「スマイル」の制作頓挫以降、酒やドラッグに溺れたブライアン・ウィルソンはスタジオに火を放とうとするなど、更に奇行が目立つようになり、自宅に引き篭ってビーチボーイズの活動からも遠ざかっていきます。
関係者の尽力が実って、1988年に初のソロ・アルバム「ブライアン・ウィルソン」をリリースし、ブライアン・ウィルソンは表舞台に戻ってきます。徐々に活動を活性化させていき、実に37年の歳月を経て、なんと、ライブ演奏として「スマイル」は人々の前に姿を現します。2004年2月のことです。
そして遂にブライアン・ウィルソンのソロアルバムとして「スマイル」は完成します。この「スマイル」は、新たに楽曲が加えられ、ジェフリー・フォスケット、ダリアン・サハナジャ(ワンダーミンツ)らブライアン・ウィルソンのツアー・バンドのメンバーによって新たにレコーディングされました。
スマイル
アルバムの最後に「グッド・ヴァイブレーション」が収まっているということに違和感を感じないでもありませんが、素晴らしい曲であることには間違いありませんし、美しいアルバムになっています。
Smile Sessions
ブライアン・ウィルソン版「スマイル」の発表をもってスマイル伝説に終止符が打たれたかに思えましたが、2011年にビーチ・ボーイズデビュー50周年として、1966年夏から67年前半の間におこなわれたスマイル・セッションの音源に手を加え編集したアルバムが「スマイル」として発売されました。
スマイル・コレクターズ・ボックス
Amazon.co.jp:カスタマーレビュー: スマイル・コレクターズ・ボックス
邦題こそ「スマイル」ですが、正式には「The Smile Sessions」というタイトルであることからも分かるように、勿論「スマイル」の完成品ではありません。まあ、正式なブートレッグと言ったところでしょうか。
しかし、ブートレッグとして数多く出回っていた正に伝説の音源が、正規品として聴くことができるという喜びは確かにありますよね。
こうして、45年にも及ぶスマイル伝説はここにめでたく完結したのです。