ジャニーズ事務所のシブがき隊(布川敏和・本木雅弘・薬丸裕英)の代表曲である『スシ食いねェ!』。
『スシ食いねェ!』はジャニーズ事務所に所属していた男性アイドルグループ、シブがき隊(布川敏和・本木雅弘・薬丸裕英)の代表曲。
リリース前にNHKの歌番組「みんなのうた」で1985年12月~1986年1月の曲として放映され、同年12月31日に行われた「第36回NHK紅白歌合戦」にて披露された。

「スシ食いねェ!」シブがき隊
なぜ、「スシ食いねェ!」という独特な楽曲が生まれたのか
シブがき隊メンバー、布川敏和によると、「スシ食いねェ!」は、1985年シブがき隊がコンサートツアーで名古屋入りしたときに誕生したという。
コンサートツアーの初日、メンバーの薬丸裕英さんがマジックショーの事故でツアーに参加できず、本木と布川の二人だけでは曲間のトークが盛り上がらなかった。
そのため、その夜にホテルの一室で、布川とバックバンドのベーシストKUZUの2人で間繋ぎの曲を作ろうということになった。
当時、アメリカのヒップホップ・グループ『Run-D.M.C.』によりラップが日本に入り初めた時期で、布川が「よし!ラップを作ろう!」と提案。
「ラップなら音程外す俺にも歌えるし、日本人でまだ誰も歌ってない!」とKUZUと2人で取りかかった。
かる~く作曲し、歌詞を考える段階になったところで、ルームサービスで寿司を注文した際のメモ用紙が目に飛び込んできた。
そして、「この注文した ネタ並べリャイイよぉ~、ラップなんだから、なんだって いけるだろ~!」と超適当に作詞。
「トロは中トロ、コハダ、アジ~(中略)楽器隊のコーラスは ヘイ!らっしゃい! とでも言っときゃイイんじゃない~、んで最後は オヤジ、お勘定~で まいど~!だなぁ~」
とラップ・スシ食いねェ!の原曲が誕生したという。
この歌を翌日のステージで本木と振り付けを入れて披露したら、予想以上の「大ウケ」。
薬丸が復帰してからも、ツアー中、MCの時に悪乗りでやり続けていたところ、プロデューサーの目にもとまり、作詞に岡田冨美子・作曲に後藤次利とプロの作詞家・作曲家の手を入れて、きちんとレコーディングした。
それをNHK「みんなのうた」で発表したところ、「なんだ!?この曲~!シブがき隊が歌ってるんだぁ~面白い曲~」と話題になり、紅白にまで出場することに。
こうして軽い気持ちで作った歌「スシ食いねェ!」が、シブがき隊の代表曲となったのであった。
布川は今でも「なんだ?この スシ食いねェ!って曲は…」と思うことがあると明かしている。

「スシ食いねェ!」の原曲を作った名古屋国際ホテル
『スシ食いねェ!』の英語バージョン『OH! SUSHI』もリリース!

「OH! SUSHI」シブがき隊
「スシ食いねェ!」歌詞に登場するネタ一覧

中トロ

コハダ

アジ

アナゴ

甘エビ

しめサバ

スズキ

ホタテ

アワビ

赤貝

ミル貝

カツオ

カンパチ

ウニ

イクラ

タコ

イカ

タイ

子持ちのワカメ

ヒラメの縁側

カズノコ

のり巻き

小柱

キス

玉子

ネギトロ

梅巻き
以上、27種類の寿司ネタが「スシ食いねェ!」の歌詞に登場。
寿司ネタ以外にも「アガリ」、「ガリ」、「タクワン」、「ワサビ」、「アサリ汁」が歌詞に含まれている。
ああ、寿司食いたくなってきた…。
2010年、布川敏和が『スシ食いねェ!』を捩った『そば食いねぇ!』でソロデビュー。
2013年11月に出演した日本テレビ系「有吉反省会」で、「そば食いねぇ!」の第2弾構想があると長男から明かされ、その残念な内容にバカリズムや有吉にダメ出しをされていた。
シブがき隊の運命を変えた「スシ食いねェ!」
寿司ネタだらけの個性的な歌詞と、一度聴いたら忘れられないラップ調のメロディでヒットした「スシ食いねェ!」だが、この曲のインパクトが強すぎて、お笑い路線の曲から抜け出せなかったという声もある。
「スシ食いねぇ!」を出していなければ、正統派アイドルグループとして少年隊のような存在になっていたのかもしれない…。
そんなことを考えながら、今日は寿司屋で歌詞順にネタを頼んでみよう。