3月20日、DDTプロレスリング旗揚げ20周年記念大会! 屋台村から始まった高木三四郎のプロレス挑戦、辿り着いたのはさいたまスーパーアリーナ!

3月20日、DDTプロレスリング旗揚げ20周年記念大会! 屋台村から始まった高木三四郎のプロレス挑戦、辿り着いたのはさいたまスーパーアリーナ!

DDTプロレスリング社長兼レスラー、高木三四郎。現在のプロレス界において屈指の経営者、アイデアマンと呼ばれる彼が3月20日、さいたまスーパーアリーナにおいてDDTプロレスリング旗揚げ20周年記念大会を開催する。1990年代、新日、全日、UWF、FMWといった系譜とは異なる「屋台村プロレス」を発祥とする高木三四郎社長率いるDDTプロレスリングの強み、そして観客を魅了する仕掛け。プロレス界の異端児とも称される高木三四郎社長にお話を伺った。


いよいよプロレスへ、きっかけは「屋台村プロレス」と「東京ウォーカー」

「そろそろちゃんと卒業して社会人に…と思ってたんですよね。
その頃に、当時面識のあった芸人さんが出ていた屋台村プロレスを東京ウォーカーで紹介してくれないかと…」

「屋台村プロレス」を東京ウォーカーで特集してもらうよう仲介

「これが縁で、屋台村プロレスのスタッフをやらないかと誘われまして。で、どうせやるならリングに立ちたいと思ったんですよね(笑
一度練習見せてもらって『あ、これなら俺もいけるかな』ってくらいに動機は不純でした(笑」

ミド編)学生プロレスのような感覚でしょうか?

「いや、当時はちゃんとしたプロレスラーが関わっていないとプロレス団体とは認めてもらえない時代。屋台村プロレスにはプロレスラー高野拳磁さんが関わっていたんです。
ただ当時は全日・新日・FMWなどをみて、こんなのやってたらやばいよなって思ってましたけどね(笑」

キラキラしたイベントと屋台村プロレス、二足の草鞋!

「それからは平日の月~金は昼日中に屋台村でプロレスの練習して夜はディスコ、クラブで遊ぶ。
土日はもっぱら昼にパーティーイベント、その後に屋台村で試合する。そんな生活してましたね(笑」

けっこう儲かってた?屋台村プロレス

屋台村プロレスは毎週金土日の開催で、常時2~300人の盛況ぶり。
当時のギャラは1試合5000円、しかし観客はお酒も進む場所なので客単価として2~3000円はあったはず。どう考えても屋台村プロレスは儲かっていたんじゃないかなと…

当時のギャラと会場に来た観客の客単価を冷静に分析する高木社長

「そんな生活でしたが、クラブイベントとプロレスは来たお客さんを楽しませるという部分では同じ。クラブのイベントではお金や女目当てでやってた輩は潰れていったけど、お客さんの満足感を考えて楽しんでいた自分たちはやってこれた。だから集客イベントで培ったものというのは確実にありますね。」

DDTプロレスリングを旗揚げ!

旗揚げ当初は格闘技の流れを汲んだ、バチバチのプロレスだったDDTプロレスリング。
ところが、試合の激しさと集客数とが必ずしも一致しないことは当時から気づいていたという。

歴史と伝統を重んじる業界の「異端」に

「例えばプロレスを誰に教わったのか、師匠は誰かといったことも含めて歴史や伝統がある業界なわけですよね。

老舗のお煎餅やさんのような、頑固に味を変えずにやっていくみたいな。でもうちは面白いと思ったら味をどんどん変えちゃう。チョコレート味のお煎餅だったっていいじゃないかと思ってやってます。

つまり、そういった保守的な風潮がベースにあるジャンルだからこそ、それと全く違うことをやれば目立つことが出来るんじゃないかって発想ですね。」

ミド編)完全にベンチャー志向ですね(笑

WWFのバックステージで再確認した、エンターテインメントに不変の風景

「世界最大のプロレス団体、WWFを訪れたことがあるんです。衝撃を受けましたよ。日本のプロレスと全然違う演出や見せ方、そしてリング上だけでなくバックステージも使う。

その上、そのバックステージでみた光景は幼いころのテレビの裏側と一緒。裏方さんがいて、ケータリングなんかもきっちり揃えてあって。

テレビが軸、テレビっ子だった自分にとっては、WWFのリング上だけでなく興行を成立させる裏方までを全部俯瞰出来たことが強みになったかなと思います。」

お話を伺えば伺うほどに、目の前にいる高木社長が典型的なベンチャー起業家に見えてきたミド編は、思わず質問してしまった。

DDTプロレスリングは株式公開を目指してるんですか?

「実は上場を目指したこともあるんです。3年前に一度上場準備に動いたこともあるのですが、それを踏まえた上で、20周年まではまず個人商店で行こうと。

プロレス業界は、その多くが個人商店のなかにあってDDTプロレスリングはクリエイター集団なんです。20周年まではクリエイター集団として頑張って、その後は企業体を目指してもいいのかなと。

今回のさいたまスーパーアリーナは、そういった意味ではもう一回り大きなステージに打って出るための経験になればいいなと。その挑戦が、企業体を目指すための通過点、きっかけになれたら。」

まだまだプロレスには可能性がある、それを創りたい

高木社長は、ただ単に試合をするのでなく見せ方をどうするのか、エンターテインメントとしての表現、手法を考えたとき、プロレスには大きな可能性があると語る。

それを創っていきたいのだと。

1980年代~2000年代まで、プロレスのやっていることは変わらない

関連する投稿


プロレス界の歴史が動く今こそ読むべき一冊! 『ようこそ、プロレスの世界へ 棚橋弘至のプロレス観戦入門』2025年12月18日(木)発売!

プロレス界の歴史が動く今こそ読むべき一冊! 『ようこそ、プロレスの世界へ 棚橋弘至のプロレス観戦入門』2025年12月18日(木)発売!

新日本プロレスの“100年に一人の逸材”棚橋弘至氏による著書『ようこそ、プロレスの世界へ 棚橋弘至のプロレス観戦入門』が2025年12月18日にKADOKAWAより発売されます。引退が迫る棚橋氏が、26年の現役生活で培った視点から、プロレスの魅力、技の奥義、名勝負の裏側を徹底解説。ビギナーの素朴な疑問にも明快に答え、プロレス観戦をさらに面白くする「令和の観戦バイブル」です。


猪木の伝説的な試合の数々を純金で再現!『燃える闘魂アントニオ猪木 純金カードコレクション』が発売決定!!

猪木の伝説的な試合の数々を純金で再現!『燃える闘魂アントニオ猪木 純金カードコレクション』が発売決定!!

ニッポン放送プロジェクトより、プロレスラー・アントニオ猪木の伝説的な試合の数々をK24(純金)で再現したコレクターズアイテム「アントニオ猪木 純金カードコレクション」が発売されることが発表されました。


遠くの星から来た男、再び!『ウルトラマン80』のPOPUP STOREが精文館書店汐田橋店(愛知県豊橋市)で開催決定!!

遠くの星から来た男、再び!『ウルトラマン80』のPOPUP STOREが精文館書店汐田橋店(愛知県豊橋市)で開催決定!!

マンガ、アニメ、特撮などを始めとするサブカルチャーをテーマとした企画展を開催・運営しているクレイジーバンプが、精文館書店汐田橋店(愛知県豊橋市)にて『ウルトラマン80 POP UP STORE in 豊橋』を開催します。


数十年ぶりのサイン会!「王家の紋章」50周年カウントダウン開始記念として、細川智栄子あんど芙~みんがサイン会を実施!!

数十年ぶりのサイン会!「王家の紋章」50周年カウントダウン開始記念として、細川智栄子あんど芙~みんがサイン会を実施!!

2026年9月に連載50周年を迎える秋田書店刊行の漫画「王家の紋章」の50周年まであと1年のカウントダウンが開始されるのを記念し、現在大好評開催中のイベント「ACN ラムセス大王展 ファラオたちの黄金」にて、著者・細川智栄子あんど芙~みんによるサイン会が開催されます。


『リカちゃん エポスカードデビュー記念 POP-UP STORE レトロパーティー』が全国のマルイ系列店で開催決定!!

『リカちゃん エポスカードデビュー記念 POP-UP STORE レトロパーティー』が全国のマルイ系列店で開催決定!!

マンガ、アニメ、特撮などを始めとするサブカルチャーをテーマとした企画展を開催・運営しているクレイジーバンプが、8月1日(金)からのマルイ北千住を皮切りに、全国のマルイ系列4店舗にて1967年に誕生した着せ替え人形「リカちゃん」のPOP-UP STOREを開催します。


最新の投稿


プロレス界の歴史が動く今こそ読むべき一冊! 『ようこそ、プロレスの世界へ 棚橋弘至のプロレス観戦入門』2025年12月18日(木)発売!

プロレス界の歴史が動く今こそ読むべき一冊! 『ようこそ、プロレスの世界へ 棚橋弘至のプロレス観戦入門』2025年12月18日(木)発売!

新日本プロレスの“100年に一人の逸材”棚橋弘至氏による著書『ようこそ、プロレスの世界へ 棚橋弘至のプロレス観戦入門』が2025年12月18日にKADOKAWAより発売されます。引退が迫る棚橋氏が、26年の現役生活で培った視点から、プロレスの魅力、技の奥義、名勝負の裏側を徹底解説。ビギナーの素朴な疑問にも明快に答え、プロレス観戦をさらに面白くする「令和の観戦バイブル」です。


ウルトラふろく200点以上を一挙収録!『学年誌 ウルトラふろく大全』発売

ウルトラふろく200点以上を一挙収録!『学年誌 ウルトラふろく大全』発売

小学館クリエイティブは、ウルトラマンシリーズ60周年、『小学一年生』100周年の節目に『学年誌 ウルトラふろく大全』を11月28日に発売しました。『ウルトラQ』から『ウルトラマン80』までの学年誌・幼児誌のウルトラふろく200点以上を網羅的に掲載。組み立て済み写真や当時の記事も収録し、ふろく全盛時代の熱気を再現します。特典として、1970年の人気ふろく「ウルトラかいじゅう大パノラマ」を復刻し同梱。


伝説のプロレス団体 UWF40周年記念イベント“無限大記念日”開催!

伝説のプロレス団体 UWF40周年記念イベント“無限大記念日”開催!

伝説のプロレス団体『UWF(ユニバーサル・レスリング・フェデレーション)』が、設立40周年を記念し、特別イベント「無限大記念日」を書泉ブックタワー(東京・秋葉原)にて開催します(2025年12月24日~2026年1月12日)。第1次UWFの貴重な試合映像や控室、オフショットなど、4,000枚以上のアーカイブから厳選された写真が展示されます。復刻グッズや開催記念商品も販売され、当時の熱狂が蘇ります。


グラニフ×『幽☆遊☆白書』初コラボ実現!幽助、蔵馬、飛影など全21アイテム登場

グラニフ×『幽☆遊☆白書』初コラボ実現!幽助、蔵馬、飛影など全21アイテム登場

株式会社グラニフは、TVアニメ『幽☆遊☆白書』との初コラボレーションアイテム全21種類を、2025年12月2日(火)より国内店舗および公式オンラインストアで販売開始します。主人公の浦飯幽助をはじめ、桑原、蔵馬、飛影のメインキャラクターに加え、戸愚呂、コエンマなど欠かせないキャラクターをデザイン。11月26日より先行予約も開始され、ファン必見のラインナップです。


全長20cmの迫力!1/18スケール『国産名車コレクション』創刊

全長20cmの迫力!1/18スケール『国産名車コレクション』創刊

アシェット・コレクションズ・ジャパンは、隔週刊『1/18 エクストラスケール 国産名車コレクション』を2026年1月7日に創刊します。全長約20cm、1/18スケールのダイキャスト製で、日本の自動車史を彩る名車を精巧に再現。ボディラインやエンジンルーム、インパネなどの細部ディテールにこだわった「エクストラ」なコレクション体験を提供し、マガジンでは名車の開発秘話や技術を深掘りします。