80,90年代のノーベル賞日本人受賞者と惜しくも逃した者
2000年代、ノーベル賞の日本人受賞は、毎年のように報じられており、いかにバブル期に、日本の勢いがあったことを如実に表していますが、果たして80年代、90年代はどうだったのでしょうか?その時代の日本人受賞者と、惜しくも逃した者をプレイバックしていきましょう。

福井謙一 1981年ノーベル化学賞

1952年に、フロンティア軌道と呼ばれる軌道の密度や位相によって分子の反応性が支配されていることを世界で初めて証明し(=フロンティア軌道理論 (frontier orbital theory) )、世界中の科学者に衝撃を与えたとされています。それが評価され1981年にノーベル化学賞を受賞しました。
日本人のノーベル化学賞受賞は、福井氏が初であり、その後今まで6名もの受賞を生む先駆けとなりました。
利根川進 1987年ノーベル医学生理学賞

その後の免疫学、遺伝学に大きな影響を与えたと言われている免疫グロブリンの特異な遺伝子構造を解明した功績により、1987年にノーベル医学生理学賞を受賞しました。日本人のノーベル医学生理学賞受賞は、初の快挙で、その後には2012年iPS細胞の山中伸弥氏、2015年には,熱帯感染症の特効薬開発で大村智氏が受賞しています。
利根川進 - Wikipedia
大江健三郎 1994年ノーベル文学賞

90年代最初で最後の日本人ノーベル賞受賞となるのが、作家・大江健三郎氏のにノーベル文学賞です。大江氏は代表作の一つである「個人的な体験」などで、現代人の間の様相を描いた点などが評価されました。2016年には、ボブ・ディラン氏が受賞となったことでも広く知られているノーベル文学賞ですが、日本人受賞は、毎年のように村上春樹氏が有力候補として名前が挙がるものの、いまだに未受賞で、大江氏以降は出ていません。
惜しくもノーベル賞受賞を逃した者、逃している者

西脇順三郎 ノベール文学賞候補

木村資生 ノーベル医学生理学賞候補

木村資生 - Wikipedia
村上春樹 ノベール文学賞候補

村上春樹 - Wikipedia
ノーベル賞を逃した日本人と言えば、野口英世氏や北里柴三郎氏が有名ですが、80年代以降では、文学賞候補が多かったみたいですね。やはり、言語の違いと言う壁は大きいのかもしれません。
ノーベル賞候補は、50年後まで明らかにしないこととなっており、今後、驚くような候補者がいたと知ることとなるかもしれません。
ノーベル賞選考基準(参考)

いかがでしたでしょうか?個人的意見ですが、今の受賞ラッシュに比べて80,90年代は少ない印象を覚える日本人ノーベル賞受賞者。やはり、お金をかけて未来に投資する必要性、重要性を再認識できる気がします。