自分自身の体験や気づき
この辺で、松本零士さんご自身の、体験や考え方についてふれてみたいと思います。
松本さんは、漫画家としてデビューして、一生懸命描いても、作品が売れたり売れなかったりする時期が続きます。
「クビが飛んで悔しい思いも何回もした」そうです。
しかし、マンガを描き続けていた幼い頃から、描いたものを「漫画映画」にするという夢がありました。実際、自主製作もしたそうですが、36歳の時にチャンスがやってきます。
『宇宙戦艦ヤマト』をTVアニメ化する話でした。
この頃、裏番組で『アルプスの少女ハイジ』が絶大な人気を誇っていましたからね。
冒頭で紹介した、古代守=ハーロック案も、これで吹き飛んでしまったわけです。
レオパードロックからキリマンジャロを見て悟りを開く
この後、日本に帰った松本零士さんに不思議なことが起こります。
『銀河鉄道999』の長期連載化が決定し、没になりかかっていた『キャプテンハーロック』の企画も復活。日本を離れる前、あれだけ逆風が吹いていたのに、すべてが息を吹き返し、大逆転したのでした。
私たちがTVや映画に夢中になる前に、こんなことが起きていたのです。
ハーロックとトチローを描き続ける
それからは皆さんもご承知の通り、次々とヒットし、映画も次々公開されていきます。
もちろんハーロックとトチローも、様々な形でいろいろな作品に登場しました。
今まで見てきた様々な背景や要因が、物語の広がりやセリフの奥深さをより高めたのではないでしょうか。
なかでも、『銀河鉄道999』と『わが青春のアルカディア』の中の、ハーロックとトチローのエピソードは、心に響くものがありました。
映画『わが青春のアルカディア』では、こんなエピソードもありました。
『わが青春のアルカディア』ファントム・F・ハーロックⅡ世
大山 敏郎