シリーズ過激度NO.1「女囚さそり・けもの部屋」

シリーズ過激度NO.1「女囚さそり・けもの部屋」

大人気シリーズ「女囚さそり」の第3弾「女囚さそり・けもの部屋」は、1973年に公開されました。今回の「けもの部屋」は、冒頭からもうショッキングシーンの連続です。過激さでいえばシリーズ最高です。過激ではありますが、さそりの笑顔や涙が観られる筆者のお気に入り作品でもあります。殺された女の恨みも背負い、さそりが静かに復讐していく「けもの部屋」を懐かしく振り返ります。


ユキは仕事中、工場の事故で「バカ」になってしまった(劇中のセリフをそのまま使います)実の兄と2人で暮らしています。食べていくために体を売り、家に帰れば兄の性欲まで処理しているという哀しい女でした。

1本20円、3本30円だとお買い得?マッチと体を売って稼いでいるユキ

けん

いつものように墓場の草むらで「商売」していたユキは、「ガリガリ、ガリガリ」という音に気づく。それは手首を咥え、手錠を自分の手首から切り離そうとしているナミでした。驚きで声も出ないユキの前で、ナミは意識を失います(権田の手首を咥えガリガリし過ぎた疲れからか?)。

手錠の鎖を墓石にこすり付け切り離そうとするナミ

けん

意識を失ったナミを自宅で寝かせたユキ。閉じ込めてある物置から兄が出てしまい、ナミにイタズラしようとします。それに気づいたナミは台所の包丁で兄の腕を切りつけた。そこへユキが帰宅し、この兄妹の暮らしぶりを知ることになります。そして、哀しい女同士、奇妙な友情が芽生えていきました。

「あんちゃん、したい時はアタイがいつもさせてるじゃないか!」

けん

ナミは洋裁店でミシンかけの仕事につき、アパートを借りて暮らし始めます。仕事が終わり、店から出るとユキが待っていました。「今夜泊めて。もう家に帰らない!あんちゃんなんて飢え死にしちゃえばいいんだ!」哀しい瞳で見つめるナミに、「私の代わりに殺してよ!」と叫ぶと急にユキは吐き気をもよおし台所へ。ユキは兄の子を妊娠していたのでした。
「ユキ・・・」ナミが声をかけると、「ケダモノと言われてもいい!産んでやる!」と言い残し出て行ってしまった。
※ちなみにナミは、映画が始まり20分経過したこのシーンで初めてセリフを口にしました。一言だけ。

「ケダモノと言われてもいい!産んでやる!」

けん

その夜、ユキが客をとっている界隈を仕切っている「鮫島組」のヤクザが、「シマ荒らし」としてユキを拉致し組長の鮫島、その妻のカツの所へ連れて行きます。ユキは裸にされ、「商売したけりゃショバ代(場所代)払いな!」とカツに陰部にゴルフクラブを入れられるなどリンチにあってしまいます。その頃ナミは、一人部屋でマッチ(ユキが落としていった商売道具)の炎を見つめながらユキの事を考えていました。

陰部にゴルフクラブ!

けん

カツとの再会

同じアパートに住む鮫島組のチンピラ・谷田に目をつけられたナミ。「警察につき出されるか、俺の女になるか考えろ」と脅されてしまいます。しかしナミは谷田の恋人・安江が嫉妬にかられ自分に攻撃してくるであろう事を予測。それを利用し、結果、安江が谷田を殺してしまいます。

取り引きを持ちかける谷田

けん

谷田は鮫島組のチンピラで、洋裁店で働くナミの元にヤクザたちが現れ、死んだのはナミのせいだと拉致されます。連れて行かれた事務所には、かつて刑務所で一緒だったカツがいました。今は鮫島の情婦となり、何故だかナミを敵視し「飼い殺しにしてやる」と嬉しそうなカツは、自身が飼っているカラスの小屋にナミを押し込めた。注射されフラフラになったナミは小屋で倒れこんでしまいます。

注射をされ、カラス小屋に監禁されるナミ

けん

そこへ、鮫島の息のかかった如何わしい飲み屋のホステス・しのぶが連れて来られます。妊娠しているしのぶを、「他の女達にしめしがつかない」とし、嫌がるしのぶをアル中のモグリの医者に診せ堕胎させてしまいます。股から大量の血を流し部屋に転がされ「私の赤ちゃん、返して」と瀕死で繰り返すしのぶ。それに気づいたナミはせめてもの思いで手を握ってやるが死んでしまいます。しのぶのきつく握り締めた拳からは医療用のメスが出てきた。

しのぶの無念、自身の恨みを晴らすため、メスを握り復讐を誓うナミ。

さそりが涙を流した!

けん

逃走・ユキとの別れ

しのぶと自身の恨みを晴らすため、ナミはカラス小屋から脱走する。そしてモグリの医者、チンピラたちと次々と殺していきます。さそり・ナミの恐ろしさをじゅうぶん知っているカツは「殺されるよりも臭い飯」を選び「売春強要」で自首します。最期の1人鮫島を殺し、再び逃げようとするナミでしたが、外には権田たちが張り込んでいて追い詰められてしまいます。そしてマンホールの中へと隠れたのですが・・・

下水道の中で食料も水もなく、もう1週間以上。警察は先日の豪雨と飢え、寒さで、もう生きちゃいないと判断していましたが、権田は諦めがつかない様子。
その頃ナミは頭上から「さそり~!さそり~!」自分を呼ぶ声に気づきます。声のする方を見ると上の方から炎が落ちてきます。ユキがマッチを落として呼んでいたのでした。ユキは暖をとれるようにマッチとパンを紐で結わいて降ろし窮地を救ってくれたのでした。

「さそり~!さそり~!」

けん

「3、4本一気に擦って股ぐらに突っ込むんだよ!アタイたちは寒いときはいつもそうやってんだ!(街娼あるある)」言われるままに股ぐらにマッチを突っ込み笑顔のナミ。

ナミのニカッ♪が観られるのはシリーズの中でも「けもの部屋」だけ♡

けん

権田はマンホール付近で度々見かけるユキがナミを助けているのでは?疑います。散々いたぶった後、「お前が帰らなきゃバカの兄貴はどうなるんだろうな~!協力すると言うまで家には帰れないぞ!」と脅します。

権田に激しい取調べを受けるユキ

けん

頭上から「さそり~」の声と炎が落ちてきた。下から見上げたユキは泣いていた。その泣き顔で全てを理解したナミは寂しく微笑むと一目散に逃げ出します。しかし、権田の命令で下水道にはガソリンが注がれ炎がナミを追うのでした。

心の友に哀しい微笑みを返すナミ

けん

ラストシーン

下水道から地上へ上がる火柱を見て笑いが止まりません。ナミは死んだ。権田の執念の復讐は終わりました。

高笑いする権田

けん

さそりに殺されるくらいならと刑務所に入ったカツは、放火で捕まった新入りと同じ部屋になります。その新入りはナミでした。さそり・ナミにいつ殺されるかという恐怖が「私の赤ちゃん返せ」と言うしのぶの声の幻聴を呼び、とうとうノイローゼになり隔離されていました。そんなカツに面会に来た権田は、ナミと勘違い(妄想の延長)したカツにワイヤーで首を絞められてしまいます。

ノイローゼとなり独房に入れられたカツ

けん

ナミの首を絞めていると勘違いしながら狂気の中に落ちていくカツでした。権田は薄れていく意識の中、掃除中の女囚に助けを求めますが締められている為、うまく声が出ません。その女囚が振り向いた時、権田は目を見開きます。女囚は自分が殺したはずのナミだったからです。

「さそりを殺した~♪」もう廃人にして狂人のカツ

けん

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