶しています。21世紀に入ってからはすっかり鳴りを潜めてしまった感のあるジャンルですし、今やほぼ過去の音源でしか楽しめなくなったのは寂しい限りですが、実はこのジャンルって意外と奥が深いんですよ。そんなイージー・リスニングの世界を覗いて見ることにしましょう。


イージー・リスニング(Easy Listening)って、どんな音楽なの??

イージー・リスニング(Easy Listening)とは、どのような音楽でしょうか?
ひょっとして30代以下の殆どの方は、はっきり答えられなのではないでしょうか?? また、ジャズ、ソウル、ロックなどのように多数の人々に認識されている音楽のジャンルとは違い、すでに私たちの生活に自然に溶け込んでしまっているのかもしれません。

イージー・リスニング(Easy Listening)の音楽を簡単に表現しようとすると、邦楽曲、ポピュラー・ヒット曲のスタンダード・ナンバーからジャズやクラシック曲まで、くつろいで楽しめるように独自のアレンジを施して、 管弦楽オーケストラによって演奏する音楽ということになります。

オーケストラによる演奏と聞くとクラシックに近いのではと思われる方も多々おられるかと思いますが、イージーリスニングは純然たるポピュラー音楽です。

近頃は、街のCDショップなどを覘いても、イージーリスニング音楽はBGM用として片隅に追いやられているか、小さな所では、このジャンルのCDを見つけることすらできないのが現状です。 テレビ、ラジオ、出版界等、どのメディアでもこのジャンルに全く関心がありませんし、話題になることすらほとんどありません。せいぜい私のような世代や”オタク”のみが・・・(~_~;)

かつてはどのメディアでも特集を組んではイージーリスニング音楽を紹介し、曲を流していたのです。しかし、残念なことに今に至っては本当にマイナーな存在に なってしまいましたが、読者の方がこの記事を読んで頂き、少しでもこのジャンルについてご理解頂ければ幸いです。

イージーリスニングのディスク・コレクション

イージー・リスニング(Easy Listening)音楽は”ムード”音楽から派生した!!

ヌードではなく”ムード”音楽の定義をすると??

ムード音楽の定義は音楽評論家の中でも見解が割れているようです。多くはオーケストラの形態をとり、かつ、演奏のみであるが、一部のアルバムに見られるようにコーラスに歌詞を歌わせる形態の物もあります。
ポピュラー音楽の中で、管弦楽器などを中心とした情緒豊かなインストゥルメンタルポップスというのが一般的である。広義的には、映画音楽、ラテン音楽をも包含する概念を表します。

ムード音楽というジャンルを広げた初期のアーティストには、”マスター・オブ・ムード・ミュージック”と呼ばれる、ポール・ウエストンを初め、ジャッキー・グリースン、ローレンス・ウエルクなどがおり、日本では特に、パーシー・フェイスやマントヴァーニなどに絶大な人気がありました。

しかし、ポール・ウエストンよりもずっと前から「ムード・ミュージック」という言葉を使っているアーティストが何名かいることがわかっています。
その一人はモートン・グールド。彼が自身のレコード・アルバムのタイトルに「ムード・ミュージック」という言葉を副題として使ったのが、おそらく最初か、あるいは本当に僅差で最初から数番目であると思われます。

モートン・グールド(Morton Goulld)は、テレビ朝日系列『日曜洋画劇場』の初代エンディング・テーマに使用されていたコール・ポーター作曲の「So In Love (ソー・イン・ラヴ)」(ピアノは彼によるもの)を吹き込んだアーティストです。

その他に、ロジャー・ウイリアムス、フランク・チャックスフィールド・オーケストラ、ヘンリー・マンシーニ・オーケストラなどが挙げられる。

ムード音楽からイージー・リスニング音楽へ

ムード音楽全盛時の特徴としては映画音楽としてヒットしたものが多かったことと、イギリスやアメリカのオーケストラが人気の中心であったことが挙げられます。しかし、60年代中頃になると、フランスのオーケストラの台頭が著しくなります。フランスのオーケストラは、当時流行していた8ビートのリズムなどポピュラーやロックの要素を取り入れたサウンドが特徴で、 従来の管弦楽器を中心とした編成ではなく、ブラス群やドラムス等を加えた編成であることから〝グランド・オーケストラ〟と呼ばれました。 主に知られているのが、ポール・モーリア・グランド・オーケストラ、レイモン・ルフェーヴル・グランド・オーケストラ、フランク・プゥルセル・グランド・オーケストラ、カラベリ・グランド・オーケストラという4大グランド・オーケストラでした。これらのオーケストラは、スタンダード、ワールド・ヒッツ、シャンソン、カンツォーネからクラシックまでに独自のアレンジを施して 演奏したアルバムを次々に発表し、特に日本では70年代中頃にかけて爆発的な人気となりました。 この”グランド・オーケストラ”の台頭により、ムード音楽はイージーリスニングと呼ばれるようになったとされています。

イージーリスニングも新時代へ

1970年代の中頃になると、音楽の世界ではディスコ・サウンド・ブームが起こります。 イージーリスニングの世界でもこのディスコ・サウンド・ブームの影響を受けて、ディスコ調にアレンジされた曲はもちろんのこと、 過去の代表作までもディスコ調にアレンジし直したものが発売されたりもました。

”グランド・オーケストラ”から”ソロ楽器”を中心とするスタイルへ

上記のようなディスコ・サウンド・ブームが、その後のイージーリスニング界にも変化をさせることになります。 元来イージーリスニングの魅力は、管弦楽器の音色と心地よいサウンドによって織り成される美しい演奏にあり、 ディスコ・サウンド・ブームでの作品は当初のそれとはかなり違い、違和感を持つ物になってしました。 この頃から〝グランド・オーケストラ〟の人気は徐々に下降線を辿り、それに代わり、ピアノなどのソロ楽器を中心としたイージーリスニングに 注目が集まるようになります。その代表格はリチャード・クレイダーマンであり、彼の優しいピアノの音色は世界的に大人気を得ることになります。 これはイージーリスニング・ファンが、ディスコ・サウンド・ブームの反動から心地よい優しい音楽を求めていた結果なのかもしれません。
リチャード・クレイダーマンの他にも、トランペットやパン・フルートなどを使った数多くのアーティストが登場しましたが、 彼らの特徴はオリジナル曲を数多く発表したことが挙げられます。 従来のグランド・オーケストラが、カヴァー演奏を中心とするアルバム製作に重点を置いていたことと比べれば、まさに対照的な結果です。

イージーリスニングからニューエイジ・ミュージックやヒーリング・ミュージックへ

1980年代に入ると、ジョージ・ウィンストンなど、自然の風景などを連想させるどこかピュアーでクリアーな サウンドを特徴とするアーティストが登場します。 これらのアーティストのサウンドは、それまでの「イージーリスニング」とは方向性が異なるもので、「ニューエイジ・ミュージック」と呼ばれ、 現在の「ヒーリング・ミュージック」へと繋がっていきます。

では、「イージーリスニング」と「ニューエイジ・ミュージック」ではどこに違いがあるのでしょうか? 一番の違いは、聴き手側にあるのではないでしょうか? 「ニューエイジ・ミュージック」や「ヒーリング・ミュージック」は、聴き手が音楽性よりも癒しそのものを求める度合いが強いように思われます。しかし、従来の「イージーリスニング」は、聴き手がより積極的に音楽性を楽しむ存在と言えるのではと思います。

最後に

1980年代中頃と言えば、日本がバブル経済の時代が終焉した頃ですが、その頃は、世界的にも今までがんばってきた人々が肉体的にも精神的にも疲れ果てていた時代なのではなかったのではないでしょうか?そういった時代だからこそ、なおさら心の均等を求めてイージーリスニングは 「ニューエイジ・ミュージック」や「ヒーリング・ミュージック」として姿を変えて生き残っているのではないでしょうか??

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