これぞ「Feel Like Makin' Love」作者による自演ヴァージョン!
1975年にODE RECORDからリリースされた、ジーン・マクダニエルズ名義での
ソロ・アルバム『NATURAL JUICE』1曲目に収録されてます。
たぶんCD化はされてないんじゃないかと思うので、現状では
中古レコードで探さなくてはならないのが辛いところであります。
もしくは、上記リンク先の配信データで楽しむか?
この曲は、女性ヴォーカリストが好んで歌っているので、
男性ヴァージョンは珍しいんですよね~
ですが、さすがに作者だけあって、ここは渋く思い入れタップリに歌い上げてます!
サビの最後、“You”のところでファルセット気味に声が裏返るあたりも最高であります!
5) D'Angelo
90年代に、あえて70年代のニュー・ソウル的アプローチで、
アコースティックかつオーガニックな肌触りのソウル・ミュージックを演る、
「ニュー・クラシック・ソウル」というムーヴメントがありました。
そんな中で登場したのが、このディアンジェロ!
クラシックとはいえ、彼が作り出す音は前衛的で、
あのプリンスにも通じるものがあったわけです。
彼が2000年にリリースしたアルバム『VOODOO』に「Feel Like Makin' Love」が
収録されてると知り、どんな音に仕上がってるんだろう?と興味深々になったことを
今でも思い出します・・・。
パーカッシヴなビートが特徴的で、生々しい質感がたまらない!
ファルセットな多重コーラスが、スカスカしたアレンジの音と音の間を縦横無尽に
駆け巡る感じも斬新でした。まさに90年代版プリンスといった趣き。
まさか「Feel Like~」がこうなってしまうとは・・・
数あるカバーの中でも、異色の出来と言えますね。
6) Meta Roos
“北欧ボサ・ジャズ界が誇る歌姫”ことメタ・ルースが78年にリリースした
アルバムに収録されている「Feel Like Makin' Love」。
クール&メロウなアレンジで、これまた他の名カバーと比べても
遜色無い見事な仕上がりであります!途中で絡んでくるサックスもイイ感じですしね。
本場ブラジルの「モノ真似」では済まされない、それ以上の何かが感じられます・・・
7) Hugo Montenegro
ミュージカル&映画音楽の巨匠、ユーゴ・モンテネグロもこの曲をレコーディングしていたとは!75年リリースのアルバム「Others by Brothers」に収録しており、電子音楽的なスペーシーなサウンドは、モンドな味わいもあり、なかなか良いです。
このアルバムには、マーヴィン・ゲイやジャクソン5など、モータウンを代表するヒット曲のカバーも数多く収録されており、そのためか、なんとベースのクレジットにはジェームス・ジェマーソンの名が!
そう、あのモータウン黄金期を支えた偉大なるバック・バンド、ファンク・ブラザーズの要ともいえる伝説のベーシストであります。
さらに、ドラムにはハル・ブレイン!ギターにはラリー・カールトンなどの名前も・・・
(ラリーはマリーナ・ショウのバックでもこの曲をプレイしてますね!)
8) Ana Mazzotti
ブラジル人による「Feel like makin' love」カバー!
そしてバックの演奏は、ファースト・アルバム発表前のアジムスのメンバー!
ブラジリアン・フュージョン、そしてクラブ・シーンでも再評価されてきた彼らの、
伝説的なファースト・アルバムの原型とも呼べる音が、この時点で既に確立されているのは、
興味深いです。
数あるこの曲のカバーの中でも、抑制されたクールネスという点では、群を抜いて素晴らしいアレンジ!
真夜中~夜明けに聴くなら、このヴァージョンに決まりです!