唯一無二の怪優ロビン・ウィリアムズの真骨頂がここに!奇跡の「グゥゥモーニンベッナァァァム」

唯一無二の怪優ロビン・ウィリアムズの真骨頂がここに!奇跡の「グゥゥモーニンベッナァァァム」

ベトナム戦争拡大期の1965年、サイゴンに赴任した型破りな空軍兵DJエイドリアン・クロンナウアの活躍(?)を描いた『グッドモーニング、ベトナム』。監督は『レインマン』の名匠バリー・レヴィンソン。主演は唯一無二の怪優ロビン・ウィリアムズ。共演にはのちにオスカーを獲得するフォレスト・ウィテカー。主題歌はサッチモ。とにかく、スキのない映画だ。というよりも、奇跡的なのである。


名優ロビン・ウィリアムズの真骨頂をご覧あれ!

ロビン・ウィリアムズの切れっきれの演技は観るものを圧倒する。俳優としてもコメディアン(?)としても最高の出来だったのではないだろうか。こんな俳優と同時代に生きられただけで幸せだと思える。まさに、真骨頂と言える奇跡の演技だった。

なお、ロビン・ウィリアムズは2014年8月11日、63歳で亡くなった。死因は自殺。初期のパーキンソン病やレビー小体型認知症であったとも伝えられたが、それが自殺の原因かどうかは定かではない。コメディだけでなく、シリアスな演技でも高く評価され、唯一無二の才能に恵まれていたにもかかわらず、最後に自殺を選んだことに驚きを覚える。個人の人生には他人にはわからないそれぞれの事情があり、ロビンが何に悩み、何に絶望したかは知る由もない。ただ、訃報に対してバラク・オバマ大統領が哀悼の言葉を発表するなど、多くの人がその死を悼んだ。その才能は疑いようもないものであり、本当に残念でしかない。凡人の発想だと、ただただもったいない。

切れっきれのマシンガントークはもはや神の領域(?)か!

なぜ、この人はこれほど魅力的なんだろうか・・・。

戦場に向かう若い兵士を見送るクロンナウアのやりきれない笑顔が印象的

クロンナウアは戦場へ向かう兵士の前でマシンガントークを披露。大喜びの兵士たちに、クロンナウアは出身地や名前を聞く。君のことを忘れないよと言わんばかりに。

やがて、「スターDJに敬礼!」という号令とともにトラックは動き出す。若い兵士を見送るクロンナウアのやりきれない笑顔は忘れられない。

大勢の若い兵士を乗せたトラックがクロンナウアのジープの横をすり抜けていく。行先は生死もわからない戦場だ。これほど悲しく切ないシーンはない。

『レインマン』でオスカーを獲得した名匠バリー・レヴィンソンの監督作

監督は、1988年に『レインマン』でアカデミー賞の監督賞、作品賞、ベルリン国際映画祭の金熊賞を受賞している名匠バリー・レヴィンソン。さらに、1997年の『ウワサの真相/ワグ・ザ・ドッグ』ではベルリン国際映画銀熊賞を受賞している。他に『ダイナー』『ナチュラル』『スリーパーズ』『バンディッツ』『トラブル・イン・ハリウッド』などを手がけた。

2016年夏にはビル・マーレイ主演の『ロック・ザ・カスバ』が日本公開予定。

ダスティン・ホフマン、トム・クルーズが共演して話題を呼んだ大ヒット作『レインマン』。ゴールデングローブ賞、ベルリン国際映画祭でも作品賞を獲得した。ダスティン・ホフマンは本作品でアカデミー主演男優賞受賞、ゴールデングローブ賞 主演男優賞 (ドラマ部門) を受賞している。ダスティンは、まさに、“This is Dustin"という演技だった。

80年代フォレスト・ウィテカーの笑顔が実にいい

ロビン・ウィリアムズをフォローする黒人兵士役には、のちにオスカーを獲得する名優フォレスト・ウィテカー。個人的に大好きな俳優で、どんな役でもこなし、抑制のきいた演技ながら、存在感たっぷりで作品に深みを与える。このときはまだまだ若く、なんとも笑顔がいい。

1988年、チャーリー・パーカーを演じた『バード』でカンヌ国際映画祭男優賞を受賞。2006年の『ラスト・キング・オブ・スコットランド』ではウガンダの独裁者イディ・アミンを演じ、アカデミー賞、ゴールデングローブ賞の主演男優賞を獲得している。

まだまだ若かったフォレスト・ウィテカー。しかし、この後の活躍ぶりはすざましかった。デンゼル・ワシントンに匹敵するアフリカ系アメリカ人の名優だ。

アメリカの人気作家、ポール・オースターが脚本を書いた映画『スモーク』でも印象的な演技を披露(個人的に大好きな映画)。『スモーク』は、小さく生きること(いい意味で)の美しさを描いた名作。

2013年アメリカ公開の『大統領の執事の涙』も実にいい。製作費は3000万ドルだったが、世界興行収入は1億3000万ドルに達し、世界中で高評価を得た。

ヒロインはベトナムの国民的女優、チンタラ・スカパタナ。可愛かったっす。

主人公が声をかけたベトナム人女性トリンを演じたのはベトナムの女優、チンタラ・スカパタナ。今では国民的スターだとか。『野生の証明』出演時の薬師丸ひろ子にもイメージが重なる、可愛い女優さんだった。彼女がいることが、戦争を描いていたこの映画の中で、清涼剤にもなっていた気がする。同時にある種の悲しさもあったが・・・。

可憐というのは彼女のような人のことを言うのでは・・・。

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