角川3人娘・渡辺典子の初主演映画「晴れ、ときどき殺人」
1982年刊行の赤川次郎による同名小説が原作。
1984年に映画化された。ユーモアミステリー作品。
角川3人娘、渡辺典子の初主演映画だった。
「すかんぴんウォーク」の丸山昇一が脚色し、「ガキ帝国」や「みゆき」、「のど自慢」の井筒和幸が監督した。音楽は宇崎竜童が担当。

映画初主演の渡辺典子(わたなべ のりこ)
あらすじ
晴れ、ときどき殺人 (1984)

謎の人物に脅迫される北里浪子(浅香光代)

娘の加奈子(渡辺典子)にこれまでの経緯を話す浪子

帰国早々、不幸に襲われる加奈子

哀しみを紛らわすようにレオタード姿でダンスをする加奈子
晴れ、ときどき殺人 - 作品情報・映画レビュー -KINENOTE(キネノート)

屋敷に集まった北里家の関係者。皆が怪しい

警察に追われる上村裕三(太川陽介)
皆を帰した加奈子は、脅迫状を見て葉書(年賀状)と照らし合わす。
その後、メイドの石田マリ子を探す。しかし、彼女は二階の風呂で既に殺されていた。
恐怖し、這うように階段を下り、(警察に?)電話をかけようとするが、電話は繋がらない状態となっていた。
屋敷の中、パニックに陥った加奈子のもとに和昌が駆けつける。
加奈子は彼を見て安心するが、そこに上村が突如現れる。そして、「だまされるな!」と言う。
その時、加奈子は和昌から匂うマリ子が使っていたシャネルの香りに気づいた。それにより、真犯人が和昌である事を悟る。
また、和昌は通夜に遅れてやってきたのだが、その時は既に上村を捕まえる為の警察による非常線が張られていたはずで、その前から屋敷に忍び込んでいた事を上村に指摘される。

北里産業の社長の息子・円谷正彦(清水昭博)
和昌はコールガールにマザー・コンプレックスを笑われ、殺意を抱いての犯罪であった。
マリ子は彼の愛人で、屋敷内の情報を和昌に提供していたのだった。
上村と加奈子は、上村が研究の末に作った人力飛行機で逃げるが、すぐに墜落してしまう。
和昌が追いつき、絶体絶命のピンチと思われたが、そこに屋敷を張っていた刑事達がやって来て、和昌を取り押さえた。

殺人鬼となった菊井和昌(松任谷正隆)
主題歌『晴れ、ときどき殺人(キルミー)』は渡辺典子が担当!
1984年4月21日発売の「晴れ、ときどき殺人(キルミー)」。
本作の主題歌であった。
透明感のある歌声で、映画公開と共に当時ヒットしていた。
c/wは星座の旅。
次ページの動画では、音楽番組トップテンに出演。
司会の堺正章に振られ、渡辺典子が映画紹介を行う。その後、曲を披露。
終始、緊張していて表情が硬いのが初々しい。
歌唱直前には「歌詞をいつも間違えているんで、今日は間違えないように歌いたいと思います。」と語っている。
角川三人娘の独り、渡辺典子のプロフィール
1965年7月22日生まれ。福岡県北九州市で生まれ、大分県で育つ。
1982年の映画「伊賀忍法帖」のヒロインオーディションを兼ねたポスト薬師丸ひろ子を決める「角川映画大型新人女優募集」で九州代表となった。
そして、応募総数57,480名から勝ち残った16名での本選(決勝)の中からグランプリを受賞した。
以後、薬師丸ひろ子と原田知世と共に「角川三人娘」と呼ばれるようになり、1980年代の角川映画を担う存在となる。
1983年には話題となった映画『積木くずし』で不良少女役のヒロインに抜擢された。
本作以降の出演作は、1984年「いつか誰かが殺される」、1986年『彼のオートバイ、彼女の島』などがある。

映画「積木くずし」

映画「いつか誰かが殺される」
作品データ
原作 赤川次郎
監督 井筒和幸
脚本 丸山昇一
製作 角川春樹
配給 東映セントラルフィルム
出演者 渡辺典子、太川陽介、松任谷正隆、浅香光代、伊武雅刀など
公開 1984年
配給 東映セントラルフィルム
ミステリーとコメディの要素が上手く入り交じった「晴れ、ときどき殺人」。
そして、何より渡辺典子がとても可愛かった。
今見ても十分楽しめる作品となっている。
松任谷正隆の演技も貴重!!