1.トレンディ俳優が映し出したバブル
この映画が公開された1991年は、いわゆるバブル末期少しずつ崩壊の影が見え始めたころでしょうか?それでも世の中は、イケイケムード!!映画やドラマで活躍する俳優陣も、華やかに時代を彩っていました。
2.主演織田裕二とともに当時のエンタメを振り返る!!
この映画を含め、織田裕二が登場した映画やドラマは、あの時代の社会や、や若者たちの恋愛事情を見事に映し出しています。少しだけ当時の織田裕二登場作品をご紹介します。

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彼女が水着に着替えたら
彼女が水着にきがえたら - 作品 - Yahoo!映画
3.「就職戦線異常なし」あらすじ
時代は、バブルこうき超売り手市場であった大学生の就活。そんな中で学生から一番の人気だったマスコミ、テレビ業界への就職を目指す主人公大原、そして彼を取り巻く2人の友人の葛藤と悲哀を描いています。舞台となった早稲田大学、そしてエフテレビその中で行われていたありえないバブル期の就職事情が赤裸々にえがかれている秀作です。

4.早稲田大学での珍レース
羽田美智子演じる依田
早稲田大学マスコミ研究会、冒頭で就職戦線のトトカルチョを煽っていました。なぜかどかちんヘルメットをかぶり、大きな声で勧誘をさせられているのは、なんと若き日の鶴田真由でした。

画面左側が鶴田真由
はるのたわごと ~経理マンの転職:So-netブログ

手書きの着順予想

職員にちゃかされる大原
どんなときも/就職戦線異状アリ - YouTube
5.個性が際立つ男子3人
大原(織田裕二)は、華やかなマスコミ業界に憧れる立川(的場浩司)の影響を受けた大原もマスコミ業界への就職を目指します。一方、親の七光りで、大手デパートから声をかけられていた北町(坂上忍)は余裕で遊び歩きます。この織田裕二、的場浩司、坂上忍の3人を中心に話が動いて行きます。
3人の俳優は今でも最前線での超売れっ子!!そういう意味でも貴重な映画です

撮影で使われた立川のアパート

立川のアパートで大原が我がままざんまい

坂上忍演じる北町

パーティーで盛り上がる仲間たち

時代を反映したスリーショット
就職戦線異常なし
6.大原と毬子くっついたりはなれたり。
仙道敦子演じる甲斐毬子、とてもキュートな女子大生。ストーリーでは、大原の友達となっていますが、どう見ても恋人どおし。毬子は、大原を題材としてコラムを書こうとしています。そして協力をせがむ中、二人の中はどんどん近づいていきます。どきどきする会話や、ふたりきりの部屋での会話など、もどかしい場面をみていると、なぜか胸が締め付けられるような、甘酸っぱい思いになってしまいます。ただのバブルの映画だけではない、大学生時代青春の1ページを思い出す瞬間でした。

取材のおねだり

やっぱり仲がいい二人
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すきなんでしょ?と図星をいわれてあせる!?
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7.フジテレビがそのままエフテレビと名前だけ変えて・・・
エフテレビ、モデルはもちろんフジテレビ。当時は、飛ぶ鳥を落とす勢いのこのテレビ局、自分の局の就職を狭き門として、別格として設定しています。実際そうだったんでしょう。局長の高飛車なセリフ、青田かりの新卒獲得手法、局内のセクハラ、なんでもありの当時のマスコミ事情をこれでもかと思うほど、映し出しています。今となっては、笑えるくらい考えられないことが実際おきていたんだということがしらされます。

フジテレビですよね~
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このあと大原とけんかになるエフテレビ社員
どんなときも/就職戦線異状アリ - YouTube

その雨宮が面接官!
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すなおに従わない大原にいらつく雨宮!
どんなときも/就職戦線異状アリ - YouTube
8.三人それぞれの葛藤
バブルの波に乗って順調な就職活動を送っていた北町。強きでいけいけな彼は、大原、立川のよき相棒でした。就活仲間が景気つけの飲み会の帰りみんなで、彼の家で休もうとしたその時、父の危篤を電報で知らされる北町。非情にも、その日を境に北町の運命は変わって行きます。なくなってしまった父の代わりに田舎に帰らなくてはならなかった北町、恋人だった依田麻子とも別れざるを得なくなってしまいました。
別れの場面が切なく演出されています。

このあと恋人麻子との別れがまっている北町でした。
青田がりが平然と行われていた時代、破格の条件に妥協するか、自分の意思を貫くか悩む大原、そして立川です。温泉旅行に招待されコンパニオンの接待をうける場面も・・

温泉宴会で青田がりが強引に行われる。

ふっきれたか?大原
就職戦線異常なし
9.槇原敬之その人気に火をつけた主題歌は?
当時まだ無名だった「槇原敬之」この映画の主題歌「どんなときも」で一気に人気者になりました。「昔はよかったなんて、いつも口にしながら、生きていくのは、本当にいやだから」「どんな時も、ぼくがぼくらしくあるために・・・」
バブルを生きていた若者は、こんな歌詞に共感をもちながら、これからの人生に夢をえがいていたんだった
って改めて思いだしました。今でもこの歌歌われてますよね~懐かしくもあり、うれしくもあり・・

槇原敬之
どんなときも。 / 槇原敬之:いいさ
10.就活事情2016を見事に表現した映画「何者」
2016年10月に封切された映画「何者」人気作家「浅井りょう」原作です。
佐藤健が主役ですが、有村架純/二階堂ふみ/菅田将暉/岡田将生/山田孝之など、主役級の人気俳優陣が勢ぞろい、2016年を彩った映画でした。20年以上前のバブル末期の就活とは違い、ツイッター、ラインを駆使したコミュニケーション、マニュアルに従った就活手順そして、取り巻く環境、受け入れる企業のシビアな現実など、どこをとっても甘くない、真剣な雰囲気が伝わってきます。これだけの豪華なメンバーをそろえながらも、現代の就活事情を超リアルに描き出した秀作です。


今をときめく俳優陣が。。
25年経ても就活の滑稽さは変わらない 『何者』と『就職戦線異状なし』の共通点 | Real Sound|リアルサウンド 映画部