本作は大ヒット曲を2曲収録していますが、そのうちのひとつが全米8位となった「ナチュラル・ウーマン」で、この曲は、ジェリー・ゴフィンとキャロル・キングの夫婦と本作のプロデューサーのジェリー・ウェクスラーで共作しています。
キャロル・キングの曲をこんな風に歌えるんですね。上手い下手の問題ではない、歌に対する根本的なものが常人とはかけ離れているのでしょう。
さてもう一曲は、「チェイン・オブ・フールズ」です。グラミー賞では、最優秀女性R&Bボーカル・パフォーマンス賞を受賞しています。作者はドン・コヴェイで、全米2位となっています。
Aretha Now
どことなく編集盤を感じさせるジャケット・デザインにタイトルですが、歴とした1968年発売のオリジナル・アルバム「アレサ・ナウ」です。
全米3位、全英6位とこれもまたヒットしています。まさに破竹の勢いですね。
アレサ・フランクリンのオリジナル曲「シンク」も先行シングルとして全米7位となっています。
アレサ・ナウ
Soul '69
「アレサ・イン・パリス」というキャリア初のライブ・アルバムから半年後に発売となった「ソウル’69」。
アルバム・ジャケットを見ると、これもまたライブ・アルバムかと見紛うデザインですが、違います。アレサ・フランクリン60年代最後を飾るオリジナルのスタジオアルバムです。
ニューヨークの腕利きジャズミュージシャン達をバックに迎え、「ソウル’69」と言いつつもジャズボーカルアルバムといえそうなアルバムで、ニューヨークの夜を感じさせる都会的なサウンドになっています。
ソウル'69
アレサ・フランクリンのアルバムはいつの時代のどのアルバムを聴いても素晴らしいものばかりではありますが、アトランティック・レコード時代、しかも60年代後半、これはもう最高も最高、全人類の宝と言ってもよいでしょう。