壮大な宇宙を描いた巨匠・松本零士の足跡を辿る旅
「松本零士展 創作の旅路」キービジュアル ©松本零士/零時社
メ~テレ(名古屋テレビ放送)、名古屋市美術館、東映は、日本を代表する漫画家・松本零士の創作活動を網羅した没後初の大型展覧会**「松本零士展 創作の旅路」**を、2026年3月20日(金・祝)から6月7日(日)までの期間、名古屋市美術館にて開催します。
1954年に15歳で漫画家としてデビューして以来、松本零士はマンガとアニメという二つのフィールドで独自の世界観を築き上げ、世界中のファンを魅了してきました。本展は、『銀河鉄道999』の連載開始(1977年)から50周年を迎えるプロジェクトの一環として、その70年を超える創作活動の軌跡を振り返るものです。
原画300点超、初公開資料で解き明かす「松本哲学」
『男おいどん』「週刊少年マガジン」 1971年9月26日号/No.40 (講談社) ©松本零士/零時社
本展の最大の見どころは、初期作品から代表作に至るまで、300点以上の原画が一堂に会する点にあります。さらに、初公開となる資料や貴重な思い出の品々を通して、松本零士が未来に託したメッセージを読み解きます。
展示構成は、以下の多面的な視点から構成されます。
アート視点・テクニック視点:緻密なメカニック描写や独特のキャラクター造形など、アーティストとしての卓越した技術を検証します。
ストーリーテラー視点:『セクサロイド』(1968年)や『男おいどん』(1971年)など、多様なジャンルで発揮された物語構成力を探ります。
作家としての哲学:壮大な宇宙を背景に「永遠の命」や「青春の輝き」を問い続けた松本零士の哲学が、どのような背景から生まれたのかを多面的に浮き彫りにします。
『銀河鉄道999』「週刊少年キング」 1977年1月24日・31日合併号/No.5・6(少年画報社) ©松本零士/零時社
『銀河鉄道999』から世界を席巻した『キャプテンハーロック』まで
1977年に連載が開始された『銀河鉄道999』は、鉄郎とメーテルの旅路を描き、テレビアニメ・劇場版アニメ化とともに社会現象「999ブーム」を巻き起こしました。また同時期に展開された『宇宙海賊キャプテンハーロック』は、フランスで最高視聴率70%を記録するなど海外でも絶大な人気を博し、2012年にはフランス藝術文学勲章シュヴァリエを受章するなど、松本作品はアートとして世界的に高く評価されています。
時代を超えて愛され続ける松本零士の世界観。本展は、その圧倒的な創造力の価値を再発見し、未来へと繋ぐ貴重な機会となるでしょう。
『銀河鉄道999』第7巻カバーイラスト 1978年(少年画報社) ©松本零士/零時社
■開催概要
イベント名:『銀河鉄道999』50周年プロジェクト 松本零士展 創作の旅路
会期:2026年3月20日(金・祝)~ 6月7日(日)
場所:名古屋市美術館 企画展示室1・2
開館時間:9:30~17:00(金曜日は20:00まで、入館は閉館の30分前まで)
入場料(税込):一般:前売2,200円(当日2,400円)、高大生:前売1,600円(当日1,700円)、中学生以下無料
前売券発売日:2026年1月9日(金)10:00より発売
公式サイト:https://leiji-m-exh.jp
松本零士が描いた「夢」と「旅」の全貌を、ぜひその目で確かめてください。