『中央競馬史上最強牝馬』名牝馬12選:メジロラモーヌ・ノースフライト・ニシノフラワー・シンコウラブリイ・ヒシアマゾン・エアグルーヴほか

『中央競馬史上最強牝馬』名牝馬12選:メジロラモーヌ・ノースフライト・ニシノフラワー・シンコウラブリイ・ヒシアマゾン・エアグルーヴほか

中央競馬史上初の牝馬三冠馬のメジロラモーヌから「マイルの女王」ノースフライト、「女帝」エアグルーヴ、37年ぶりの牝馬での有馬記念を制覇したダイワスカーレット、64年ぶりの牝馬でダービーを制覇した史上最強牝馬のウオッカなど、名牝馬12頭をおさらいしてみましょう。史上最強決戦のウオッカとダイワスカーレットの激戦(ハナ差)など伝説の決戦動画が満載です。


「メジロラモーヌ」(1985年中央競馬デビュー)1986年に中央競馬史上初の牝馬三冠を達成

メジロラモーヌは日本の競走馬。1986年に桜花賞、優駿牝馬(オークス)、エリザベス女王杯を制し、中央競馬史上初の牝馬三冠を達成した。1985年度優駿賞最優秀3歳牝馬、1986年度同最優秀4歳牝馬。1987年顕彰馬に選出された。半弟に1989年高松宮杯の勝利馬メジロアルダン(父アスワン)がいる。

メジロラモーヌ(1985年中央競馬デビュー)1986年に中央競馬史上初の牝馬三冠を達成

4月6日に迎えた桜花賞では、5枠13番で単枠指定を受け、オッズ1.6倍の1番人気となった。競走前には焦れ込む様子を見せたが、レースでは中団に付けると第3コーナーから先団に進出、直線で早めに抜け出し、追い込んだマヤノジョウオに1馬身3/4差を付けて優勝、クラシック初戦を制した。

メジロ牧場にとって初のクラシック制覇であり、競走後の記念撮影では、河内が馬上で北野豊吉の写真を掲げた。また、後に「桜花賞男」と称される河内にとっても、これが最初の桜花賞勝利であった。

1986年4月6日 クラシック初戦「桜花賞」

当日は桜花賞の人気を上回る支持を集め、単勝オッズは1.4倍まで下がった。

レースではスタートで躓き後方からの運びとなる。しかし埒沿いの最短距離を通って徐々に先団に進出すると、最後の直線半ばで先頭に立ち、ユウミロクに2馬身半差を付けて優勝。

テイタニヤ以来10年振りの牝馬クラシック二冠を達成した。

その競走内容は野平祐二より「オークス史上稀に見る強さ」と評され、河内はインタビューにおいて「テスコガビーを超えたと思う。本当に強い馬やな」と語った。

1986年5月18日 優駿牝馬(オークス)

メジロラモーヌは中央競馬史上初の牝馬クラシック三冠を達成

名実共に歴史的な牝馬との評価を受けているものの、唯一古牡馬と対戦した有馬記念で大敗したこともあり、「牡馬相手に通用するレベルではなかった」と評する者もいる。 一方で、有馬記念では競走中に明確な不利があり、着順が実力ではないとする見解は関係者内外を問わず多い。 河内洋は1999年に雑誌『Sports Graphic Number』が行ったアンケートにおいて、ニホンピロウイナー、オグリキャップ、サッカーボーイなどの騎乗馬を差し置き、ラモーヌを自身が騎乗した内の最強馬として挙げており、「4歳で引退したので分からない部分もあるが、牡馬よりも強かったことを証明したかった」と述べている。 また、奥平も自身が手掛けた管理馬の最強馬であるとし、調教師の栗田博憲は史上最強牝馬として名を挙げた。 また、美しい馬体と容姿についての評価が高い。メジロ牧場社長の北野雄二は「仔馬の頃から黒光りする綺麗な馬で、何とも言えない雰囲気があった。小さかった娘が『この馬と写真を撮りたい』とせがむほどだった」と回想しており、競馬漫画家のよしだみほは、「美しさと強さとをこれだけ完璧に並び持った馬は、長い歴史の中でもそうそう見つからないだろう」と評している。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%82%B8%E3%83%AD%E3%83%A9%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%83%8C

メジロラモーヌ - Wikipedia

「ノースフライト」(1993年中央競馬デビュー)「マイルの女王」GIレース2勝・マイルの競走で5戦全勝

1993年に中央競馬でデビュー。翌1994年に安田記念、マイルチャンピオンシップと二つのGI競走を制覇し、同年のJRA賞最優秀5歳以上牝馬に選出された。

特にマイルの競走で5戦全勝という成績を残し、「マイルの女王」と称され、ファンからは「フーちゃん」の愛称でも親しまれた。

競走馬引退後の1995年より繁殖牝馬。競走馬として大成した産駒は出なかったものの、種牡馬となったミスキャストがGI競走優勝馬を出している。

ノースフライト「マイルの女王」(1993年に中央競馬でデビュー)

GI・安田記念(1994年)ノースフライトは世界の強豪馬を相手に強い競馬を見せて優勝

GI・安田記念(1994年)ノースフライトは世界の強豪馬を相手に強い競馬を見せて優勝

ノースフライトは最後の直線の残り200メートル付近で先頭に立つ

スタートが切られるとノースフライトは出遅れて後方からのレース運びとなったが、先行勢が競り合いながら進んだ結果、1000メートル通過は日本レコードから0.5秒差の56秒9という非常に速いペースで推移。

ノースフライトは後方から最終コーナーで先団に取り付くと、最後の直線の残り200メートル付近で先頭に立ち、そのまま2着トーワダーリンに2馬身半差をつけてGI初制覇を果たした。

走破タイム1分33秒2は競走史上2番目の記録(当時)。これは調教師の加藤にとっても初めてのGI制覇だった。加藤は「会心の競馬」と語り、角田は「世界の強豪馬を相手にこれだけ強い競馬をするんだから、本当に凄い馬ですよね」とノースフライトを称えた。

そのまま2着トーワダーリンに2馬身半差をつけてGI初制覇を果たした。

GI・マイルチャンピオンシップ(1994年) 「マイルの女王」のノースフライトと「スプリント王」のサクラバクシンオーの最終決戦を制する

GI・マイルチャンピオンシップ(1994年) 「マイルの女王」のノースフライトと「スプリント王」のサクラバクシンオーの最後の戦い

1994年11月20日(日) 1回京都6日 天候: 晴 馬場状態: 良
11R 第11回 マイルチャンピオンシップ ノースフライト
3歳以上・オープン・G1(定量) (混) 芝 1600m・外 14頭立

スタートが切られると、サクラバクシンオーは3番手、ノースフライトはその後ろにつけた。

第3コーナーからペースが上がり、最後の直線入口でサクラバクシンオーが先頭に立つが、ノースフライトが直線半ばでこれを捉え、1馬身半差で勝利した。走破タイム1分33秒0は、従来の記録を0秒3更新するコースレコード。

同一年度に安田記念とマイルチャンピオンシップを連覇したのは1985年のニホンピロウイナー以来9年ぶり2頭目の記録だった。

最後の直線入口でサクラバクシンオーが先頭に立つが、ノースフライトが直線半ばでこれを捉え、1馬身半差で勝利した。

「ニシノフラワー」(1991年に中央競馬デビュー)GI3勝

ニシノフラワーは日本の競走馬、繁殖牝馬。1991年に阪神3歳牝馬ステークスを制し、同年のJRA賞最優秀3歳牝馬に選出、翌1992年には桜花賞とスプリンターズステークスに優勝し、同年最優秀4歳牝馬および最優秀スプリンターに選出された。アメリカ合衆国からの持込馬である。

「ニシノフラワー」(1991年に中央競馬デビュー)GI3勝

GI・桜花賞(1992年)

GI・スプリンターズステークス(1992年)ニシノフラワーは大外から追い込み、ゴール前でヤマニンゼファーを差し切り優勝。

「シンコウラブリイ」(1991年に中央競馬デビュー)短中距離路線で牡馬と互角の勝負を繰り広げた。生涯成績:15戦10勝(中央競馬)

シンコウラブリイは、日本の競走馬である。1991年から1993年にかけて中央競馬の短中距離路線で牡馬と互角の勝負を繰り広げた。主戦騎手は岡部幸雄。調教師藤沢和雄に初の重賞、GI制覇をもたらした競走馬である。

「シンコウラブリイ」(1991年に中央競馬デビュー)短中距離路線で牡馬と互角の勝負を繰り広げた。生涯成績:15戦10勝(中央競馬)

GI・マイルチャンピオンシップ(1993年)

前年2着に敗れたマイルチャンピオンシップに出走。レース直前に京都競馬場に激しいにわか雨が降りドロドロの不良馬場になったが馬場を問題とせず快勝する。これは藤沢にとっても初のGI勝利であった。 

また鞍上の岡部にとって、牝馬でのGI勝利はこれが最後となった。
このGI勝利で牝馬収得賞金額1位(当時)となりこれを最後に引退した。さらにこの年のJRA賞最優秀5歳以上牝馬(部門名は当時)を受賞。

GI・マイルチャンピオンシップ(1993年)を制したシンコウラブリイ

「ヒシアマゾン」(1993年に中央競馬デビュー)生涯成績:20戦10勝

ヒシアマゾンは日本で走った元競走馬で、現在は繁殖牝馬。アメリカで生まれ日本で調教を受けた外国産馬である。1993年JRA賞最優秀3歳牝馬、1994年JRA賞最優秀4歳牝馬、1995年JRA賞最優秀5歳以上牝馬(JRA賞の部門名はいずれも当時のもの)。
主戦騎手は中舘英二。デビュー2戦目と最終レースの有馬記念のみ、江田照男と河内洋がそれぞれ騎乗した。

ヒシアマゾン(1993年に中央競馬デビュー)

GI・エリザベス女王杯(1994年)エリザベス女王杯では優駿牝馬優勝馬チョウカイキャロルとの叩きあいをハナ差制する

1994年11月13日(日) 1回京都4日 天候: 晴 馬場状態: 良
10R 第19回 エリザベス女王杯 ヒシアマゾン
3歳・オープン・G1(定量) (牝)(混) 芝 2400m・外 18頭立

エリザベス女王杯では優駿牝馬優勝馬チョウカイキャロルとの叩きあいをハナ差制し、重賞6連勝で名実ともに4歳最強牝馬となった。

主戦騎手であった中舘英二によると、エリザベス女王杯までのレース戦術について、他の馬と一枚も二枚も力が違っていたことから「負けてはいけない立場だったので、後ろから行って、大外を通って、着差は小さくても最後に勝てばいいというレースをしていた」と説明した。

「着順」
1 ヒシアマゾン
2 チョウカイキャロル
3 アグネスパレード
4 メモリージャスパー
5 ゴールデンジャック
6 フサイチカツラ
7 ジンシリウス
8 ヤマニンリコール
9 メジロアムール
10 リキサンフラッシュ
11 ジョウノバタフライ
12 バースルート
13 テンザンユタカ
14 シーフリージア
15 オグリローマン
16 ナイスガルボ
17 エイシンバーモント
18 ミスオーロ

1994年12月25日 第39回 有馬記念(GI)ヒシアマゾンと競馬の歴史上屈指の最強馬ナリタブライアンとの戦い

有馬記念では並み居る古牡馬が揃っていたが、相手は三冠馬ナリタブライアン1頭に絞ったレース運びをし、4コーナー付近でヒシアマゾンはナリタブライアンに競りかけたが、ナリタブライアンはこれまで以上の瞬発力を発揮して後続を突き放しており、ヒシアマゾンも勢いを保持したままを追走して3着以下には2 1/2馬身差をつけたが、結果的に優勝したナリタブライアンから3馬身差の2着に敗れた。

1994.12.25 第39回 有馬記念(GⅠ)
中山競馬場 芝2500m 晴 良

1着 7枠11番 ナリタブライアン 牡4 55 南井克巳 2.32.2 (34.8)
2着 5枠8番 ヒシアマゾン 牝4 53 中舘英二 2.32.7 3馬身
3着 6枠10番 ライスシャワー 牡6 56 的場均 2.33.1 2 1/2馬身

単勝 11番 120円
複勝 11番 110円 8番 290円 10番 430円
枠連 5-7 340円
馬連 8-11 820円

伝説の名馬、ディープインパクト、オルフェーヴル、そしてナリタブライアンは、別格の強さでした。

「エアグルーヴ」(1995年に中央競馬デビュー)「女帝」1997年に牝馬として26年ぶりのJRA賞年度代表馬に選出された。

エアグルーヴは日本の競走馬。1997年に牝馬として26年ぶりのJRA賞年度代表馬に選出された。
母ダイナカールも優駿牝馬(オークス)を制しており、母娘2代での優駿牝馬の制覇を成し遂げた。また秋の天皇賞優勝など、牡馬と互角以上に渡り合った戦績から「女帝」と称される。名前の由来は冠名のエアと、「わくわくさせる」という意味のグルーヴ(Groove)による。

エアグルーヴ「女帝」(1995年に中央競馬デビュー)1997年に牝馬として26年ぶりのJRA賞年度代表馬に選出された。

GI・天皇賞・秋(1997年)エアグルーヴは前年の優勝馬で二連覇を狙うバブルガムフェローをクビ差抑えて勝利

エアグルーヴのバブルガムフェローを力でねじ伏せたクビ差の勝利。

「メジロドーベル」(1996年中央競馬デビュー)GI競走5勝。五つ星の女王。

メジロドーベル(1994年5月6日 - )は日本の競走馬、繁殖牝馬。
1996年に中央競馬でデビュー。主な勝ち鞍は同年の阪神3歳牝馬ステークス、1997年の優駿牝馬(オークス)と秋華賞、1998年・1999年のエリザベス女王杯など。

それぞれの年にJRA賞最優秀3歳牝馬、最優秀4歳牝馬、最優秀5歳以上牝馬に選ばれた。吉田豊が全戦に騎乗し、通算21戦10勝。4年連続で年度表彰を受けた史上初の馬であり、中央GI競走5勝は2009年まで牝馬による最多勝利記録であった。

メジロドーベル(1996年中央競馬デビュー)GI競走5勝。

牝馬クラシック二冠目の優駿牝馬(オークス)ではキョウエイマーチとメジロドーベルが人気を集め、前者が2.2倍で1番人気、後者が2.9倍の2番人気となった。

桜花賞から800メートル延びる2400メートルという距離について、メジロドーベルは血統面での不安はないと見られたものの、気性的に吉田との折り合いを保てるかという課題があった。

15万人の観衆を前に、スタート直前まで覆面を着けさせられたメジロドーベルは、やや焦れていた桜花賞のときとは異なり、至極落ち着いた様子であった。

スタートが切られると、押し出されるように先頭に立ったキョウエイマーチに対し、メジロドーベルは前走と同じく後方に位置をとり、道中は吉田と呼吸のあった走りを見せた。最後の直線では馬場の中央から一気に抜け出し、2着ナナヨーウイングに2馬身半差を付け勝利。

平成9年5月25日 「オークス」(東京芝2400、GI)自信満々で抜け出した直線。栄光のゴールはすぐそこまで来ている。

GI・エリザベス女王杯(1998年)メジロドーベルは「女帝」エアグルーヴを破っての見事な勝利

平成10年11月15日 「エリザベス女王杯」(京都芝2200、GI)メジロドーベルは内を通って突き抜ける。ランフォザドリームもエアグルーヴも封じ込めた。

GI・エリザベス女王杯(1999年)メジロドーベルは競走史上初の連覇を達成した。

「スティルインラブ」(2002年中央競馬デビュー)メジロラモーヌ以来となる史上2頭目の牝馬三冠を達成

スティルインラブ(2000年5月2日 - 2007年8月2日)とは、日本の競走馬、繁殖牝馬である。

2003年に桜花賞、優駿牝馬、秋華賞を優勝。メジロラモーヌ以来となる史上2頭目の牝馬三冠を達成し、同年のJRA賞最優秀3歳牝馬に選出された。

「スティルインラブ」(2002年中央競馬デビュー)メジロラモーヌ以来となる史上2頭目の牝馬三冠を達成

鞍上の幸英明はチューリップ賞の失敗を踏まえ直線馬群を割って抜け出し、スティルインラブは2着のシーイズトウショウに1馬身1/4差をつけて勝利する。

第63回桜花賞(2003年)スティルインラブは2着のシーイズトウショウに1馬身1/4差をつけて勝利する。

GI・秋華賞(2003年)宿敵アドマイヤグルーヴの猛追を振り切り、メジロラモーヌ以来の牝馬三冠を達成

「アドマイヤグルーヴ」(2002年中央競馬デビュー)エリザベス女王杯連覇

アドマイヤグルーヴとは、日本の競走馬、繁殖牝馬である。2003・2004年のエリザベス女王杯連覇など活躍した。母エアグルーヴは優駿牝馬・天皇賞(秋)(共にGI)を勝った名馬(1997年年度代表馬)で、その母のダイナカールも優駿牝馬を勝っており、母子3代での大レース制覇となった。半弟にフォゲッタブル(ステイヤーズステークス、ダイヤモンドステークス)、ルーラーシップ(クイーンエリザベス2世カップ)、半妹にグルヴェイグ(マーメイドステークス)がいる。

「アドマイヤグルーヴ」(2002年中央競馬デビュー)エリザベス女王杯連覇

GI・エリザベス女王杯(2003年)クラシックを争ったスティルインラブとの激闘を制し、GI初勝利

「ダイワスカーレット」(2006年中央競馬デビュー)GI通算4勝。同世代のウオッカと激しい争いを繰り広げた歴代屈指の名牝馬

ダイワスカーレット (英: Daiwa Scarlet) は日本の元競走馬、繁殖牝馬である。2007年の桜花賞、秋華賞、エリザベス女王杯、2008年の有馬記念に勝利している。

同世代のウオッカと激しい争いを繰り広げ、ともに牝馬ながら牡馬とも互角以上に渡り合った。デビュー戦から引退まで12戦8勝・2着4回とすべての出走レースで連対を果たした。デビューから引退までの12戦連続連対はJRA所属の牝馬としては最多記録となっている(最多記録は19戦連対のシンザン)。

ダイワスカーレット(2006年中央競馬デビュー)同世代のウオッカと激しい争いを繰り広げた歴代屈指の名牝馬

GI・有馬記念(2008年)37年ぶりの牝馬での有馬記念制覇

GI・有馬記念(2008年)ダイワスカーレットは37年ぶりの牝馬での有馬記念制覇

「ウオッカ」(2006年中央競馬デビュー)「史上最強牝馬」GI通算7勝。64年ぶりの牝馬でのダービー制覇。

ウオッカ(Vodka、2004年4月4日 - )は日本の競走馬・繁殖牝馬である。
牝馬として64年ぶりに東京優駿に勝利(3頭目の同競走の牝馬での制覇)するなどGI通算7勝を挙げ、マスコミやファンから「史上最強牝馬」と呼ばれた。同世代のダイワスカーレットとは激しい争いを何度も繰り広げ、ともに牝馬ながら牡馬と互角以上に渡り合った。2008年・2009年のJRA賞年度代表馬。2011年選考の顕彰馬。

「ウオッカ」(2006年中央競馬デビュー)「史上最強牝馬」GI通算7勝。64年ぶりの牝馬でのダービー制覇。

GI・日本ダービー(2007年)64年ぶりの牝馬でのダービー制覇

レースはアサクサキングスがハナを奪い、有力どころではアドマイヤオーラがやや掛かり気味に前に行ってしまい、予想通りフサイチホウオー、ウオッカは控えた。意外であったのは前で競馬をすると思われた皐月賞馬ヴィクトリーが出遅れて後方からスタートしたことである。

しかし、第2コーナーあたりから出遅れたヴィクトリーは先団に取りつこうと前の馬をかわしていった。すると、これに触発されて1番人気のフサイチホウオーがかかってしまい、前の方へと行ってしまう。

一方のウオッカは、前方に馬を置くことでかからずに後方で待機することに成功した。

レースはアサクサキングスが先頭のまま進み、直線に入るがフサイチホウオー、アドマイヤオーラは伸びず、後方待機で自分の競馬に徹していたウオッカが直線の真ん中を突き抜けてゆき、一気に先頭のアサクサキングスをかわしてゴールイン。

2着はアサクサキングスが粘って残り、3着には左に右へと斜行しながら、ようやく追い込んできたアドマイヤオーラであった。

GI・天皇賞・秋(2008年)ウオッカは宿命のライバルのダイワスカーレットとの死闘を制する(ハナ差)。歴史に残る名勝負。

ウオッカ、ディープスカイ、ダイワスカーレットの「3強対決」が注目を集めた。レースは、従来のコースレコードおよびレースレコードを0.8秒更新する新記録・1分57秒2でウオッカが優勝。2着ダイワスカーレットとは2cmのハナ差という、GI競走史上2番目の僅差での決着となった。3着にはディープスカイが入り、前評判通りに「3強」が3着までを占める結果となった。

第138回天皇賞(2008年)ウオッカは宿命のライバルのダイワスカーレットとの死闘を制する(ハナ差)

スタートが切られると、戦前からレースを先導すると予想されたダイワスカーレットが先頭に立ち、そのまま他馬を引き離していった。ディープスカイが6番手、 1番人気のウオッカは直後の7番手に付けた。向正面前半からトーセンキャプテンがダイワスカーレットに接近して行き、両馬が競り合った前半の1000m通過は58秒7と比較的速いペースとなった。

第3コーナーから第4コーナーにかけてウオッカ、次いでディープスカイが先行勢を捉えに動き、ダイワスカーレット先頭で最後の直線に入った。

逃げ粘るダイワスカーレットを外側からディープスカイ、さらに大外からウオッカが交わしにかかり、残り200m付近でウオッカとダイワスカーレットが並ぶ。

スカーレットは一旦後退しかけたが、しかしここから再び伸びを見せてウオッカの前に出、これに再び並び掛けたウオッカとダイワスカーレットの馬体が、内外で完全に重なった位置でゴールとなった。

続いてディープスカイと、後方から追い込んだカンパニーがほぼ同時に入線、わずかに遅れてエアシェイディが入着した。

上位入線馬のうち、1着と2着および3着と4着が写真判定となった。1着馬の走破タイム1分57秒2は、1999年にスペシャルウィークが記録したレースレコード、および2003年にシンボリクリスエスが記録したコースレコードをそれぞれ0.8秒更新する新記録となり、9着のキングストレイルまでが従来のレコードを更新、10着、11着馬が従来のレコードタイという非常に早いタイムでの決着となった。

GI・ジャパンカップ(2009年)ウオッカはシンボリルドルフ、テイエムオペラオー、ディープインパクトに並ぶJRA・GI7勝目という記録を達成した。

「ブエナビスタ」(2008年中央競馬デビュー)歴代屈指の名牝馬。GI通算6勝。天皇賞(秋)、2011年のジャパンカップ。

ブエナビスタ(西:Buena Vista、香:迷人景致)は日本の競走馬、繁殖牝馬である。馬名の由来は、スペイン語で「素晴らしい景色、絶景」。

主な勝ち鞍は、2008年の阪神ジュベナイルフィリーズ、2009年の桜花賞、優駿牝馬、2010年のヴィクトリアマイル、天皇賞(秋)、2011年のジャパンカップ。総獲得賞金は14億7886万9700円に達し、日本調教馬として歴代4位、牝馬としては歴代2位である。

2世代上のウオッカやダイワスカーレットに続く、牝馬時代を支えた名牝である。草野仁が一口馬主として出資していたことでも知られる。

ブエナビスタ(2008年中央競馬デビュー)歴代屈指の名牝馬。天皇賞(秋)、2011年のジャパンカップ。

GI・天皇賞・秋(2010年)ブエナビスタはレースでは中団から差し切り、2馬身差をつけての完勝。

GI・ジャパンカップ(2011年)

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